７

・・・ハッ！！そ、そういえば・・・私とお兄様が入ってるあたりの・・ここのお湯・・・何だか少し赤いような・・・・もしかしたら、これって・・・・

「あ、あの・・お兄様・・・・こ、ここえら辺のお湯・・少し赤くないですか？」
「えっ？あぁ・・・それが、おまえが処女から脱け出した印だよ。」

えっ！？

「えぇっ！？あ、あの・・それって、どういう・・・・」
「あれ？そんなこともおまえは習わなかったのかな？いけないね〜・・・あの講師、もしかして詐欺師だったんじゃないんだろうね〜・・・・」

ア、アハハハハ・・・さすがにそれはないと思いますけど・・・・

「え、え〜っと・・・・」
「フフッ・・まぁ、この位の血の量なら大丈夫だよ。その内お湯と同化してしまうだろうから、誰も気付かないさ。それに、ここの風呂に入るのは私達だけなんだからね。」
「あっ・・はい、それはそうなんですけど・・・・わ、私・・・本当に、お兄様のものに・・なっちゃったんですね・・・・」

何か・・改めてそう思うと、恥ずかしいです・・・・

「フフッ、そうだね〜。そして私は、おまえのものになったんだよ？」
「・・お兄様・・・・」
「・・・何だか、信じられないって顔してるね。おまえは・・・・」

お兄様はそう言って、私の顔を覗き込んできました。だ、だって・・・それはもちろんですよ〜！！

「当たり前ですよ〜、お兄様〜！わ、私・・お兄様の妹なんですよ！？それに・・お兄様、女の方にとてもモテるじゃないですかぁ〜・・・・お兄様、リードとってもお上手ですし・・・・すごく場数踏んでる感じしましたよ・・・・？」
「アハハハッ・・そんな風に言われてしまうと、困ってしまうね〜・・・・でもね、スピカ。私が誰よりも愛しているのは、おまえだからね。」
「・・お兄様・・・・」
「・・私の言うことが・・まだ信じられないかい？」
「・・・はい・・・・」

だって・・お兄様、本当にモテモテですし・・・いつもこうしてお兄様は、私に優しくして下さいますから・・・・お兄様が私を愛して下さってることは、自惚れながらも分かるんですけど・・・・それでも、私はお兄様の妹ですし・・・・

「おやおや、困ってしまったね・・・・それじゃあ、もう１回お兄様とイイことするかい？」

えぇっ！？

「もっ、もういいです！！き、今日は・・疲れちゃいました・・・・」
「そうか・・・まぁ、確かにおまえは退院してきたばかりの身だからね〜、これ以上疲れさせる訳にもいかないね・・・・それじゃあ、そんな疲れてるおまえの体を、お兄様が全て奇麗に洗ってあげようか？」

えっ！？な、何か・・・とてつもなくイヤ〜な予感が・・・・・

「あっ、あの！！大丈夫です！！自分の体は自分で洗います！！」
「おやおや・・遠慮しなくていいんだよ？」
「遠慮はしてないです！！・・・だって、お兄様の目元・・エッチなんですもの・・・」
「それはそうだろう？おまえがそんな美しい体つきをしているから・・・・」
「キャーーーッッ！！もう見ないで下さい〜、お兄様〜！！恥ずかしいです〜！！」

私は自分で自分の体を抱き締めて縮こまりました。ム〜ッ、本当にお兄様ったらエッチなんですから〜！！

「何も隠さなくてもいいのに・・・そんなことをされると、襲いたくなってしまうね〜・・・・」

えぇ〜っ！？

「とっ、とにかくお兄様！！私より先にお風呂に入っていらしたんですから！！これ以上入ってたらきっとのぼせちゃいますよ！？後は私１人で大丈夫ですから！」
「全く・・おまえはいけずだね〜。お兄様は、まだおまえが欲しいのに・・・・」

