「…その…いつも、君に負担をかけてるのは…本当にすまないと思ってるんだ」
「ふーん…それで?」
相変わらず、不敵に笑うエイミィ。
「よければ…執務官補佐をもう一人、申請することもできるんだが」
「それはダメ。前にも言ったでしょ?」
「でも、仕事が大変なら…」
そう続けるクロノに、エイミィはようやく顔を離すと、やれやれと笑った。
「やっぱりクロノ君は、もう少し乙女心を学習する必要があるわね〜」
「は!? なんでいきなりそーなる?」
「クロノ君のパートナーが務まるのは私だけ。そこんとこ、ちゃんと理解しておくように」
(なんか、いきなり上機嫌だな…)
コロコロと変わる表情に、確かに自分には「乙女心」ってやつは理解できそうにないな、
とクロノは思った。
「分かったよ… これが終わったら、ちゃんと休暇を申請するから」
「それだけ?」
「それだけって…」
「この3日分のお礼、欲しいんだけどなぁ…」
エイミィはそっと目を閉じると…すっと顎をあげ、クロノに唇を向けてきた。