それから暫く時間が経ち、勝負は圧倒的な差を見せていた。
「別れのリボン交換・・・よしっ!ポーナス確定だ」
にこにこと笑い、ボーナスを消化するフェイト。対してなのはは完全に負けていた。
コインは4箱の差があり、イベントの集計結果までは残り時間が1時間を切っていた。
なのはとて差を埋める努力を惜しまなかった。朝からなのはは汗と煙しか摂取していない。
対してフェイトはリンディママに作って貰った愛情弁当をもーりもり食べ、ちょくちょくお手洗いにも行く。
クロノとちょっとイケナイメールをしちゃったりもしていた。
そのタイムロスを殺しても埋まらない。悔しいが、これが彼女の言う、「流れ」なのだろう。
「あれ?なのはさんまだりりなの打ってるんですか?さっき、北斗のいい台を打ってそこそこ
稼いだんですよ」
ほれほれと荷車に積んだコインの山を自慢する。
「あぁ?ユーノいたのか」
ギロリと睨むなのはにユーノは顔面を蒼白させる。
「な・・・なのはさん!さっきから完全にはまってる(当りがでない状態の事です)じゃないですか!」
「詰まらない事を。大丈夫だ、私の目算ではこのまま打てば問題無く勝てる!」
「強がりだね、なのは」
「な・・・にっ!?」
フェイトがなのはを見据えて言う。
「悪いけど、今日の出球ナンバーワンは私だ。私は勝ちます!なのは、約束を忘れないで」
その「勝利」と言うワードになのはの心は爆発した!
「・・・言っちまったなおい。言ってはならない言葉をよぉ!!」
ユーノの荷車を借り、なのはは台を移動する。
「ここでアドリブのきかない奴は・・・勝てねぇ!!!」