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猫伝 第三話

ご主人と我輩を乗せたチョコボはソロムグ原野を駆け抜け、メリファト山地へと辿り付いた。
夜空を見上げると、そこには巨大な背骨の姿が月明かりに照らされて浮かび上がっていた。
確か……『泥ガルカの背骨』とかいうのだったか?
ガルカという連中は見た目からしてゴツイのだが、あんな巨大な奴まで居たとは驚きである。
もし街を襲撃にでもやって来たら……考えるだに恐ろしい。

「あれ? 居なくなった……?」

ご主人は何やら当惑している様子。周囲を見渡してキョロキョロとしている。

「さっきまでメリファトに居たはずなのに……。」

ご主人はチョコボを更に走らせた。暗い中でも目を凝らして山地中を駆け巡った。
こんな夜更けにご主人は何を探してるのだろうか、我輩にはよく解らない。
その内チョコボか疲れを見せてきた。休ませたほうがいいのかと思っていたら、
その失礼な鳥は我輩とご主人を振り落として地平線の彼方へ逃げ出していった。
いくら疲れたとは言え、いきなりは理不尽であろう。
我輩は二度とチョコボには乗らないと誓った。

ご主人はそれでもまだ歩き続けた。崖が多くて大変だったが、あちらこちらへ移動した。
だが、その途中では誰にも出会うことは無かった。

我輩はそろそろ眠くなってきた。食欲が満たされた今、欲しいのは睡眠である。
無駄に体力を消耗しても辛いだけである。
ふと前を見ると焚き火があった。我輩はその近くまで駆け寄り、眠ろうとして身を丸めた。
一応ご主人の顔色を窺ってみる。

「仕方ないわね……。休むか……。」

我輩はそれを聞いて安堵した。今日はもう疲れた。寝不足は美容の大敵でもある。
我輩はその後間もなく夢の世界へと旅立って行った……。




どれだけ時間が経っただろうか。我輩は奇妙な呻き声を聞いて目が覚めた。

「あぁっ……。はぁはぁ……。」

目蓋を片方だけ開けてみる。声の主はご主人だったらしい。
見るとご主人は服を着ていない。やっぱりあの布切れは猫族には邪魔なのかもしれぬ。

「うぅ……。んっ……。」

ご主人は両脚の付け根の辺りに手を延ばし、なにやら指を上下に動かしている。
何をしているのか気になってそこを凝視してみた。
すると、動かされる手の隙間からチラリと縮れた白色の毛が覗いているのが見えた。
どうやら股の間には毛が生えていて、ご主人はそこを撫で回してるらしい。
これで解った、ご主人は毛繕いをしているところなんだにゃ。
それにしても、手を使い、しかもあんな苦しそうな声まで出すなんて難儀なことである。
我輩であれば背中を丸めさえすれば舌一本で何処でも届くと言うのに。

「ふぅっ……。くっ……。」

余りにも苦しそうな声を出すので、我輩はご主人を手伝ってあげることにしたにゃ。
ご主人の股間の毛をペロリ。

「ひゃぅっ!」

妙な声をご主人が出したにゃ。ビックリさせてしまったかもしれぬ。
それにしてもご主人の毛が思いのほか濡れていたのには驚いた。
ミスラの指先からも我輩の舌のように唾液が出るのだろうか、それとも?
我輩の手伝いは余計だっただろうか。

「ユキトラ、もっと……。」

毛の下を良く見ると、そこには肉の裂け目があった。
ご主人の指先が動き、その穴を押し広げる。その中では赤黒い肉が蠢いていた。
我輩はご主人に促されるがままに、舌を伸ばして穴の中を舐めた。ご主人が嗚呼と微かに呻く。
舌先をすぼめて舐め回すと小さな豆粒のようなものに触れた。
途端、ご主人の身体がビクンと跳ね上がる。
面白いのでその肉豆をもう少し押してみた。ザラリとした猫舌の先に感触が伝わる。

「ぁっ、ぁ、あんっ……!」

ご主人が身を捩って善がる。毛の周りは既にビショビショだ。
我輩はもういいかと思い、寝床へ戻ろうとした。

「私を独りにしないで……。」

ご主人は我輩を掴まえて、股の辺りをまさぐってきた。
我輩の股間には一本の太い肉棒が付いている。ご主人はそれを鷲掴みにすると、自分の穴にあてがった。

「ユキトラ……お願い。私と一緒に……。」

我輩の肉棒がご主人の穴に咥え込まれたにゃ……!
いきなりギュッと締め付けられたかと思いきや、突然我輩の肉棒が大きくなり始めたにゃ。
より強く挟まれて……い、痛いにゃ。でも……不思議と……気持ち……いいにゃ。

「愛してる……ユキトラ……!」

ご主人の腰が上下に動くため結合部が激しく擦りあわされる。物凄い刺激が我輩の身体を襲った。
そのせいか何か漏れそうになってきたにゃ……。
慌ててご主人から離れようともがいたが、穴の中に固く締め付けられてて離れられない。
我輩は更に力を加えようと、前足をご主人の胸の上に押し付けた。
そのとき肉球の裏に豆粒のようなものが触れる。これは乳首とかいうものだったかにゃ?
それに触ったせいでご主人の股間の肉豆のことをまた思い出した。
気付いたら、我輩の肉棒の付け根に触れているのが分かる。
身体が跳ねるたびに豆粒が潰れたり戻ったりを繰り返す。
我輩の身体の敏感な所にその刺激が伝わってくる。
柔かいにゃ……。気持ちいいにゃ……。

ぅにゃっっっ!!

な、何かが我輩の体から漏れてしまったみたいにゃ。
それは我輩と繋がってるご主人の胎内へと流れていってしまったみたいにゃ……。
我輩は何か大変なことをしでかしてしまったかのような罪悪感に襲われたにゃ……。
全身の力が抜けていく……もう動けにゃい……。

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