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それから私とレグルスさんはレストランを出ました。最初お勘定の時に、レグルスさんが「奢るよ。」なんて仰ったものですから驚いてしまって、思わず店員さんが持っていた伝票を取り上げちゃった私だったんですけど・・・・結局レグルスさんにも妥協していただいて、割り勘になりました。
本当はむしろ、私が全額お支払いしなければならない上に、レグルスさんにチップをお渡ししなければいけない気がするんですが・・・レグルスさんは本当にお優しいです。

「ごめんね。おまえに気を遣わせてしまって・・・・」
「そんなことないです!本来なら私が全額負担して、レグルスさんにチップをお渡ししなければならないのに・・・・」
「・・スピカ。そうは言っても、今の私は、おまえの恋人代わりなんだから。そんなことはしなくていいんだよ。」

えぇっ!?そそっ、そんな!ですけど〜、それ以前にレグルスさんはホストさんですから〜!

「いっ、いいんですよ〜、そんな!もし仮にレグルスさんと本当の恋人さんになっても、私、全額お支払いしたくて・・・・」
「フフッ・・それは許さないよ、スピカ。その気持ちは嬉しいけど・・・・もっと、甘えてごらん?何の為の恋人なんだい?」
「!・・・・・・」

レグルスさんにそう言われて・・・・私、今までお付き合いして下さった方との思い出が、走馬灯のように一気に流れていきました・・・・確かに私は、ほとんど甘えていなかったかもしれません・・・・・
一緒にいることは楽しかったですし、それなりにくっついていた記憶もあるんですけど・・・・そういえば私、妙な所で意地を張ってしまうことがよくあったんですよね〜・・・・

「・・色々思い当たる節があるようだね、スピカ。」
「!レグルスさん・・・・はい・・・・」
「おまえはどうやら、男に尽くしすぎて、煩わしく思われて捨てられてしまったんだろうね。どこまでも尽くされるのが好きな男ならいいんだろうけど・・・・大体の男はね、女性に・・取り分け恋人には自分の良い面を見せたくて、頼られたくて、つい無理をする馬鹿な生き物なんだよ。それこそ昼食代なんて、毎回男に貢がせる位の気持ちでいいんじゃないかな?」
「えぇっ!?そっ、そんな!それは、ちょっと・・・・」
「フフッ。そう考えるのは難しいかな?それなら、少しずつでいいんだよ。もっと、男を頼ってごらん?おまえは1人じゃないんだからね。」

・・レグルスさんのお言葉が、ジーンと胸にしみました。そうですよね・・・人は1人で生きていくのは、とても難しいことですよね・・・・実際、今1人暮らしをしている私は、本当にそう思います。ですから・・・支えて下さる恋人さんの存在は、本当に大きいと思うんです・・・・

「はい・・あの、レグルスさん。ありがとうございます!・・これからは、少し考え方を変えてみます。」
「あぁ、そうしてごらん?ついでに、私のことも頼ってくれると嬉しいね。おまえの望むことなら、何だってするよ。」

そう言って下さったレグルスさんは、本当に優しい笑顔で・・・・私、胸がとてもドキドキしています。レグルスさんのお優しさが身にしみるのはもちろん、レグルスさんのカッコ良さにクラクラです〜・・・・

「はい。ありがとうございます!レグルスさん。あの、そしたら私も、何かレグルスさんのお力になれることをしたくて・・・・」
「うん?望んでいいのなら、私を指名して欲しいかな。プレアとそう毎度一緒に来れる訳ではないだろうからね。こうして会えたのも偶然の産物だし、おまえとはまた会って、色々話がしたいよ。」

レグルスさん・・・・はい!それは私も、同じ気持ちです・・・・!前からレグルスさんはご指名したいと思っていましたけど、その気持ちが固まりました!

「はい!今度お店に行った時は、レグルスさんのこと・・ご指名させていただきますね!」
「フフッ・・ありがとう、スピカ。嬉しいよ。」

レグルスさんの素敵な笑顔が見れて、私も嬉しいです〜・・・って、あ!!もう1時半になろうとしてますね〜。そろそろ食料を買いに行かないと・・・・

「はい!あ・・レグルスさん。それじゃあ私、食料の買い出しに行って来ますね!お昼をご一緒していただいて、本当にありがとうございました!」
「あぁ、こちらこそ。何なら、買い物にも付き合うよ?」
「えっ?い、いいんですか?」
「あぁ。今の所何もすることがないし、せっかくだから、おまえともう少し一緒にいたいかな。」

・・う、嬉しすぎです!本当に今日は何てラッキーな日でしょう!

