「ユーノ君!」
部屋に入ろうとするユーノに、はやてが呼びかける。
「あぁ、はやてか。どうしたの?」
「それはコッチの台詞や。ユーノ君、なんや元気ないよ?」
(ゴメンユーノ君。…でも、この雰囲気で「覗き見してた」なんて、絶っっ対言えへん…)
はやての問いかけに、ユーノは苦笑いで答える。
「今日、なのはちゃんとデートやったんやろ…?」
「…うん。でもなのは、具合が悪かったみたいでさ。それなのに、僕が無理矢理
つきあわせちゃって。ホントに悪いことしたよ」
俯き気味でそう話すユーノ。
「そーかなあ。なのはちゃん、楽しみにしとったで? 昨日、服選んでるときとか」
これは、嘘じゃなかった。恥ずかしがってはいたけれど、確かにあの時のなのはは、
楽しそうに笑っていた。…それは、今日も同じ。
「なのはちゃん、楽しみにしてたから、楽しかったから、
ユーノ君と一緒にいたかったんやと思うよ」
「そ、そーなのかな…」
「うん。まぁなのはちゃんは優しいし、変に気ぃ使うコやから、それもあるかも
しれへんけど…少なくとも、今日は違うと思う」
「そうだと、いいな…」
「大丈夫、ウチらが保証するよ! せやからもっと自分に自信もって、ユーノ君!」
「うん。ありがとう、はやて」
「はい、どーいたしまして」
笑顔を向けるはやて。ユーノも、表情を緩ませた。
「あ、それとユーノ君。デートの後のメールは、効果抜群やよ♪」
別れ際にそういうと、はやては司令室へと戻っていった。
(良かったな、なのはちゃん。ユーノ君は、とっても優しい人や☆
さ…フェイトちゃん、あとはヨロシク頼むな♪)