そして、30分が経過。
(なーんか、ユーノばっかり喋ってない?)
(アルフ甘い! あれはゼッタイ、告白を待ってるときの乙女の目だ!)
再びデバイスを起動させ、窓の外から二人を見守る着ぐるみ御一行。
幼い子供達が群がる中、ネコの着ぐるみが、妙にハッスルした動きを見せている。
―そして、ついに「その時」が訪れた。
ユーノが急に真剣な表情になり、なのはに何かを話している。
それに対して、なのはが笑顔で応じた。
すると…ユーノがなのはに手をのばし、彼女の頬に触れる―
(きたぁああ! クライマックス!!)
(エイミィ、うっさい!)
(ユーノ、頑張れ!)
(シャマル、ザフィーラ、見たらあかん!)
(御意) 律儀に目を閉じるザフィーラ。
(ごめんなさいはやてちゃん、ちょっとムリです!)
ガラスの向こうでは、ユーノが再び何かを囁き、なのはに顔を近づけていく。
ドキドキドキドキ…フェイト達の興奮が、最高潮に達したとき。
―ユーノが、自分の額をなのはの額に当てた。
あ れ !?
呆気に取られる一同。エイミィまでもが、完全に動きを止めている。
「ま、まさか…」
「どーやら、その『まさか』みたいやね…」
「あ、あははは…」
苦笑する友人達のことなど知る由もなく、ユーノ達はレストランを後にし…
そのまま、テーマパークから出たのだった。