「お、お兄様!!ダ、ダメです!!そしたら私、自立出来なくなってしまって・・・!」
「いいんだよ。私が、たっっぷりおまえを育ててあげるから。」
「そ、そういう問題じゃないです〜!!」
「おや?じゃあどういう問題なのかな?」

「お、お兄様はぁ〜!私がお嫁に行けなくなってもいいんですか〜!?」
「えっ・・・おまえ、このお兄様に相談もせずに・・どこの男に嫁ぐ気なのかな?」

え、え〜っと・・・そんな風に聞かれてしまいましても・・・・
アウ〜、それに・・こんなお話していたら、いつの間にか涙も遠くに消えてしまいました・・・・お、お兄様ってばぁ〜・・・・

「そ、その・・もしもの話ですけど・・・・」
「・・このお兄様を差し置いて、好きな男が出来たのかな・・・・?フゥ〜、寂しいね〜。せっかく一緒にいられると思ったのに・・おまえは、私から離れていってしまうんだね・・・・」
「お、お兄様!?え、えっと、ですからもしもの話で・・・・!」
「・・今は例えなんだろうけれど、おまえはもう立派な大人の女性だからね〜。しかも、これからおまえが公務復帰とあれば、クサった性根の男共がおまえを狙うだろうから・・・・参ったね〜。今度は悪い男から、おまえを守らないとね・・・・」
「あ・・・え、えっと・・お兄様?」
「ん?何だい?スピカ。」
「あの・・そう言う、お兄様こそ・・・ご結婚とかは、考えてらっしゃらないんですか?」
「ん?私かい?フフッ・・秘密だよ。」

お兄様はとても余裕の表情でウインクなさってそう仰られました。うぅ〜っ、何かまたお兄様に負けた気がします・・・・

「ずるいですよ〜、お兄様〜。そうしていつも、お兄様は隠し事ばかりで・・・・」
「おや?そうだったかな〜?」

お兄様はそう言って変にとぼけて見せてます。ム〜ッ、私だって負けないんですから〜!

「妹にも教えられない位、とてつもないドロッッドロなお付き合いの仕方とかなさってるんですか〜・・・・?」

私はジトーーッとした目でお兄様を見つめながらそう尋ねました。途端にお兄様は慌てた感じでまくし立てました。

「ち、違うよスピカ。そんな訳ないだろう?だから・・そんな変な目つきで私を見ないでくれないかな〜。せっかくのおまえの美しさが台無しだよ?」
「!・・べ、別に・・私は、美しくなんかないです・・・・お兄様は、いっつもそう言ってお話の趣旨変えようとしてばかりで・・やっぱり私には考えられないようなお付き合いをしているのでは・・・・?」
「あ、あのね〜、スピカ・・・これでも、私は愛する女性には一筋派なんだけどね〜・・・」
「本当ですか〜?昔からいっつも違う女の方ばかり口説いてらっしゃってませんか〜?」
「ウッ!!・・なかなか痛い所を突いてくるね〜、おまえは・・・・久々に会ったお兄様をいじめて楽しいかい?」

うぅ〜っ。別にそんな、お兄様をいじめてる訳ではないんですけれど・・・・ですけど・・いつも女の方の話題になるとこんな感じになるんですもの・・・・絶対、私には何か隠していることがあると思うんです。

「・・楽しくはないですけど・・・・お兄様は、いつもそうして隠されてばかりなので・・疑ってしまうんですよ?」
「あぁ〜、そうか・・悪かったね、スピカ・・・・うん、まぁ・・色々理由があってね。でも・・・そろそろそういう隠し事も終わりにした方がいいんだろうね・・・・本当はね、おまえにこう接することが・・私にはつらいから・・・・」

・・・お兄様・・・・・

「あ・・す、すみません。理由があってそうされてたのですね?そうですか・・・ということは、やはり10人位の方と一気にお付き合いなさっているとか・・・・」
「・・スピカ。そのあり得ない人間関係を延々考えることはお勧めしないね〜。しかも、そんな小声でボソボソ呟いてても私にはしっかり聞こえているよ?スピカ。」
「ム〜ッ。お兄様の地獄耳・・・・」
「あのね〜、スピカ。そういう問題じゃないだろう?・・・・あぁ、それより。さっき私がプレゼントした物、開けてみてくれないかな?おまえに・・見て欲しいんだよ。」
「あっ、はい。そういえばすっかり忘れちゃってました・・・え〜っと・・・・」