えぇっ！？え、え〜っと・・・・

「き、今日はもうダメです！！明日以降にして下さい！！」
「・・分かったよ。おまえがそこまで言うなら仕方ないね。」

と、お兄様はようやく諦められたご様子で、バスタブから上がられました。ホッ・・・ちょっと安心です。

「・・スピカ。おまえが今言った言葉を忘れないでね？」
「えっ？」
「・・明日なら、おまえを抱いていいんだろう？」

お兄様はニヤッと余裕の微笑みを浮かべてそう仰られました・・・・ウワ〜ン、何かお兄様が怖いです〜・・・・

「え、えぇ〜っと・・・・」
「前言撤回はなしだよ？スピカ・・・・これは、お兄様との約束だからね？さ、それじゃあ指きりでもしようか。」

キャーーーッ！！何かお兄様・・・またですよ〜！口元は笑ってらっしゃいますけど、目元が怖すぎです〜！！
私とお兄様は、小指を絡めてしっかり指きりの約束までしちゃいました・・・とってもお兄様が怖いんですけれど・・・・そんなお兄様に、また抱かれたいって思う私は・・・やっぱりお兄様のことが・・・お兄様としても、１人の男性としても・・好きなんだと思います・・・・

「・・おにい、さま・・・・」
「それじゃ、約束したからね・・・スピカ。今日はゆっくりお休み。明日は・・眠れなくさせてあげるからね。」

えぇっ！？

「あっ、あの・・お兄様！？」
「アハハハハッ！それじゃ、お休み、スピカ。また明日ね。」
「あっ・・は、はい・・・・お休み、なさいませ・・・・」

そうしてお兄様は、お風呂場を出て行かれました・・・・ガラス戸越しに、お兄様がお着替えしてらっしゃる様子が、何となく分かります・・・・
な、何だか・・・・ちょっとだけ、ドキドキしちゃってます・・・わ、私・・明日も、お兄様と、あんな風に・・・・！か、考えるだけで、恥ずかしくなっちゃいますけど・・・・嬉しいかもしれません・・・・
・・・私は、いいんですけど・・・・お兄様は、私とあんな風に過ごしたこと・・どう思ってらっしゃるんでしょうか？まさか、妹のわがままだからってことで・・あんなことなさった訳じゃないですよね？
えっと・・・一応、お兄様から沢山キスして下さいましたし、お兄様が「愛している」とも言って下さいましたし、明日のお約束もお兄様からでしたし・・・お兄様も望んでらっしゃるって信じたいです・・・きっと、そうですよね・・・・・
私はバスタブにはもう１度入りづらくて・・・体を洗って、シャワーを浴びてからはジャグジーの方に入りました。
久しぶりの、家でのお風呂・・・・まさか、お兄様とお風呂場であんなことするなんて思いませんでしたけれど・・・・今思うと、すごく嬉しいです・・・・まだ何となく、今ならお兄様のぬくもりが残ってますし・・・下半身の痛みが、お兄様との行為をはっきり思い出させます。
お兄様・・・・私、自分がお兄様に対して、こんな想い持ってるなんて思ってませんでしたけど・・・・きっと、分からなかっただけなんですよね。多分私は・・ずっと前からお兄様と・・あんな風にしてみたかったんだと思うんです。
ですけど、今まではずっと一緒にいましたから、そんな気持ちを頭のどこかで押しやって・・・・私とお兄様は完全に兄妹ですし、そんなの無理だと、分かってかかっていたものですから・・・・
ウフフッ・・・私にとって、２年間お兄様と一緒に過ごさなかったのは・・・病気の治療のこととはいえ、お兄様を見直すきっかけだったのかもしれません。お兄様を見て、抱き締められて・・・・それまで、極当たり前のことだと思ってたのに・・・・今では、そのことを考えただけで、胸が痛くて・・・・そして、ずっとお兄様と、あぁしていられたらなぁ〜って・・思っちゃうんです。
あっ・・いけない。何だかお兄様のこと考えてる内に、私の方がのぼせちゃいそうです。私はジャグジーからあがって、着替え場の方に行きました。
着替え場の方に行って、お兄様の着替えがないことや、お兄様自身がいらっしゃらないことにちょっとホッとしたりしながら、私は服を着たり髪を乾かしたりして・・・その日は、自分のお部屋でグッスリ寝ました・・・・遠く、お兄様のことを想いながら・・・・・・