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[279]jewel :【Turn against】 2006/02/09(木) 23:34:39 ID:CJ5ycULa

【Turn against】 【ⅩⅠ】

     ―時空管理局本局、医務室―

「シグナム…! 良かった!」
 目を覚ましたシグナムに、シャマルが微笑んだ。
「…ここは?」
「本局の医務室よ。三日近く眠ってた」
「…主は?」
「別の部屋で眠ってるわ。ほら、私たちって元はプログラム、純粋な魔力生命体じゃない?
 手術とか、あんまり意味がなくて…結局、はやてちゃんが自分の魔力を直接送り込んで、
 肉体を再構築させたの。波長が合うのって、はやてちゃんしかいないから…」
「そうか、あの声は…それで」
「シグナム?」
「いや、何でもない」
 不思議そうに視線を向けるシャマルに、シグナムは微笑みで応えた。
「あの子に、会ったよ…」
「あの子って…リインフォース?」
「ああ」
「そっか… 『元気』だった?」
「色々と、たしなめられたよ… お前達にも宜しくといっていた」
 リンゴの皮をむきながら、シャマルはそう、と静かに微笑む。

「レヴァンティンは?」
「貴方よりは、ずっと軽傷よ。連結刃になるように設計されてたのが、幸いだったみたい」
「そうか」
「…これ食べたら、もう一度眠るといいわ。一応回復はしてるけど、無理はしないほうが
 いいって。丁度いい機会だから、たっぷり休んで」
 コト、とリンゴの入った皿が置かれる。
「お前達は?」
「はやてちゃんが目を覚まし次第、任務に戻るわ。結局、魔導師は捕まってないの」
「…すまない。私のせいだな」
「逆よ、リーダー。あのとき、あなたがすぐに駆けつけなかったら、魔導師達は
 何の障害もなく逃走、その後も幾つか基地が襲われてだろうって、ハラオウン執務官が
 言ってたわ。相手が警戒心を抱いて、行動を自重してるのは、あなたの功績よ」
「そう言ってもらえると、助かる」
「はいはい。感謝してるんだったら、ちゃんと休みなさい」
 もう一度微笑むと、シャマルは部屋を出て行った。


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