それからすぐにお兄様のお部屋に入って・・・・お兄様自身が私の大好きなミルクティーを淹れて下さいました。

「すみません、お兄様の手を煩わせてしまって・・・・」
「そんなことはないよ。おまえの為に淹れたかったからね。」
「・・お兄様・・ありがとうございます。」

ま、まずいです・・・・何か、まだミルクティーいただいてないのに、体も顔も、熱くて・・・・きっと私、顔・・赤いんでしょうね・・・恥ずかしいです・・・・

「フフッ。可愛い妹の顔が見れるから、尚更ね・・・・」
「お、お兄様・・・・!」
「さ、飲んでごらん。お菓子も一杯あるからね。」
「あ、はい。その・・いただきます。」
「あぁ。遠慮なく食べてね。」

そうして、私とお兄様はティーカップで乾杯して・・・一口お兄様の淹れて下さったミルクティーをいただきました。それからお菓子を食べてっと・・・あっ、これチョコクッキーですね。星型で可愛いです。
そうして私とお兄様で、それぞれ食べたり飲んだりしてちょっとの間何も話さなかったんですけど・・・お兄様とは今まで過ごした月日が長いですから・・・嫌な沈黙じゃなかったです。むしろ、心地良い沈黙・・・懐かしい空気でした。

「・・スピカ。改めて、お帰り。おまえとまたこうして一緒にいることが、とても嬉しいよ。」
「お兄様・・・・はい、私も・・こうして帰ってくることが出来て、本当に良かったです・・・・」
「・・少し、痩せたかい?」

と、お兄様は私の頬に手を置いてそう仰いました。

「えっ?そ、そうですか?そんな気はしないんですけれど・・・・」
「う〜ん、病気のせいかな?何となくだけれど、そんな気がするんだよ・・・・だから、一杯食べてごらん。」
「あっ、はい。ですけど・・太りたくはないです・・・・」
「フフッ、おまえは十分細いよ。もっと色々食べても全然支障はないと思うけどね〜。」
「ム〜ッ。お兄様、そんなこと仰ると・・私本当に一杯食べちゃいますよ?」
「あぁ、全然構わないよ。フフッ、そんな顔をしないで。全く・・どうすればその機嫌を直してもらえるのかな?」
「ウゥ〜ッ・・いいですも〜ん。分かりました〜、一杯食べます〜。もうこうなったらヤケです〜・・・・」

あんまり太りたくないのに〜・・・・お兄様は何だか知らないんですけど、どんなにお食べになっても身長がございますから全然目立たないんですよね〜・・・・というか、お兄様の方が細い気がします・・・・
何かお兄様に負けた感じが・・・・うぅ〜っ、何か悔しいです〜・・・・昔からそうでしたけれど、やっぱりお兄様には勝てないのでしょうか・・・・

「フフッ。それでいいよ・・・・・・あぁ、そういえばあったね〜。おまえの機嫌を直してくれそうなものが。」

と言って、お兄様は一旦席を立たれて、机の引き出しの中からプレゼントっぽいものを取り出して戻ってきました。

「?えっと、お兄様。それは・・・・」
「おまえの、快気祝いプレゼント。受け取ってもらえるかな?」
「えぇっ!?そそ、そんな!!いいですよ〜、お兄様!!私、何もお兄様に持ってきてなくて・・・・」
「アハハッ。私は、おまえがこうしていてくれればそれでいいんだよ・・・・まぁ、こんな物でおまえの機嫌取りをするなんて、私も器が小さいかな?」
「そ、そんなことないです、お兄様・・・・むしろ、すみません。お気を遣わせてしまって・・・・」

本当は私の機嫌取りなんかじゃなくて・・最初から、ご用意して下さってたんですよね・・・・うわ〜、改めて何だかとっても申し訳ない気がします〜・・・・

「何を言うんだい?大事な、とても大事な妹がこうしてやっと帰ってきてくれたというのに・・・気なんて遣ってないさ。当然のことだよ。」

そう言って、お兄様は席を立って、私のこと・・後ろから抱き締めて下さいました。
お兄様のその優しさと暖かさが本当に嬉しくて・・・・私、本当に、帰って来れたんですよね・・・・!これからは、お兄様とずっと一緒で・・・・

「・・お兄様・・・!ありがとう、ございます・・・・!」
「・・・スピカ・・・・・」

・・いけない、私・・・・!目からこぼれ落ちてくる涙が・・止まらなくて・・・・!