「レグルスさん、ありがとうございます!あの、ここからすぐ近くのスーパーなので、よろしくお願いします!」

私がそう言って、レグルスさんと歩き出してすぐの時でした。ピロロロと電子音がすぐ近くで聞こえたかと思うと、レグルスさんが小さく「ごめん。」と言ってから電話に出られました。
わぁ〜っ。レグルスさんのケータイ、最新の物ですね〜。よくCMで見ているような気がします・・・・

「あぁ、もしもし?フフッ、元気だったかい?・・・あぁ、今日は空いているよ・・・・開店早々に、ね。分かったよ、待っているからね・・・・ん?悪いね、今は無理なんだよ。違うお客とデートしていてね。」

えぇっ!?えっと・・どうやらお電話内容を察するに、お相手は間違いなく女の方で、今日お店に行く際にレグルスさんにご予約を入れて、更に今おデートしないかってレグルスさんにお声をかけられたようですね〜・・・・えぇ〜っと。私もレグルスさんとご一緒していたいですけど、私とレグルスさんはたまたまお会いしたのでイイんですよ〜・・・・って、心の中で言ってもどうしようもないですね・・・・ですけど、私が代わってお電話に出る訳にもいきませんし・・・・
このような時に・・・レグルスさんは、私だけのレグルスさんではなくて、全ての女の方にとってのレグルスさんなんだということを痛いほど感じてしまいます・・・・私、レグルスさんがとてもお優しくして下さるので、つい夢を見てしまいました・・・・ですけど、レグルスさんとこのまま離れていたくない気持ちもあります・・・完全に、私のわがままですけど・・・・
と、私が考えている間にレグルスさんはその後二言三言やり取りを交わしたようで、お電話を終えられました。

「あの、すみません!レグルスさん。私のことなら気にせずに、今の方とお会いしても・・・・」
「ん?いいんだよ。店で会うのはもちろん、アフターの約束もしたからね。」

・・そう考えると、私も事前にレグルスさんに予約を入れておかなければ、お会い出来なかったりしちゃうんでしょうか〜?
プレアデス先輩も、前はレグルスさんのことがお好きだって仰ってましたから・・・・レグルスさんを狙っている女の方って、本当に多いんでしょうね〜。もちろん、私もその内の1人になっちゃいますけど・・・・レグルスさんへの恋は前途多難です〜・・・・

「えぇっと、ですけど。私とレグルスさんは、たまたまお会いしただけですし・・・・」
「・・たまたま、か・・・・確かに、そうなんだろうけど・・・・数多い人がいる中でこうして巡り会えたことに、運命を感じないかい?」
「えっ?えぇっ!?あの!えぇ〜っと・・・・」

レ、レグルスさんにそんなこと言われてしまったら・・・私も、そう思わずにはいられなくなっちゃいますよ〜!と、いうか・・私は、ただレグルスさんがいらっしゃればいいなと思ってお店の近くに来ただけなんですけど・・・・

「フフッ・・あぁ、スーパーはここかな?」
「あっ。は、はい!入りましょう!レグルスさん!」

レグルスさんが余裕の笑顔を見せてます〜。こんな素敵な笑顔をずっと見てたら・・・私、本当に心臓の心拍数が上がったまんまになってしまいます!スーパーに着いて良かったです・・・・
そうして必要な食料品をレグルスさんと一緒に眺めたり買ったりしたんですけど、レグルスさんは食べ物の知識に関してとても詳しくて驚いてしまいました!
お買い物を終えてレジで待っている時に、私はレグルスさんにこう言いました。

「レグルスさんは、本当に食べ物マニアさん!ですね。沢山お勉強になりました。」
「フフッ、そんなことはないよ。毎日酒を飲む職業だから、体調管理に人一倍気を遣っているだけさ。あぁ、でも覚えておいて損はないだろうから、おまえが知りたければ、また色んな食べ物の話をしてあげるよ。」
「・・1回どの位のチップが必要ですか?」

と、私は冗談交じりに尋ねてみました。レグルスさんもそれがすぐに冗談だと分かったみたいで、すぐに笑顔を浮かべて下さいました。

「フフッ、そうだね。おまえのキス1回で1つの食べ物、なんてどうかな?」
「ええぇぇっ!?」
「アハハハハッ!冗談に決まっているだろう?チップなんていらないさ。おまえが望む限り、いつでも教えてあげるよ。」

わ、わぁ〜っ!本当に驚いてしまいました・・・・レグルスさん・・・そんなこと仰るんでしたら、私、本気でレグルスさんにキスしてしまいますよ〜?・・・・なんて、こんなカッコ良いレグルスさんを見ていると、自分からそんなことをする勇気が薄れてしまいますけど・・・・
そうこうしている内に、私は再び驚いてしまったんですけど・・・・お勘定を終えて私が買った食料品を、レグルスさんったら手早く、しかも奇麗に袋に入れて下さってるんです!!私がお釣りとかを入れてお財布と格闘していた間に、レグルスさんったらもうすっかり奇麗に全部の品を入れられてしまって・・・・キャ〜ッ!格好良くて色っぽいレグルスさんにこんなことをさせてしまうなんてーーー!!し、しかも手際が良い上に奇麗で・・・・何やらとても負けた気分です・・・・

「す、すみません、レグルスさん!入れさせてしまいまして・・・・」
「いいんだよ。これ位、どうってことないさ。」

レグルスさんは笑顔でそう仰ると、そのまま袋を持って下さいました!

