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衣擦れの音だけしかしない。スピカもレグルスも何も言うことをなく、お互いに黙ったままである。静かな夜だった。
とうとうスピカは下着を身に付けただけになってしまった。スピカはとても恥ずかしかった。レグルスは何も言わず、ただスピカを見つめるばかりなのだ。
明らかにこれは視姦だった。ただレグルスに見られているだけで、何もされていないのに・・・・アトラスに育てられたスピカのこの体は、それだけでもう体の全てが熱くなってしまっていた。
何とかこの妙な空気を払拭したくて、スピカは沈黙を破って口を開いた。
「あの、えっと・・・下着も・・脱ぐ・・んですよね?」
「ん?あぁ、それはいいよ。それは、私がするから。フフッ・・・とても恥ずかしそうだったね?スピカ。」
と、レグルスは最後の一言だけ急に声音を変えて妙に色っぽく言うものだから、スピカは余計に困ってしまった。
「!あ、あの・・・・!」
「フフッ。おまえがあまり恥ずかしそうにするものだから、私もつい見つめてしまったよ・・・・」
「!・・・・」
「フフッ、おまえは本当に可愛いね。私が見つめれば見つめるほど、恥ずかしくなってしまったんだろう?」
「!!は、はい・・・・!」
まだスピカはレグルスに何もされていない。ただ「服を脱いで。」と言われて下着姿になっただけでこんなに体が熱くなってしまうなんて。アトラスに娼婦として育てられたスピカの体は、すっかりレグルスの言葉と声と、見つめられる瞳だけで反応してしまっていた。
「フフッ。可愛い、本当に可愛いよスピカ・・・今回はアトラス様に負けたかと思ったけど・・・・どうやらおまえの価値は、私としては6000万ゴールドよりはるかに上になってしまったから・・随分儲けさせてもらったよ。ほら、もう体が私を求めているだろう?」
とレグルスは言って、スピカの腰にいきなり手を添えた。
「やっ!!」
それだけでスピカは反応してしまっていた。レグルスのしてくれること全てがスピカにとって刺激になった。
「フフッ、可愛い。そうしてもっと、悶えるおまえの姿を見てみたいね・・・・」
とレグルスは言ってスピカを抱き締め、スピカの唇に自分の唇を重ねた。最初は軽い口付け。2回目は舌を絡ませながらキスをする。
スピカは既にレグルスのこのキスだけでとろけてしまった。体は自由に動かせる筈なのに、まるで薬を打たれたかのように動かなくて・・体に力が入らなかった。
レグルスはスピカの項に軽くキスをする一方、両手でスピカの乳房をブラジャーの上からそっと揉みしだいた。
「あっ・・!ん・・・・!ぁ・・っ・・!」
「ふ〜ん・・・もう、感じているのかい?」
「は、はい・・・・!」
「そうか。それじゃあ、このブラはもういらないね。」
とレグルスは言って、スピカの付けていたブラジャーのホックを外して脱がせた。スピカの形の良い乳房が露になる。
「!・・・・」
レグルスはまたスピカに何も手を付けることなく、ただ見つめただけだった。スピカは恥ずかしくて、また体全体が熱くなるのを覚えていた。
レグルスの瞳にスピカは完全に悩殺されているも同然だった。本当に彼は魅力的な男性だと思う。こんなに美男であるし、優しいし・・・・まだレグルスのことなんてほとんどよく知らないが、思わず一目惚れしてしまいそうな勢いである。アトラスとはまた全然違った魅力がある男性だとスピカは思ってしまった。
「フフッ。私はおまえを見つめているだけなんだけどね〜・・・どうしておまえはこんなに可愛い反応を見せてくれるんだい?そうして恥ずかしそうにしているおまえを見ていると・・・いじめたくなってしまうよ。」
