「B・C両ポイント、共に数50!」
「傀儡兵だと!? エイミィ、両者の波形は?」
「魔力パターン照合…一致! 95%以上の確率で、同じマスターの作ったものだよ」
「…二つの地点の距離を考えれば、遠隔操作(リモート)じゃなくて自動操縦(オート)か。
マスターの反応はあるか?」
「今のところはまだ。どうする?」
「とりあえず様子を見る。Aポイントのなのは達にも待機指示を。いいですね、艦長!?」
「ええ、勿論よ。但しクロノ、あなたもここで待機しなさい」
艦長席を見上げるクロノに、リンディが告げる。
「艦長!」
「理由はあなたが一番分かっている筈よ。それに、もっとみんなを信頼しなさい」
くっ…と歯を食いしばるクロノ。両腕の状態は、未だ70%というところだった。
「Cポイント、状況を!」
瞬時に思考を切り替える。信頼…そうだ。今僕がすべきことは、僕が出来ることの全て。
「行け、グラーフアイゼン!」
ヴィータが弾き飛ばす鉄球が兵士達に命中。だが、活動を停止させるには至らない。
「ち、防御力はそれなりにあるじゃんかよ!」
「ヴィータ、散弾攻撃では無理だ! 確実に、一体ずつ仕留めろ!」
「わあってるよ!」
『Cポイント、状況を!』
「こちらCポイント、今のところ問題ありません!」
クロノからの通信に、シャマルが答える。
(…というか、問題はないんですケド…)
「紫電………一閃!!!」 スバァ!
「テイトリヒ・シュラァアク!!!」 ドォン!
シグナムとヴィータが、ド派手な大技で次々と鎧兵士を打ち倒していく。
(…二人共、事情聴取とかで大分ストレスがたまってたみたいね…)
苦笑いのシャマル…だったが、彼女の周囲でも優に5体以上の兵士が、
結界で完全に動きを封じられている。
「動いたら、壊しちゃいますよ♪…って、通じないか」
(カートリッジ、多めに持ってきておいて良かった♪)