私となのはも湯船につかる。さすがに4人で入るのは少しきついかもしれない。
「ところでアリサちゃん、すずかちゃん。さっき何があったの?」なのはが二人に聞く。まずは、すずかが口を開く
「アリサちゃんが知らない間に指を切っちゃってたみたいで、血がにじんでて。そしたら私、頭がボーっとして…」
「…すずかに指をなめられた」ポツリとアリサが言う
「それで?」なのはが聞いた。
「それだけ…」アリサがうつむいた。なんだかさっき以上に微妙な空気が流れる。
「え?だってアリサちゃん、お嫁にいけないって…」困ったような顔をしたなのはが聞く。
「だってだって、目をとろんとさせておいしそうに舐めるんだよ。気がついたらあたしも気持ちよくなっちゃって…」
どんどんアリサの顔が赤くなって声も小さくなっていく。私は、傷の付いた指を見せてもらうことにした。
「あれ?どこも切れてない。」アリサは不思議そうに傷があったという人差し指をぐるりと見回したり明かりにかざしたりしていた。
すずかは少し恥ずかしそうに口を開いた。
「私の家族はなんだかわからないけども、人の傷を癒す力があるみたい。
お姉ちゃんも恭也さんに、その…いろんなところを舐めて傷とか直してあげてるみたい」
すずかは少しもじもじしている。なのはとアリサはそうなんだと納得している。
「その割にはおにーちゃん、時々疲れているときがあるような気がするけど」となのは。
すずかの顔に赤みが増した。すずかはどうして照れているんだろう…。