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「あ・・あの、レグルスさん・・・・す、すみません!!」
「?・・どうして、謝るんだい?」
「あ、あの、その・・・・私、何かいけないことを言ってしまったかと思いまして・・・・レグルスさんのお顔を、急に曇らせてしまいましたから・・・・」
「あぁ・・・それじゃあ、考えてごらん?スピカ。私が急にこうなってしまったのはどうしてなのか・・・・」
「レグルス、さん・・・・・」
レグルスはそう言ってスピカを再度優しく抱き締めた。
スピカは考えてみたが、そんなことを急に言われたって分からなかった。明らかにスピカに落ち度があるのは分かっていたものの、一体何が悪かったのかまるで分からない。
明らかにスピカはレグルスを傷つけるようなことを言ってしまったのだろう。しかし何度考えても原因が分からず、スピカは謝ることしか出来なかった。
「その・・分かりません、すみません・・・・!私・・・本当に、分からなくて・・・・」
「スピカ・・・ごめんね。別に私も、おまえを責めたい訳じゃないんだよ。ただ・・・・私との約束をあっさり破られてしまうと、悲しくなってしまうだろう?」
「え・・・・・・?」
約束?レグルスとの約束といえば・・・・・・・
「・・言っただろう?スピカ。私はね、身分とか関係なく、1人の「男」としておまえと接しているつもりなんだよ?それなのに、あっさりと「お仕えする」なんて言葉を使って欲しくなくてね・・・私に「仕えている」から、私が「大切」なのかい?・・それがおまえの本心なら・・・そんな気持ちは今すぐ捨てて欲しいね。」
「!!あ・・その・・・えっと・・・・」
「それにおまえにも言ったよね?1人の「女性」として私と接して欲しいって・・・・確かにおまえを買ったのは私だし、おまえはいわば身分で括ってしまえば「奴隷娼婦」ということになるんだろうけどね・・・・私は、そんな目でおまえを見てなんかいないよ。だから・・そこを誤解しないで欲しいな。私には「仕えている」んじゃなくて、「付き合っている」と考えてごらん?」
「!あ・・は、はい・・・・・その・・すみません・・・・」
そうだった。ついついアトラスから「仕える男を義理立てでもいいから必ずしろ。あなたにお仕えしている。と言えばこっちのモノだ」と常々教育されていたものだからその気持ちが自然と出てしまっていた。
確かにレグルスは言ってくれた。「身分差なんて気にすることはない。」と・・・・・・
「スピカ・・・ごめんね。おまえをそんな風に謝らせる気も私にはないんだけど・・・・少し物言いがきつかったかもしれないね・・・・」
「そ、そんな!!そんなことありません!私が悪いだけですから・・・すみませんでした!その、私・・・・アトラス様に、いつも言われていて・・・・」
「あぁ。もしかしたら、「仕える男を常に義理立てろ。お仕えしていると言え」ってことかい?」
「!!レグルスさん!?どうして・・そのことを・・・・」
「アハハハッ!スピカ、言っただろう?私とアトラス様は、もう5年も付き合いがあるんだよ。アトラス様から女性を買うことにも慣れているから・・・今までにもおまえと同じ女性たちを私は相手にしてきたんだよ。それは分かるね?」
「あ・・はい・・・・つまり・・その、方たちも・・・私と、同じことを・・仰ってたのですね?」
「フフッ、そういうことだね。だから私は、事前に女性たちに「身分を気にしないで欲しい」とお願いして、おまえとは約束までしたんだけど・・・やっぱりアトラス様の教育はこういう時すごいと思ってしまうよ。一種の刷り込みだよね。」
「ア、アハハハハ・・・そ、そうですね・・・・」
スピカもそう言われてしまうと苦笑せざるを得ない。
「あぁ、それよりもすっかり話し込んでしまったね。さ、おまえの可愛いそこは私を待ちわびてくれているだろう?挿れるよ。」
「あっ!は、はい!」
レグルスはスピカの脚を広げて、自身のそれをスピカにあてがった。それから一気にレグルスはスピカの中に入ってきた。
「あ・・うん・・・」
レグルスの入ってくるそれをまともに感じてしまい、スピカはつい声を漏らしてしまった。完全に2人は1つになった。
「あぁ・・いいね、おまえの中はまだ熱いね・・・私のここも・・感じてくれているかい?」