「あぁっ、レグルスさん!私が持ちます〜!」
「そうかい?フフッ。今日はおまえの恋人気取りだから、気にしなくていいよ。」

そっ、そんな素敵な笑顔で言われてしまったら、ついお言葉に甘えたくなってしまいますけど〜!

「えぇっと、ですけど気にしちゃいます!私の荷物ですし、持たせて下さい〜。」
「フフッ。じゃあ、2人で一緒に持とうか。」

そうして、お互いに袋の手提げになっている部分を片方ずつ持ちました・・・・レグルスさんとこんな形でお傍にいることが、本当に嬉しくて・・ドキドキしてしまいます。こうして横から見ても・・レグルスさんは本当に色っぽくて、スラッとしていて、格好良いです・・・・
こんな素敵な方の傍に、私なんかがご一緒してしまって本当に良いんでしょうか?レグルスさんとこうしてお会いするだけじゃなくて、こんな形でデートしてしまって・・・・もちろん、私は嬉しいんですけど・・・レグルスさんに申し訳ない気がします・・・・
スーパーを出てから、私はすぐにレグルスさんに声をかけました。

「あ、あの、レグルスさん。今日はデートしていただいて、本当にありがとうございました!」
「フフッ、おまえは本当に礼儀正しいね・・・こちらこそ、ありがとう。楽しかったよ。」
「は、はい・・・・えっと、レグルスさん?荷物・・・・」
「・・このまま、離したくない・・って言ったら、おまえはどうするのかな?」
「えぇっ!?」

私が驚いてレグルスさんを見ると、レグルスさんは優しい笑顔を浮かべて下さいました。

「フフッ、もちろん冗談だけど・・・・おまえとは、またこうしてゆっくり会って、話がしたいね。おまえさえ良ければ、いつでも声をかけてくれていいよ。」

レグルスさんは、本当にお優しい方です・・・・こんなレグルスさんの優しさと素敵な笑顔に完全に負けてしまったのは、私のみならず、きっとレグルスさんのことを好きな皆さんがそうなんでしょうね〜・・・・本気で受け取ったらダメなんです。レグルスさんはお仕事だから、こうしてお優しくして下さってるだけで・・・・私は、必死に自分にそう言い聞かせました。

「あ・・はい。あの、ありがとうございます!レグルスさん。それでは、また・・・・」
「・・待って、スピカ。」

えっ?何か、フワッとこう、とても暖かい心地良さを感じるんですけど・・・・あら?どうしてレグルスさんの黒いセーターが、こんな間近にあるんですか?って・・えぇっ!?ももっ、もしかして私!レ、レレ、レグルスさんの・・胸の中に・・・・!?

「・・本当は、お客にこんなことをしてはいけないんだけど・・・今日は、おまえの恋人代わりだからね。寂しそうな顔をしているおまえを、放っておけないんだよ・・・・」

レグルスさんはそう仰って、私のことを強く、優しく抱き締めて下さいました・・・・キャ〜ッ!!どど、どうしましょう!私、こんなことをされてしまったら・・・ますます、レグルスさんしか目に見えなくなってしまいます〜!

「レ、レグルスさん・・・・あ、あの。私なら、大丈夫です!寂しいですけど、またレグルスさんにお会い出来ますから!大丈夫です・・・・」
「・・・・スピカ・・・・」

レグルスさんは、笑顔でそう言った私を、少し驚いた表情で見つめられました。
私は・・確かに寂しさもありますけど、レグルスさんがこうして抱き締めて下さっただけで、とっても嬉しいんです・・・・

「また、お金を溜めたら、お店の方に遊びに行きます。その時は、レグルスさんをご指名するとお約束します!」
「・・・スピカ・・・・あぁ、約束だよ。待っているからね、ずっと・・・・」

レグルスさんは優しく、温かくそう言って下さいました・・・・レグルスさんの為にも、お仕事頑張らないとです!この連休が終わったら、お仕事に精を出しましょう!レグルスさんにお会いする為に・・・・・


  

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