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そんなことを考えていた時に、レグルスさんとミザールさんが、ご一緒にこちらにいらっしゃいました!!キャーッ、キャーーッッ!!レグルスさんもミザールさんも、とても美形な方なので・・・・お2人が並んでいらっしゃるだけで、ホウッとため息が出てしまいます。

「やぁ、失礼するよ。スピカ、プレア。」
「・・・よく来たな、2人とも。」
「レグルス〜、ミザールーー!!会えて嬉しいわ〜!!ほら、レグルス!あなたには真ん中の特等席よ!ミザール、あなたはあたしの隣ね!」
「フフッ、これは嬉しいね。それじゃ、ありがたくお邪魔させてもらうよ。」
「・・分かった。」

レグルスさんの余裕ある微笑は相変わらず健在ですね〜。こうしてレグルスさんとお会いするのって、2週間ぶり以上のことなんですよね!あぁっ、お会いしたかったレグルスさんが私のすぐ隣にいらっしゃいます。嬉しいです〜!
ミザールさんもプレアデス先輩のご指示通り、先輩の隣に座られました。あっ、リウスさんとの距離が寂しいですよね?私は勇気を出して、リウスさんにお声がけしました。

「あの、リウスさん。よろしければ、お隣に来て下さいませんか?」
「えっ?いいんですか!?嬉しいです!!ありがとうございます!スピカさん。」

リウスさんはすぐにパアッと明るい笑顔を浮かべられて私の隣に座って下さいました。やっぱり、この方が楽しくていいですよね!

「ふぅ〜ん。オーナーが今度スピカが来た時は新人も一緒に、と言っていたけど・・・・大出世だね、リウス。」
「はい!!俺、レグルスさんともご一緒出来て、すごくすごく嬉しいです!!俺にとって、レグルスさんは一番の憧れの人ですから!!!」

リウスさんは目をキラキラさせて、拳をグッと握ってそう仰いました。ち、力入ってますね〜、リウスさん。心なしか・・その目のキラキラの中に、ハートのようなものが混ざっているのは、気のせいでしょうか?

「・・・その気持ちはありがたいけど、ハートを飛ばすのはやめてくれないかな?リウス。」
「えぇっ!?どうしてですか〜!!世の女性の皆さんが憧れるレグルスさんですよ!?男の俺だって憧れますよ〜!!俺、レグルスさんみたいなイイ男になることが目標なんです!!」

わぁっ!そうだったんですか〜。これは意外なことを聞いてしまいました・・・・

「・・それはよくミーティングでも聞いているけど、ここでそのことを話す必要はないよ?リウス。」
「あっ・・す、すいません、レグルスさん。」
「フフッ。おまえに圧倒されて、スピカが驚いてしまっているよ?私より、スピカの相手をして楽しませてあげるのがおまえの仕事なんだからね。分かっているかな?リウス。」
「はっ、はい。すいませんでした!スピカさん。俺、つい興奮しちゃって・・・・」
「いっ、いえ!あの、いいんですよ?リウスさん。私は、今のリウスさんとレグルスさんのお話を聞いていて、とても楽しかったので・・・・」
「フフッ、スピカ。そんなことを言うと、リウスが付け上がってしまうから駄目だよ?もっと色々注意してくれた方が、リウスにもいい勉強になるからね。」

キャ〜。レグルスさんに、そんな素敵な笑顔で言われてしまうと・・・私、ドキドキしてしまいます〜。

「はい!スピカさん、色々注意して下さい!俺、一生懸命頑張りますから!スピカさんの言うことをちゃんと聞いて、今後に生かしていきたいです!」

リウスさんの笑顔は、本当に見ている人の心を明るくして下さるパワーがあると思います。注意、とかは・・・私より、プレアデス先輩の方が向いていると思いますけど・・・・そうですね。私に言えることと言ったら・・・・

「えっと、そうですね・・・・あの。リウスさんは先ほど、レグルスさんのような方になるのが目標だ、と仰ってましたけど・・・・リウスさんにはリウスさんの良さが、一杯あると思うので・・・えっと。頑張って下さいね?・・すみません!アドバイスにもなってないですけど・・・・」

あぁっ、やっぱり言わなければ良かったかもしれません〜!そのことで、リウスさんは目を見開いて驚いていらっしゃいます。キャ〜ッ!やっぱり私、変なこと言っちゃったみたいです〜!
ですけど、その後すぐにリウスさんは笑顔を浮かべて、私にお辞儀して下さいました。

「・・スピカさん!ありがとうございます!!俺はレグルスさんみたいに何でも出来る完璧な男じゃないですし、ミザールさんみたいに色んな趣味がある訳じゃないですし、オーナーみたいな統率力はないですけど・・・・こんな俺でも、良さってありますか?」
「きっと、絶対あると思います!人間は、良い所も悪い所も、何がしかあるものですから・・・・」
「スピカさん・・・・はい!ありがとうございます!!俺、スピカさんにお会い出来て、本当に良かったです!お店の中でも話題になってた意味が、少しだけ分かりました!」

