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もうすっかり太陽が顔を出している時間に、私はゆっくりと起きました。休日1日目ですね、おはようございます!
前回同様、変な時間に帰ってきてるので少し体がおかしい感じがしますけど・・・きっと大丈夫ですよね!そんな体の違和感より、昨日のことを考えてしまいます。
昨日は・・・レグルスさんが格好良かったのはもちろんなのですが、ずっと一緒にいて下さったアトラスさんには本当にお世話になりましたし、ラグリアさんとアルビレオさんとも沢山色んなことをお話しすることが出来て、とても嬉しかったです。
そういえば。前に下心を働かせてお店の方に買い物に行ったら、レグルスさんとバッタリ出くわしたんですよね・・・・あぁっ!今日もまた、レグルスさんにお会い出来るかもしれません!・・・ここまでくると、本当に下心ミエミエですけど・・・・レグルスさんがいらっしゃってもいらっしゃらなくても良いんです。確認するだけしてみましょう!今日は前と違って食料は足りてますけど。ほんのちょっと、お散歩程度でも!少しでも、今は「Shooting Star」と・・レグルスさんと、つながっていたいと思ってしまうんです・・・・
最も、レグルスさんには私のこんな気持ちはご迷惑かもしれませんけど・・・・それは、時間が少しずつ解決して下さいますよね!もちろん私も、今すぐレグルスさんにこの気持ちを言う気はありませんし・・・・まだ私とレグルスさんは「お友達」という状態でもないですよね・・・・
何にせよ、このままレグルスさんのことを考えていると色んな意味で胸が痛くなってしまうんです。この気持ちを払拭する為にも!「Shooting Star」の近くへ行きましょう!
そうと決めてから、私は軽いブランチを摂って身支度を整えました。それからすぐに家を出て「Shooting Star」のお店のある方へと向かいます。前回同様レグルスさんにお会い出来ればいいな、という下心を持ちながらずっと歩いていました。
そして例の曲がり角を曲がったんですけど。うぅ〜ん、今日は誰もいらっしゃいません・・・・前は、この道でレグルスさんが丁度この反対側から曲がって来られたんですけど・・・・そうですよね〜。あんな偶然は、そう何回も起こるものではないですよね・・・・ついつい期待してしまった分、ショックが大きいですけど・・・・ある意味、当然の結果ですよね。
あ、ですけど取り敢えず、お店の前だけでも通りたいですよね!私はそう思って「Shooting Star」のあるビルの方に歩いて行ったんですけど・・・・あら?ビルの前に何やらとっても背の高い男性さんがいらっしゃいますね〜・・・・えっと。まさか、この方は!

「あっ、あの!ミザールさん・・ですか?」
「ん?・・・スピカ?」

や、やっぱりそうです〜!お店のあるビルの前に立ち尽くしていらっしゃったのはミザールさんでした!
・・こうして改めてよく見てみますと、ラグリアさんによく似てらっしゃいますね〜。どうして気付かなかったんでしょう・・・・

「あっ、はい!そうです。あの、こんにちは!」
「あぁ、今日もいい天気だな。絶好の昼寝日和だ・・・・あんたも、ここの近くに昼寝しに来たのか?」

はい〜!?と、突然何でそんな展開になるんでしょうか〜!?

「いっ、いえ!私は、その。お散歩、みたいな感じです・・・・」
「・・・散歩か。散歩も良いな・・・・」

よ、良かったです〜。ミザールさんには、どうやら下心ミエミエだったことに気付かれなかったようです・・・・いえ、もちろんレグルスさんにお会い出来れば一番だったんでしょうけれど・・・・ミザールさんとはゆっくりお話し出来ませんでしたし、こんなに近くで拝見することもなかったので・・・・私、今とてもドキドキしています。
ラグリアさんによく似たクールな格好良さがありますよね〜、ミザールさんって。ですけど、ラグリアさんのような「偉い人オーラ」がミザールさんには全く感じられないです。
・・・そういえば。初めてミザールさんとお会いした時、ミザールさん・・女の方の真似をしてらっしゃいましたよね?しかもとてもお上手でしたよね!?・・・こ、こんな格好良い方があのようなこと仰ってたんだと思うと、改めて信じられません〜!・・ミザールさんはクールな外見からは想像も付かない位、とても面白い方ということになりますよね?

「あっ、はい!あの、ミザールさんもよろしければ、ご一緒に散歩しませんか?」
「・・・いいのか?」

ミザールさんに驚かれてしまってます〜!で、ですけど。せっかくですし・・・・

「あっ、あの!もちろん、ミザールさんのご迷惑でなければ、ですけど・・・・」
「・・迷惑じゃない。昼寝しかすることなかったから・・・・あんたと散歩出来るなら、その方がいい。」

ミザールさんはそう仰って、微かに笑って下さいました。
ラグリアさんの微笑みもとても優しくて暖かかったですけど、ミザールさんの微笑みもラグリアさんのそれととてもよく似てらっしゃって、見ているこちらがほんのりと心が温かくなるのを感じます。

「あ、ありがとうございます!ミザールさん。あの、ですけど・・せっかく、こちらまでお昼寝しにいらしたんですよね?」
「ん・・・でも、あんたと一緒にいたいから構わない。」

えっ!?そっ、そんな素敵な微笑みを向けて私にそんなことを仰らないで下さい〜!!私は一気に心拍数が上がってしまいました。きっと私、間違いなく顔赤いような気がします・・・・

「あ、あの・・はい。ありがとうございます・・・・」
「・・顔、赤い・・・・大丈夫か?スピカ。」

キャーーーッッ!や、やっぱり〜!!