「えっ!?」
「ほら・・・ここはもう、すっかり用意万端みたいだね。」
とレグルスは言って、最後の砦・・スピカの大事な部分を覆っている薄い下着に指を這わせる。
「あっ!あぁっ・・い・・やぁっ・・・!」
「あぁ、もうこんなに濡れてしまっているよ・・・フフフッ。もうこの下着は使えそうにないね・・じゃあ、これも取ってしまおうね。」
と言って、レグルスはスピカの下着に手をかけて脱がせた。とうとうスピカは生まれたままの姿をレグルスにさらけ出してしまった。
スピカは恥ずかしかったが、それからすぐにレグルスが自分の服に手をかけたのでスピカは半分起き上がり、レグルスの服を脱がせるお手伝いをした。
「おや、フフッ。アトラス様から習ってきたかな?」
「は、はい。」
「それじゃあ、脱がしてもらえるかな?おまえの手で脱がされるなら本望だよ。」
「そんな、レグルスさん・・・・」
スピカは何か少し気恥ずかしかった。自分が裸だから、とかレグルスを裸にさせるから、とかではなく・・純粋に照れてしまったのだ。
恥ずかしそうに顔を赤くしながら服を脱がしてくれるスピカを、レグルスは熱く優しい眼差しで見つめ、軽く抱き締めた。
スピカは優しく無駄のない動きでレグルスの服を脱がしていった。レグルスは何も抵抗することなく、素直にスピカの為すがままになっていて、その瞳まで閉じてしまっている。
レグルスの下着もとうとう脱がしてしまい、2人はお互いに裸になった。再び2人はベッドに横になって見つめあった。
「スピカ・・・・」
「レグルスさん・・・」
「フフッ・・・あぁ、今日はおまえといい夜が過ごせそうだよ。それじゃあ・・これは私からのプレゼントだよ。」
とレグルスは言って、スピカの秘部に手を触れ、ゆっくりと刺激した。
「あっ!あぁっ!レ、レグルス・・さん・・・!」
「スピカ・・・・あぁ、いいね・・こんなに足を広げて・・もうこんなに濡らしてしまって・・・分かるかい?今はただ・・・私だけのことを考えてね・・・」
「は、はい・・・!レグルスさん・・・!」
2人はお互いに抱き合った。レグルスの手の動きは急に速くなり、更にレグルスはスピカの乳首に舌を這わせた。
「あっ!あぁっ・・・あぁっ!あぁ・・はぁ・・ぁ・・ん・・・!あっ・・・あぁ・・っ・・!ああぁ・・・っ・・・!あぁん・・・!」
スピカの体はたちまち快楽で満たされていった。レグルスの指が、舌がスピカの全てを満たしてくれる。
ここがどこなのか、自分が今どんなに卑猥な姿をさらしているのかなんてどうでも良かった。この気持ち良さとレグルスがこうしていてくれれば。
レグルスはスピカに痛いことはしなかった。だがレグルスはアトラスに教育されたスピカから見ても相当なテクニシャンであることは間違いなかった。
見つめられただけでスピカは体が反応してしまっていたし、全ての行為にとても慣れている感がする。そしてそれらは、全てレグルスの頭の中で完全に計算されていることなのだ。
そういう男を見る目までも、スピカはアトラスに養われていた。だからスピカは自分のこの考えに間違いはないと思った。あのアトラスが自分に娼婦として教えてくれたことなのだから。
「あぁっ!あぁ・・っ・・はぁん!ん・・っ・・!あぁ・・っ・・・!ああぁっ・・!う・・ん・・・!」
「フフッ、そんなに腰を動かして・・気持ちいいかい?」
「ん・・っ・・!はい・・・!気持ち・・いいです・・・!」
「フフッ、そうか。それじゃあ、もう少し続けようか。取り敢えずまずは・・おまえのイく姿を見ておきたいからね。」
「えぇっ!?そん・・な・・!レグルス・・さぁ・・あ・・ん・・!あぁっ!うん・・・!」