えぇっ!?そういえば前に来た時、アトラスさんもそんなことを仰ってましたよね〜?・・どうやら悪い噂とかではないみたいですけど、気になります〜。
ですけどそのことをストレートにお聞きすることも出来なくて、結局私は何も言い出すことが出来ませんでした。

「フフッ・・妬けるね、スピカ。確かにリウスに注意した方がいいと言ったのは私だけど、優しく諭すだけだし、リウスの方ばかり見つめて・・・・」

えぇっ!?レ、レレレ、レグルスさん!?そそっ、そんな!わ、私はあの〜、そのようなつもりでは・・・!って、本気じゃないですよね?レグルスさん。仰ってることの割には、余裕の微笑を浮かべておられますから・・・・
自分の噂のことを考えていた時にこのようなことを言われるとは思ってもいなかったので、私は本当に驚いてしまいました。同時にレグルスさんの余裕ある微笑をまともに見てしまって、嬉しい反面、胸の鼓動がとても高鳴っていることがよく分かります〜。

「あ・・え、えぇ〜っと。そんな・・・・」
「スピカさん、顔赤いですね・・・・やっぱりレグルスさんはすごいです!たった少しの言葉でスピカさんの顔を赤くさせちゃうなんて!!」

リ、リウスさ〜ん!そこって感心する所なんですか〜!?な、何か違う気がするのは、私の気のせいでしょうか・・・・?

「当然だろう?リウス。これ位、朝飯前だよ。」
「朝飯前なんですか!?レグルスさん、1つだけ聞きたいんですけど。やっぱり女の人を口説く練習みたいなのって、朝飯前からするんですか!?」

リ、リウスさん!?そ、それはちょっと、意味が違う気がするんですけど・・・・
私はもちろん、レグルスさんも驚いてリウスさんを見たその次の瞬間に、プレアデス先輩の大きな笑い声が響きました!

「キャハハハハハハッ!!!リウス〜、あなた最高ね!!イイ質問するわ〜。」
「えっ?そ、そうですか?ありがとうございます!」
「・・そういえば俺も、そのこと気になってた・・・・リウス、ナイス。」
「全く・・・くだらぬ話題だな。」

アハハハハハ。ラグリアさんは少しだけ嫌がってるご様子ですね〜。先輩とミザールさんとラグリアさんの3人もグループになって、私たちみたいにお話していたみたいですけど・・・たまたまこの時に丁度お話が一段落付いたっぽいですね〜。

「フフッ、私もオーナーの意見に賛成かな。ということで、想像に任せるよ?リウス。」

えぇっ!?わ、私も少し気になっていたんですけど・・・・レグルスさん。上手い具合に逃げられましたね・・・・

「ウゥ〜ッ。残念ですけど、分かりました!」
「・・では、そろそろ一杯、いくとするか。」

ラグリアさんがそう仰ったことで、メニュー表が私と先輩に配られたんですけど・・・・私は相変わらず、ウーロン茶でお願いします・・・って、あぁ〜っ!!メニュー表にウーロン茶の名前がありますよ!?前回行った時はなかったですよね!?わわ〜っ、ビックリです〜。

「たまにはチューハイにしようかしら。ウフフッ、スピカ!ウーロン茶がちゃんとしたメニューになって良かったわね!」
「あ・・はっ、はい!ありがたいです・・・・と、いうことで、私はそのままウーロン茶でお願いします・・・・」
「分かった。では、リウス。予備の物も含めた全員分のグラスと、オーダーしたボトルをこちらに持ってくるように。注ぐのもそなたの役目だ。良いな?」
「はい、分かりました!オーナー。それでは一旦失礼しますね!」

そうしてリウスさんがパタパタと出て行かれました。それと同時に、ラグリアさんが私の方に移動して下さいました!

「少し良いだろうか?スピカ。」
「あっ、は、はい!あの、よろしければ、もっとお近くに来ていただいても・・・・」
「・・ありがとう、スピカ。では少しの間だけ失礼しよう。」

キャ〜ッ、ラグリアさんの微笑みが素敵でクラクラします〜。ラグリアさんが、すぐに私の隣に座って下さいました。

「・・今宵は来てくれてありがとう。そなたが来てくれることを、私はずっと待っていた。」
「あ・・は、はい!こちらこそ、ありがとうございます。その・・お金もないのに、来てしまってすみません・・・・」
「構わぬ。プレアが無理矢理連れてきたと先ほども言っていたし、ここに来たことでそなたを破産させるのは私も避けたい。今宵は人数も多い故、食事代だけで良い。」
「は、はい・・・・あの、ラグリアさん?」
「ん?どうした。」