「い、一応、大丈夫です・・・・」
「そうか・・・それじゃあ、どこ行くんだ?」

そ、そうでした。私からミザールさんをお誘いしてしまったんですし、私が決めないとですよね〜・・・・

「え、えぇ〜っと。そうですね〜、う〜ん・・・・街中の並木道を、ご一緒にお散歩しませんか?」
「あぁ・・・・」

そうして、ミザールさんと並んで歩きました・・・ミザールさん、私に歩幅合わせて下さってますか?とっても申し訳ないです〜。
ですけど、私とミザールさんでは全然背の高さが違いますからね〜・・・・「Shooting Star」のホストさんは背の高い方ばかりですけど、ミザールさんはその中でも特に背が高そうです。

「あ、あの、ミザールさん。身長どの位ですか?」
「・・何センチだったっけ・・・・」

えぇっ!?わ、忘れてらっしゃるんですか〜!?ですけどミザールさんは、少し考えていらっしゃるようです。

「あの・・とても、背が高いですよね?ミザールさん。」
「あぁ・・・気付いたら、この位になってた。」
「そうなんですか〜・・・・あの。ミザールさん位背が高いと、ドアの天井とかに頭ぶつけちゃいませんか?」
「そうだな・・・いつものことだ。」
「えぇっ!?い、いつも、なんですか!?」
「ん・・・気付いたら1日に1回、どこかぶつけてる気がする・・・・別に怪我する訳じゃないから、どうでも良く思ってた。でも、あんまり良くないこと・・か?」
「う、うぅ〜ん・・・そうかもしれませんね〜。」

コ、コメントしづらいです〜!ですけど、何かに人体をぶつけてしまうのは、あまり良くないことだと思います〜。

「・・じゃあ、これから気を付ける・・・・」

そうしてミザールさんとしばらく歩いていたんですけど・・・・何も喋らないままこうして並んで歩くと、とても気まずいです〜!何か話題探さないとですよね?ですけど、そんな時に限って良い話題が思い付かなくて・・・・このままミザールさんと何も喋らずに歩くのは、かなり問題ありますよね・・・・
私、どちらかといえば内気な方・・だと思ってますし・・・・ミザールさんも必要なこと以外はあまり喋らない感じですよね〜・・・・ど、どうしましょうか?と、私がウンウン悩んでいた時でした。

「・・・スピカ。」
「はっ、はい!?」

急にミザールさんに名前を呼ばれたことで、私は慌てて返事をしてミザールさんを見ました。ミザールさんはそんな私に優しく微笑んで下さいました。

「・・俺、ずっと気になってた。どうしてあんたが「Shooting Star」に来たのか・・・・良ければ、教えてくれないか?」

あっ。そういえば、まだミザールさんにはお話してないんでした!レグルスさんは優しく応対してくれましたけど、アトラスさんには呆れられてしまったんですよね〜・・・・ミザールさんはどうなんでしょうか?何にせよ、私はお話しすることにしました。

「えっと。私、プレアデス先輩に、男性さんとお話し出来る所はないかって相談したんです。そしたら先輩が「Shooting Star」のことをご紹介して下さいました・・・・」
「・・そうか・・・・でも意外だ。あんたには、恋人がいると思ってた。」

ミザールさんが少し驚きながら私にそう仰って下さいました。そのことで、むしろ私が驚いてしまいました!

「いっ、いえ!いないですよ〜。あの、ミザールさんには、恋人さんは・・・?」
「今はいない・・・・でも、そうか・・・あんたも、一人身なんだな。」
「は、はい。そうです・・・・」
「・・俺、あんたとなら、付き合いたいかもしれない。」

はい?それって、あの・・ええぇぇっ!?

「あっ、あの!ミザールさん!?」
「ん・・・?どうした、スピカ。俺、そんなに驚くようなこと言ったか?」

えっ!?えぇっと。これはつまり、どう解釈すれば良いのでしょうか?・・口説き文句、みたいな感じなんでしょうか?特に深い意味はないということで良いんでしょうか・・・・

「あ・・はい。かなり、驚いてしまいました・・・・」
「そうか・・・悪い。そんなに驚かせる気はなかった・・・・でも、スピカ。」
「はい?」
「男と話がしたくて店に来たってことは・・恋人、欲しいってことだと思った。それも誤解だったか・・・・?」
「え?あっ、いえ!それは、合ってます。はい・・・・あの。ですけど今は、恋人さんより、異性のお友達さんを作りたいです。」
「・・そうか・・・・なら、友達になるぞ?俺。」

えぇっ!?ミザールさん!そんなあっさりと・・・・

「あの、いいんですか?ミザールさん。」
「構わない。友達が増えるのは、良いことだと思うから。」

ミザールさんはそう仰ると、微かに笑って下さいました。ミザールさんの微笑が、とても素敵で優しくて・・・思わず引き込まれてしまいます。

「あ・・はい。あの、ありがとうございます!ミザールさん。」
「大したことじゃない・・・それより・・もうそろそろ並木道、終わるな・・・・」
「あっ、はい。そうですね・・・・」

ど、どうしましょうか。本当に並木道終わっちゃいますよ〜!あ、ですけど並木道通りの最後に、小さなソフトクリーム屋さんがあります!近くにベンチもありますし、こうしてお散歩して体もポカポカになってしまったので、ソフトクリーム食べたいかもしれません!と、いうか・・・見ると、つい食べたくなってしまいますよね。どうやらミザールさんも同じことを思われたようです。


  

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