レグルスの指の動きは更に速くなった。と同時にレグルスはスピカに三度口付けをする。2人の舌が絡み合う一方で、スピカの大事な部分は確実に濡れていき、気持ち良さを感じていた。
「フフッ、淫らだねおまえは・・・・けれどね、私は・・・淫らな女性が大好きなんだよ・・・・」
と、レグルスは耳元で色っぽく囁き、スピカの耳朶を軽く舐めた。それだけでスピカは身を捩じらせて大きく反応してしまった。
「ああぁっ!!あぁ・・っ・・!レグルス・・さん・・・・!」
「フフッ、可愛い・・・・おまえは本当に、私の好みのタイプだよ・・・・」
「あぁっ!ああぁ・・っ・・・!レグ・・ルス・・さん・・・!ああぁっ!」
「スピカ・・・・・可愛いよ・・・・」
「あぁっ!レグルスさん・・・!ああぁっ!ダ、ダメ、です・・レグルスさん・・・!私・・・・!イキそう・・・・!!」
「あぁ・・・大丈夫だよ、私はここにいるから。ほら、私にもっと強くしがみついてきてごらん?受け止めてあげるからね、おまえの全てを・・・・」
「あぁっ!レグルス、さん・・・!ああぁっ!ああぁっ!あああぁぁぁーーーーーっっっ!!!」
スピカはレグルスにしがみついたが、同時にすぐにスピカは絶頂に達してしまい、一気に力をなくしてベッドに横たわってしまった。
レグルスもそれまでの指の動きがまるで嘘であるかのように、スピカが絶頂に達したと同時にすぐに指を離していた。と同時にスピカを優しく抱き締めた。
「フフッ、スピカ・・・最高に可愛かったよ、おまえのイく時・・・・しかし、指だけでイッてしまうとはね〜・・・もう少し、私を楽しませて欲しかったんだけど・・・・」
「!!あ・・す、すみません・・・・」
「アハハッ!冗談だよ、スピカ。それはね、まぁ・・おまえのこの可愛い部分を味わえなかったのは残念だけど・・・いいよ、それはまたの機会で、ね。だから次は・・・おまえの中をゆっくり堪能させてもらうよ。」
「!!あ、はい・・・あの、レグルスさん・・・私が、口で抜いて上げましょうか・・・・?」
「え・・・・?あぁ、その必要はないよ。ほら、見れば分かるだろう?私のここは・・・もうこんなに熱くなってしまっているよ・・・・」
と言って、レグルスはスピカに改めて見せる。確かにレグルスのそこは大きくて、完全に勃起が完了していた。いつスピカの中に入ってきても全然おかしくはない。
「あ・・はい。その・・私、役立たずで・・・・」
「アハハッ!まぁ確かにね〜・・・恐らく、これはおまえが一番アトラス様にしごかれた所だろう?」
「!!あ・・は、はい・・・・」
スピカは素直に返事をした。レグルスは本当に的を射た発言をしてくるので、スピカはつい驚いてしまう。
「フフッ、でも私の場合はいいよ。もちろん、おまえがしてくれるのは嬉しいけれど・・・・個人的にね、あまり女性にそういうことをさせるのは好きじゃないんだよ・・・・フフッ。それにそんなことをしてもらわなくても、私の場合はすっかり準備が出来てしまうから。」
「ア、アハハハ・・・そ、そうですか・・・・」
レグルスにウインクされてそこまで言われてしまうと、スピカはもう苦笑いすることしか出来なかった。
「それとも・・・どうしてもおまえがしたいというのなら、私は別に構わないよ?」
「あ、い、いえ、そんな・・・私はただ、レグルスさんの言うことを聞くだけですから。レグルスさんの言うことが、私の全てなんです。私のお仕えする・・とても大切な方です。」
「・・そうか・・・・・・」
それだけ言うと、レグルスは途端に暗い表情になってしまった。それまでレグルスはずっと余裕の微笑を浮かべていたのに、急にこんな表情をされてしまってスピカは困ってしまった。
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