私はラグリアさんのお名前を呼んだ後、意を決して、それまで少しだけ気にしていたことをラグリアさんに尋ねました。

「えっと。アトラスさんは、今日はこちらにいらっしゃらないんですか?」
「・・そなたは、アトラスを気に入ったのか?」

ラグリアさんが少し驚かれながらそう仰いました。
うぅ〜ん。気に入ったとかではないですけど・・・アトラスさんは、決して悪い方ではないと思うんですよ〜。実際、沢山優しくしていただきましたし・・・・
ですけど、そのことが私の頭の中でうまく言葉になることが出来なくて何も言えないでいると、レグルスさんが助け船を出して下さいました。

「アトラスは、別のお客のお相手中だよ。もちろん、オーナーが呼べばこっちに来てくれると思うけどね・・・・アトラスとも一緒にいたいかい?スピカ。」
「は、はい・・・・あの。大人数の方が楽しくなると思いますし・・・・」
「フフッ・・オーナー。スピカにここまで言われてしまったら、応えない訳にはいきませんね。」

あら?何だかレグルスさん、楽しそうなのはどうしてでしょうか?そしてラグリアさんが、少しだけ複雑な表情をしていらっしゃるのも気になります・・・・うぅ〜ん。実は、ラグリアさんってアトラスさんのことを、あまり良く思ってらっしゃらないのでしょうか・・・・?この間見た感じでは、仲が良さそうに見えましたけど・・・・
えぇっと・・・それとも好き・嫌いとかの問題ではなくて、もっと根本的に違う何かが原因しているのでしょうか?そうなると私にはよく分からないですけど・・・・ラグリアさんは少しだけ目を閉じられた後、ゆっくりと目を開かれました。

「そうだな・・・・良かろう。後にリウスがこちらに来たら、アトラスのことを呼ばせようと思う・・・・それで良いだろうか?スピカ。」
「あ、はい!あの、ありがとうございます!ラグリアさん。」

私は嬉しくなってしまって、自然と笑顔を浮かべて返事をしました。そうしたら、プレアデス先輩が私たちの方に体を向けられて仰いました。

「ちょっとちょっと、アトラス呼ぶってマッジ〜!?あの人ワイルドでカッコ良いわよね〜!!あの人がこのお店に来たのって、結構最近の話でしょ?ミザール。」
「・・どうだっけ。俺、よく覚えてない・・・・」
「あなたに聞いたあたしがバカだったわ。ね?レグルス、ラグリア。そうじゃない?違う?」

アハハハハ。プレアデス先輩にピシャリと言われてもミザールさん、ご表情変えてらっしゃらないませんね〜。普通の方なら少しムッときても良い気がしますけど・・・

「あぁ、そうだね。半年位でしたか?オーナー。」
「うむ。アトラスがこちらに来てから、丁度今月で半年になる。」

ラグリアさんがコクンと頷いてからそう仰ると、レグルスさんは余裕ある色っぽい微笑を浮かべられました。

「あの伝説のアトラスだからね〜。今でもこの座を奪われてしまうんじゃないかと冷や冷やしているよ。」
「キャハハハハッ!でもあなたって、そう言う割に余裕の表情見せてるじゃない。ってゆーか、あなたの存在自体もう伝説になってるんだから大丈夫よ♪」

プレアデス先輩はレグルスさんにそう仰ると、ポンとレグルスさんの肩に軽く手を置かれました。
あぁっ、羨ましいです〜。私も出来るならレグルスさんに・・・と、思うんですけれど。勇気が出ないんですよね〜・・・・私、もしかして異性の方と触れ合うことを意識しすぎなんでしょうか?

「フフッ。これはありがたいことを言ってくれるね、プレア・・・おまえの一言で、大分心が軽くなったよ。」
「どう致しまして♪あぁっ!!リウスお帰り〜!!」

それまで私はプレアデス先輩を見ていたので一瞬「?」になってしまったのですけど・・・・視線を変えてみれば、そこには大きい台に全員分のプラス予備のグラスと、注文したボトルを持ってきたリウスさんがいらっしゃいました!

「はい!ただいま戻りました、プレアデスさん!エヘヘヘヘッ。」
「んも〜う、あなたってばどうしてそんなに可愛いの〜!!いじめたくなっちゃうから、あんまり可愛さ振りまいちゃダメよ?あぁ〜、手伝う?」
「えっ?イイんですか?」

そうして先輩が立ち上がって、リウスさんと一緒にお飲み物を淹れてらっしゃいます。わぁ〜っ、さすが先輩ですね〜。手付きが手慣れていらっしゃいます〜。

「フフッ・・スピカと言いプレアと言い、新人ホストにとことん甘いね。」
「・・可愛さって、大事なんだな・・・・」
「そうかもしれぬ。それ故、私はリウスの活躍に期待している。」
「まぁ、私も・・・後輩が活躍して育っていくのを見るのは嫌じゃないけど、先を越されそうなのが怖いかな?」

・・・レグルスさんって、仰ってることは危機感を孕んでいるのですけど、すごく楽しそうな微笑を浮かべられてるんですよね〜・・・・何だかんだ仰られても、後輩さんの面倒を見ることがお好きな感じがします。


  

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