「はい、レグルスさん・・・とても、感じます・・熱くて・・・・」
「フフッ、そうだね。じゃあ、動くよ?ほら・・私にしがみついて・・・」
「はい。レグルスさん・・・・」
レグルスの言動全てが優しくてとても暖かくて。スピカは本当に良い人にめぐり合えて良かったと思った。
正直スピカはアトラスと離れることがショックだった。何だかんだ言って今のスピカを育ててくれた恩人的部分もある。彼にかなう人なんて絶対にいないと思っていた。
だがレグルスはそんなスピカのアトラスに対する憧憬をいとも簡単に払ってくれた。アトラスに比べれば断然優しいし、こんな自分のことを「奴隷娼婦」としてではなく「1人の女性」として見てくれていることが嬉しくて。一気に今スピカはレグルスへ気持ちが流れていた。
レグルスはゆっくりと動き出したが、すぐにその動きを速めていった。
「あっ!あぁっ!ああぁっ!あぁっ!ああぁっ!!ん・・レグルス、さん・・・!」
「フフッ、いいね・・おまえの中は最高だよ・・・・私をよく受け入れてくれているね・・・・」
「ん・・!あぁっ!はぁ・・っ・・!ああぁっ!あぁん!ああぁっ!レグルス、さん・・・!」
スピカはしっかりとレグルスにしがみついてレグルスを見つめた。レグルスもまた、しっかりとスピカを抱き締めてスピカを見つめた。
「フフッ・・感じているおまえの顔が、最高にイヤらしいね・・・」
「えっ!?」
「悪い意味ではないよ。言っただろう?私は、乱れている女性が大好きなんだよ。フフッ・・」
レグルスに動かれながら耳元で熱く囁かれてしまってはたまったものではなかった。明らかにスピカは先程よりレグルスを感じてしまっていた。
「ああぁっ!!ああぁっ!!ああぁん!!ああぁっ!!はぁん・・!レ、レグルス、さん・・・・!」
「フフッ、感じているね、スピカ・・・何だか急に締め付けてきて・・・私をイかせたいかい?」
「あっ・・レグルス、さん・・・・!」
「フフッ、言葉で感じてしまうのかい?おまえは。本当に淫らだね・・けれど、そんなおまえが大好きだよ。」
「ああぁっ!!ああぁ・・っ・・・!ああぁん!!レグルス、さん・・・!ダ・・メ・・・・!」
「そんな顔をして「ダメ」はないだろう?スピカ・・・こんなに感じてしまっているのに・・・」
「あっ!ああぁっ!ああぁ・・ああぁん!!ああぁっ!!レ、レグルスさん・・・・!」
レグルスの動きは衰えを知らず、どんどん速くなるばかりだった。更に耳元でこんなに色っぽく囁かれてしまっては、スピカが先にピークに達してしまいそうな勢いである。
「フフッ、また随分とおまえは締め付けてくるね・・・・あぁ・・気持ちいいよ、スピカ・・・」
「ああぁっ!!ああぁっ!!ん・・はぁ・・ああぁっ!!ぁ・・わ、私も・・気持ち・・いいです・・・!」
「あぁ・・そうだね。2人で一緒にイこうか?」
「あっ!ああぁっ!わ、私・・・!ダメです・・・・!もう・・イく・・・・!!」
「おやおや。それじゃあ、私もそうさせてもらおうかな?」
とレグルスは言って、最高潮に動きを速めた。もうスピカは気持ち良さがかなりきていて、本当に限界が近かった。
「ああぁっ!!ああぁぁーっ!!ああぁっ!!ああぁぁっ!あああぁぁぁぁーーーーーーっっ!!!」
「・・!・・っ・・・スピカ・・・!」
スピカの締め付けが更に強くなった。これには今まで余裕だったレグルスも顔をしかめた。
正直レグルスもかなり気持ち良さがピークに達していたので、スピカが完全に力を失ってピークに達したと同時にレグルスも抜いて、スピカのお腹に自分の性を放出した。
・・・・・・交じらいを終えた2人の息遣いはまだ激しかった。お互いに最高の気持ち良さの余韻がまだ抜けない。
「フフッ・・あぁ、最高に気持ち良かったよ。久々に、芯から満足してしまったよ・・・・おまえは?満足してくれたかな?」
「はい、レグルスさん・・・正直言うと、最初は少し怖かったんですけど・・・・今は、とっても幸せです・・・・」
「フフッ。嬉しいことを言ってくれるね〜、スピカ・・・期待してしまってもいいのかな?」
「えっ?」
「・・おまえが、私のことを愛してくれているんじゃないか・・ってね。」
とレグルスがウインクして言うものだから、スピカは驚いてしまった。
「えっ!?あ、あの!レグルスさん・・そ、それは、一体・・・・・」
