そうしてレグルスさんとご一緒に昼食を食べました。こうしてレグルスさんとお昼をご一緒出来るなんて、本当に夢のように嬉しいです。こんなに嬉しい、胸がドキドキするお昼は本当に・・・前にお付き合いして下さっていた方と、ご一緒していた時のようです・・・・なんて、いけないですね。ついレグルスさんも私と同じ気持ちかも、なんて思ってしまいました・・・・でも。レグルスさんもきっと、私ほどではないにしろ、楽しんで下さってます・・よね?

「わぁっ。本当においしいです!レグルスさん!」
「そうだろう?フフッ、チーズが切れないのかい?」

ギクゥッ・・・・そうなんです。このグラタンのチーズ、本当においしいんですけど・・・とろけすぎて、なかなか良い所で切れないんです。

「あ・・はい。ですけど、それだけとろけていて、おいしいチーズです。レグルスさんも一口どうですか?」
「いいのかい?それじゃあ、私のスパゲッティも食べてごらん。」
「は、はい。ありがとうございます!」

そうしてお皿を交換して、お互いにお互いの頼んだ品を食べました。あっ、レグルスさん、チーズ切るのお上手ですね〜。ム〜ッ、負けました・・・って、こんなカッコ良くて余裕あるレグルスさんに私が勝てる訳ないですよね。アハハハハ・・・・

「・・・ここのグラタンは2回目だけど、チーズがおいしいね。」
「はい!あっ、レグルスさんのスパゲッティも、生麺でおいしいです!」
「そうだろう?私は生麺が好きでね。」
「わぁっ!同じです、レグルスさん。」

キャ〜ッ!私とレグルスさんに共通点なんてないと思っていましたけど、こんな所で好みが合うなんて嬉しいです〜。

「これは嬉しいね。おまえとは話が合いそうだね、スピカ。」
「はい!私も嬉しいです!」
「あぁ、ご馳走様、スピカ。おいしかったよ。」
「あ、はい!私も。ありがとうございました、レグルスさん。」

そうしてお互いにお皿を交換して、最初の状態に戻ってまたお食事しました。レグルスさんと食べるお昼は、ここのレストランの元のおいしさもあるのでしょうけれど、余計においしく、楽しく感じられてしまいます!本当にレグルスさんにお会い出来て良かったです〜。
・・・・・そうしてレグルスさんと楽しくお昼を食べ終えてから、食後のコーヒーがきました。キャ〜ッ、これがこのレストラン評判のコーヒーなんですね〜。レグルスさんは完全ブラック派のようで何も入れずにそのまま飲んじゃってます・・・・私、ブラックはダメなんですよね〜・・・・
私はミルクを入れてから、砂糖を2杯入れました。こ、これ位甘くないと飲めなくて・・・子供っぽいでしょうか・・・・

「フフッ、おまえのコーヒーは甘そうだね。」
「あ・・や、やっぱり、子供っぽいでしょうか?」
「いや、いいんじゃないかい?おまえはブラックコーヒーを飲むイメージじゃないからね。」

あ・・そ、そう言っていただけると嬉しいです。さすがです!レグルスさん。

「あっ、はい。ありがとうございます!レグルスさん。」
「フフッ・・・それにしても、おまえは本当に可愛いね。ホストなんてしてなかったら、このまま家まで攫ってしまいそうだよ。」

ええぇぇっ!?・・・コ、コーヒー飲んでない時で良かったです。レグルスさんは、どうしてこんなすごいセリフをサラッと仰ってしまうんでしょうか・・・・

「そそっ、そんな!レグルスさん・・・・私、可愛くなんかないですよ〜。」
「・・何を根拠に、そんなことを言っているのかな?」

えぇっ!?そっ、そんなことを言われましても〜!

「えぇ〜っと。日頃の自分の態度とかを考えると、あまり・・・・」
「へぇ〜・・・・でも、そう思ってるのはおまえだけだと思うよ?」
「えぇっ!?そ、そうでしょうか?」
「そうだよ。フフッ・・おまえとプレアが帰った後、ミザールとオーナーが、おまえのことを気にしていたよ・・・おまえが可愛いからだね。」
「えぇっ!?そそっ、そんな!あ、ありがたすぎます・・・・」
「フフッ・・せっかく会員になったことだし、おまえさえ良ければいつでも遊びにおいで。待っているからね。」
「は、はい!ありがとうございます、レグルスさん!必ず遊びに行きます!」
「あぁ、ありがとう。嬉しいよ。」

そうしてレグルスさんとコーヒーを飲んだんですけど・・・・ハタと気が付いて、私は静寂を破って口を開きました。

「あの、レグルスさん。昨日というか、今日会員になった時のアルビレオさんの説明で、分からなかったことがあって・・・・」
「えっ?あぁ、何かな?教えるよ。」
「はい。あの、1度指名したホストさん以外と、お外で絶対会ってはダメっていうのなんですけれど・・・・あの。自分が指名したホストさんなら、お店じゃなくても外でお会いして良い、ということなんですか?」
「あぁ、そうだね・・・・常連客になると、店で会うのはもちろん、外でデートすることが多いよ。だから、店が終わった後にお客と出かけることをアフターと言ってね。デートしたり、ホテルに行ったり・・・まぁ、その時によって状況は色々かな。」
「!!・・・・・」

ちょっと待って下さい。デートはまだいいとして・・・ホテル、ですか〜!?

「おや?スピカ。驚いているみたいだけど、どうしたんだい?」
「・・あの、レグルスさん。ホテルって、まさか・・・・」
「フフッ。おまえの想像している通りだよ・・・・」

えぇっ!?あの・・つまり、それって・・・・

「・・・えっと・・・しちゃう・・んですか?」
「そうだね。お客が望めば、何だってするさ。」

わぁ〜っ。そそっ、そんなことまで・・・・!

「そうなんですか〜。た、大変ですね・・・・」
「フフッ・・まぁ、それが仕事だからね。」

・・確かに、「お仕事だから」の一言で片付けてしまえばそれまでなんでしょうけれど・・・・好きでもない方とそんなことをするのって、とても大変なことだと思います・・・・

「あっ、あの。ホストさんは、やっぱり大変なご職業ですか?」
「・・まぁ、確かに大変だけれど、やりがいがあって楽しいよ。常に新しい発見が多いし、いつも色々学ばせてもらっているからね。」

さ、さすがです〜、レグルスさ〜ん。愚痴を全くこぼしてらっしゃいませんね・・・・私、ますますレグルスさんから目が離せなくなってしまいました・・・・


  

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