「・・スピカ・・・ほら、おいで。」
「・・・お兄様・・・・!」

お兄様は腕を広げてそう言って下さいました。ですから、私・・そのまま、お兄様の胸の中に飛び込んで・・・泣いちゃいました。

「・・ウッ・・・!す、すみません、お兄様・・・!嬉しく、て・・・!」
「・・・今まで、つらかっただろう?・・・私の都合が取れなかったとは言え、お見舞いにも行けなくて・・本当にごめんね・・・・」
「そ、そんな・・・!私・・・・!お兄様から・・くる・・・お手紙が・・とても嬉しくて・・・・!」
「・・スピカ・・・・あんな手紙、気休め程度にしかならなかっただろうけど・・・・」
「そんな、ことないです・・・・!私・・本当に、嬉しかったです・・・!お返事書くことが、いつも楽しくて・・・・」
「そうか・・そう言ってもらえると、私も嬉しいよ・・・・」
「お兄様・・・・!ウゥッ・・・・!」

涙が・・まだ止まらなくて・・・・!お兄様は、更に強く私のことを包んで下さって・・・・そして私の頭を、優しく撫でて下さいました・・・・

「・・スピカ・・・・・」
「ウゥッ・・!・・・おにい、さま・・・・!すみません、泣き虫で・・・・!」
「アハハッ・・・大丈夫だよ。おまえは、私だけに涙を見せるって・・分かってるからね。」
「・・お兄様・・・・」

私はハッとしてお兄様を見てしまいました。確かに、私・・小さい頃からよく1人で泣いてましたけど、とても心細くて・・・・それで、すぐにお兄様の所に相談しに行ったりして・・・・お兄様の前で、一杯泣いちゃってました・・・・
不思議です。お兄様は、私のお話を最後までちゃんと聞いて下さって、いつも優しく慰めて下さって・・・・やっぱり私、両親が他界してしまってから余計に・・お兄様に頼りすぎなんでしょうか・・・・?

「・・すみません、お兄様・・・!私、心も体も、もっと強くなりたいです・・・・そうして、いつかお兄様に迷惑をかけないような妹になりたいです・・・・!」
「・・・スピカ・・・・」
「・・私・・私が、お兄様にこうして甘えてばかりだから、ダメなんですよね・・・・私、強くなりたくて・・・・!ですけど・・・・!」

・・いけない、また涙があふれてきて・・・・強くなりたいと思えば思うほど、現実と全然違って・・・結局また、お兄様にご迷惑をおかけしてしまって・・・・
あふれてくる涙を私が拭っていたら・・・・お兄様が更に、私の涙を指で拭って下さいました・・・・・

「お兄様・・・・」
「フフッ。そうして泣いて、また一歩おまえは成長するんだね・・・・大丈夫だよ、おまえは確実に強くなっているさ・・・・でもね、スピカ。私には、甘えていいんだよ?」
「えっ?」
「そうしておまえを守るのが、私の仕事だからね・・・・私はね、スピカ。おまえが甘えてくることを迷惑だなんて思ってないよ・・・むしろ、嬉しいんだけどね〜。」
「!お、お兄様・・・・」

私は驚いてしまいました・・・・本当にお兄様は、お優しくて・・・・・そんな優しく微笑まれて言われてしまうと・・私、また甘えてしまいそうで・・・・

「フフッ。だから・・もっと甘えてくれていいんだよ?」
「えぇっ!?え・・っと、それは・・遠慮しておきます・・・・」
「おや?どうしてだい?」
「え、え〜っと・・・その、そしたら、私・・・・」
「ん?」
「・・・お兄様の、依存症になっちゃいます・・・・」

私は本気でそうなるのが心配でそう言ったのに・・・・お兄様ったら次の瞬間、大笑いなさったんですよ!?

「アハハハハハハハハッ!!何だい!そんなことを気にしていたのかい?おまえは。」
「そ、そんな・・笑わないで下さいよ〜、お兄様〜!私、本当にそうなってしまいそうで・・・!」
「アハハハハッ!・・むしろ、依存症になってくれていいよ。」

お兄様は私を強く抱き締めてそんな風に仰いました。もちろん私は驚いてしまいました。


  

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