「おや〜?スピカ。分からないとは言わせないよ〜?恋の1つや2つ、おまえだって経験済みだろう?」
「えっ!?あ、あの、ですけど・・・私は、そんな・・・レグルスさんにとっては、そういう対象ではないと思うのですけど・・・」
「・・ふ〜ん・・・つまり、おまえは私のことをそんな風にしか見てない訳だね?ハァ〜・・悲しくなってしまうね〜。一目惚れなのに・・・・」
盛大にため息をつかれた上に本当に悲しそうな顔をするレグルスを見てスピカは驚いてしまった。
「えぇ〜っ!?あ、あの、レグルスさん!?あ、あの、そんな!私あの・・そういう訳では・・・!」
「それじゃあ・・どういう訳なのかな?」
「えっ!?あ、その・・・私とレグルスさんは、今日初めてお会いしたばかりですし・・・・そんな、簡単に・・恋なんてするものなのでしょうか・・・・?」
スピカは少し顔を赤く染めてそう言った。
恋愛というものにはステップが付き物だとスピカは思っていた。人付き合いは常にそうである。そうしていく内にその人にある魅力を感じるものなのではないだろうか。
もちろんスピカ自身レグルスのことを確実に好きになってしまってはいるのだが、それは恋愛とは程遠い、「信頼出来て優しいから」という意味での感情だった。
「フフッ。私は・・そうなんだよ、スピカ。」
「・・レグルスさん・・・・」
「・・・私は今、心からおまえを愛しいと思っているよ・・・・確かにね、おまえと私は今日初めてこうして出会ったのかもしれないけど・・・時間なんて関係ないさ。いわば直感だね。」
「は、はぁ・・・・」
そんなの本当の恋なんて言わないのではないかとスピカは思ってしまった。だがレグルスの言動に嘘は全く感じられなかった。だからスピカは完全にレグルスの言っていることを否定出来ないのだ。
「・・まぁ、いいさ。おまえが時間を必要とするなら、それでも構わないよ。フフッ、これから先たっぷりとおまえを口説き落としてあげるよ。その内私なしではいられなくなってしまうように・・ね。」
「レ、レグルスさん・・・・」
レグルスはどうやら本気らしい。余裕ある微笑を浮かべて言っているから一見冗談めかした感じだが、瞳の強さやスピカを見つめる眼差しに嘘は全くなかった。
「さて、と・・・・それじゃあ2回目いってみようか・・・あぁ、すまないね。これは今拭いてあげるからね。」
とレグルスは言って近くにあった上質のティッシュを取り出した。
「あ、はい、その・・すみません、私。気がきかなくて・・・・」
「いいんだよ。これは私が出したものなんだから・・おまえが気にすることではないだろう?」
「あ、ですけど・・・その、レグルスさん。少しだけ・・舐めてもいいですか?」
「フフッ。おまえは嬉しいことを言ってくれるね・・・いいよ、好きなだけ舐めてくれて構わないから。」
「は・・はい。」
スピカは少し恥ずかしかったが、それでも自分のお腹に放出されたレグルスの性を自分の指ですくい取り、舐めた。
レグルスはそんなスピカの様子を、また何も言わずに黙って見つめている。駄目だ・・スピカはこのレグルスの眼差しに弱かった。ただ見つめられているだけなのに・・・こんなに恥ずかしくなってしまって・・緊張してしまって・・・・つい照れてしまうと同時に、心臓の鼓動が高鳴る。
それにレグルスはスピカのことを「愛している。」とまで言っている。それで余計にスピカはレグルスに見られることを意識してしまっていた。
「・・スピカ・・・・」
「はっ・・はい!?」
スピカはつい声が上ずってしまった。
「フフッ。おまえは本当に可愛いね・・・・何もかも・・愛しているからね・・・・」
「レグルスさん・・・・」
レグルスに耳元でそう囁かれて、優しく抱き締められてしまったスピカは何も抵抗出来なかった。
「愛している」というレグルスの言葉に戸惑ってしまうものの、スピカは嬉しかった。人間嫌われているよりは好かれている方が断然マシである。
それにレグルスは始めから優しく接してくれていたし、非常に美男だ。自分と歳もあまり変わらないだろうに、この大王国の大臣を任されているスーパーエリートであるし・・・むしろスピカは恐れ多い気がしてしまったのだった・・・・・・・・・・・
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