TOP 戻る 前へ 次へ

[383]jewel :【Turn against】 2006/02/18(土) 22:40:28 ID:ItwjkgKS

【Turn against】 【ⅩⅣ】

(今度こそ!)
 完全に背中を取った格好で、少年がシグナムに斬りかかる。
「…紫電一閃」
「!! くっ!」
 咄嗟に刀を防御の型に変え、攻撃を受ける少年。しかし、『威力』という点で、
彼がシグナムに敵うはずもなかった。
「うわあああ!」 直撃こそ避けたものの、余りの衝撃に、壁に叩きつけられる。
(完全に読まれた… もう、ダメか…!)

「…剣を引け。お前は、ここで倒れるべき人間ではない」
 シグナムが、厳かに告げる。
「…同情なら、やめてもらえますか。大嫌いなんです」
「そうではない。お前にも、私と同じく…強い『意志』のようなものを感じるからだ」
「それなら、判るでしょう? 絶対に引けない。引くわけにはいかない!」
「…」
 部屋の周囲に、武装局員と魔導師達が集まり始めていた。
「シグナム捜査官補佐! 今の内に、逮捕を」
「すまないが、黙っていてもらえるか。この者との決着は…私が」
 室内に入ろうとする局員たちを、シグナムが剣で制する。

「撃ってこい…最初に私を倒した時のものを超える、お前の最高の一撃を」
「…良いんですか? 今度こそ、どうなるか分かりませんよ?」
 少年の目が、更に鋭さを増す。


「我が名、ヴォルケンリッターが将、シグナム。お前の名は?」
「…ユウキ。両親が、僕に残してくれたただ一つのものが、僕の名前」
「そうか…ユウキ。お前の騎士としての一撃、我が全力を以って応えよう」

 鞘を取り出し、剣に添えるシグナム。レヴァンティンが…弓へとその姿を変えた。


TOP 戻る 前へ 次へ

Gポイントポイ活 Amazon Yahoo 楽天

無料ホームページ 楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] 海外格安航空券 海外旅行保険が無料!