私はようやくお兄様から解放されて、テーブルの上に置きっぱなしにされていたプレゼントのリボンと包装紙を解きました。
縦に長い箱・・・この中に何が入っているのでしょうか?私はカパッと開けてみました。

「わぁ〜っ・・・奇麗です・・・・」

私は思わず目を輝かせてしまいました。そこに入っていたのは、銀の中に小さなダイヤモンドが無数に散りばめられている、とても素敵なネックレスだったんです。
取り分け一番中央のダイヤはとても大きくて・・・・わわ〜っ。こんな奇麗で高価そうなものを私がいただいてしまって本当にいいんでしょうか・・・・?

「・・気に入ってもらえたかな?」
「はい!!お兄様・・ありがとうございます!」
「フフッ、気に入ってもらえたのなら良かったよ。それじゃあ、早速付けてあげようか。そこの椅子に座ってごらん。」
「あ、はい。」

そうしてお兄様は私の後ろに立ってそのネックレスを取って、首に付けて下さいました。私・・今とてもドキドキしちゃってます。私に・・似合うでしょうか?
付け終わってから、お兄様は私を椅子から立たせました。そしてお兄様と私は、見つめあいました。

「うん・・とてもよく似合っているよスピカ。フフッ・・・私がおまえのことを考えてこれを作らせたから、当然だろうけどね。」
「作らせた・・んですか?」
「あぁ、そうだよ。普通に市販されているようなネックレスでは味気ないからね〜・・・もちろん、オーダーメイドだよ。」

ウワ〜ッ、何だかとっても申し訳ない気がします・・・・ですけど家のものってそういうオーダーメイドのものが多いのは事実なんですよね〜。
何か・・・もちろん生まれた時から私はずっとこうして過ごしてきましたけど・・・・どうもお金に関してはまだ何か、度量が狭いみたいで・・・おかしいとは思うんですけど・・・こういう世界ではこれが当然なんですよね〜・・・・

「・・・あの、お兄様。本当に、ありがとうございます・・・・私なんかに、こんな素敵なネックレスを・・・」
「おまえだからだよ・・・・それに、おまえの喜ぶ顔が見たくてね・・・・気に入ってもらえたみたいで良かったよ。」
「はい!本当に、とても素敵なネックレスで・・・・」

私は改めて、自分の首にかかっいてるネックレスを手で少し引っ張って見ました。本当に、ダイヤの輝きが七色の光を放っていて・・・とても奇麗です。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

しばらく沈黙が続いたんですけれど・・・・お兄様とこうしている時間・・私、好きです。何も言わなくても、お兄様は分かって下さってる・・・そんな気がして。
お兄様が、また私のこと・・抱き締めて下さいました。

「・・ずっと、おまえとこうしていられればいいのにね・・・・兄妹仲良く、ね・・・・」
「・・はい、お兄様・・・・」
「フフッ。おまえは、結婚する気満々なんだろう?」
「えぇっ!?そ、そんなことはないですよ〜!ですから、あれは例えの話で〜・・・・」
「それなら、もっと私に甘えてくれていいんだよ?フフッ、それこそ・・依存症になる位にね。」
「それだけは遠慮しておきます!!」
「・・そんな力強く断言しなくたっていいだろう?スピカ。これはね、お兄様の野望なんだよ。」
「や、野望って・・・あの・・・・」
「まぁ、それよりも、ね・・・今度はおまえが向こうでどんな生活をしていたか聞きたいね・・・話してくれるかな?」
「あ、はい・・・・・・・」

そうして私とお兄様は、それから夕食の時間までずーっとお喋りしてました。
お兄様とこうしてお喋りするの、2年ぶりなんですよね・・・・ウフフッ。とっても楽しくて・・・お兄様は相変わらずとてもお優しくて、とても素敵で・・・・色んなお話をお兄様と出来て楽しかったです。


  

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