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そうしてリウスさんとプレアデス先輩お2人でお飲み物を淹れたこともありまして、全員分淹れ終えた所で盛大に乾杯しました。こんな大人数で乾杯するのは、新入会以来のことでとても嬉しいです!やっぱり大人数でいることって楽しいですよね!
皆さんで一気にお飲み物をいただいた所で、ラグリアさんがリウスさんに仰いました。

「リウス、続けて悪いが・・・アトラスをこちらに呼んできて欲しい。」
「えっ!?ア、アトラスさんですか!?分かりました!それじゃあ、また一旦失礼しま〜す!」

リウスさんは驚いていらっしゃったものの、嫌なお顔は1つもせずにパタパタと走って行かれてしまいました。ヒャ〜ッ、リウスさんすみませ〜ん。よろしくお願いします〜・・・・

「ウフフッ、あの子ってば本当に可愛いわ〜。ねぇ、ラグリア。あの子何歳なの?」
「18だったと記憶している。」
「ふ〜ん。いじめやすいお年頃よね♪ミザール!」

先輩、すっかりノリノリです〜。私は全然そんな風に思わないんですけど・・・リウスさんはとっても可愛い感じの男の子さんだとは思います。何でしょう・・・格好良さと可愛さを兼ね備えている、という感じなのでしょうか?これから大人になっていくリウスさんの将来が、本当に楽しみです。

「・・あんまりいじめるなよ?あいつは素直だから・・・・そう。あんたに似てるかもしれない、スピカ。」
「えっ!?私・・ですか?」

ミザールさんの仰ったことに、私は驚いてしまいました。ウ、ウーロン茶飲み終えた後で良かったです・・・・

「うむ・・似ている面はあるかもしれないが・・・・」
「そうですか?スピカは私を見て開口一番に、「イイ男になる為の秘訣を教えて下さい!」とか言わないから・・・あまりそういうイメージじゃないね。」

アハハハハハ。さすがリウスさんです・・・・うぅ〜ん。ですけど確かに、どうすればレグルスさんみたいに常に格好良い余裕ある雰囲気が出るのか疑問ですよね〜。試しにお聞きしてみましょうか?
私がそう思ったその次の瞬間、パタパタと足音がしたかと思うと、リウスさんの後ろには色素の薄いサングラスをかけた野性味あふれるアトラスさんがいらっしゃいました!!

「ったく、走るな!!リウス。俺はおまえみたいなお子様じゃないんだぞ!?」
「えぇ〜っ?ですけど、きっと急いだ方がいいかと思ったんですよ〜。あっ、再びお邪魔しますね〜!」

リウスさんはそう仰ってラグリアさんのお隣に腰掛けたのですけど、ラグリアさんが立ち上がりました。

「あぁ、アトラス、こちらに掛けるが良い。そなたを呼んだのは、他ならぬスピカなのでな。」
「フゥ〜ッ・・やってくれるぜ。リウスはただオーナーのことしか言ってなかったが・・・・俺が隣で良いのか?スピカ。」
「あっ、はい!その・・別のお客様のお相手をなさっていたとお聞きしたんですけど・・・・わがまま言ってしまいましてすみません!」

私は隣に座って下さったアトラスさんにお辞儀してそう謝ったんですけど・・・・アトラスさんは余裕ある微笑を浮かべて、優しい声音で仰って下さいました。

「俺はな〜、スピカ。おまえより我儘で身勝手な客を束で相手にしてきたんだぜ?大したことはない・・・・それよりプレアデス!久しぶりだな〜、おまえ!」
「ウフフッ。そうね、アトラス!あっ、この間はスピカに手ぇ付けなかったってこの子からはもちろん、アルビレオからも聞いてあたし超ビックリしたんだけど!!どーゆー風の吹き回しよ!?アトラス!」

アハハハハハ。そういえば先輩にアトラスさんとお会いしたこと、お話したんでした・・・・先輩、ひどく驚いてらっしゃいましたけど・・・・私には、アトラスさんがそのような手の早い方だっていうお話の方がビックリしちゃいます。
ですけど皆さん口をそろえてそう仰るので、やはりそちらの方が事実なんでしょうね〜。うぅ〜ん・・・・

「フッ、何を聞くかと思えばそんなことか・・・せっかく久しぶりに会ったんだ、もっと艶っぽい話はないのか?プレアデス。」
「プッ、キャハハハッ!!あなたらしいわね、アトラス!でもごめん、そーゆー話題は後にして☆あぁっ!それよりタバコの箱どこにやったかしら、あたし・・・・」

そうしてプレアデス先輩がキョロキョロしていたら、すぐにミザールさんがご自分のタバコの箱を差し出されてました!わ〜っ、さすがですね〜・・・・って、あまり見てばかりなのも変ですよね。目線を変えて、と・・・・
そういえば。先輩とアトラスさんも、思った以上に仲が良いことが分かったので驚いてしまいました!アトラスさんも私の時とは違って、随分ノリノリにお話されてましたから・・・・ちょっとだけ、先輩が羨ましいです・・・・
私は少しだけ先輩に嫉妬に似た気持ちを抱いてウーロン茶を飲んだんですけど、その時レグルスさんがお声をかけて下さいました。

「これで役者が揃ったね。フフッ・・どうだい?スピカ。大人数で楽しむ気分は・・・」
「は、はい。とっても楽しいです!」

それまで少し黒い気持ちを抱いてしまった私でしたけれど、レグルスさんとお話出来たことですぐに吹き飛んでしまいました!
レグルスさんの笑顔をこうして見れて嬉しいのはもちろん、皆さん一気に勢揃いなさると本当に楽しいですよね!・・・でも、今日で皆様とこうしてご一緒するのは最後なんですよね?皆様のこと全員ご指名したいですけど、レグルスさん以外に後お1人しか選べないなんて・・・・

「俺も楽しいです、スピカさん!それに俺、メチャメチャ感動してるんですよ〜!!オーナーがいらっしゃる上に、皆さんナンバーホストなんですよ!?こんな凄い人達の所に俺も混ざれることが、本当に嬉しいんです!!」
「フッ・・場数が足りんな、リウス。無理もないが・・・複数の客相手なら、よくある光景だ。なぁ?レグルス。」

わぁっ、そうなんですか〜。私も今日で来店3回目ですから、場数は全然踏んでないので・・・・やっぱり、驚いちゃいます。

「確かにそうだね。でもオーナーがいることは珍しいかな?そういう意味では貴重な経験だと思うよ?リウス。」
「はい!!俺、オーナーがお客さんの相手してるの見たの、今日で5回目なんですよ〜!もうウキウキです!!今日の絵日記の内容はこれで決定ですよ!!」

え、絵日記ですか!?リウスさん、絵日記付けてらっしゃるんですね〜。また1つ意外なことを知ってしまいました・・・・

「ハハハハハハッ!!きたな、この絵日記野郎!よくミーティングで言ってるが、ここにもその話を出すとはな。」
「あっ、すいません!アトラスさん。スピカさんも!俺、また自分のことばかり話しちゃって・・・・」
「いえ!あの、私は構いませんよ?リウスさん。色々リウスさんのお話が聞きたいです。」

私が笑顔でそう言ったら、最初リウスさんは驚いてらっしゃったんですけど、すぐにパアッと明るい笑顔を浮かべて下さいました。

「ありがとうございます、スピカさん!俺の話でよければ、いくらでもしますよ〜!!」
「全く・・本当にリウスに甘いね、スピカ。ひょっとして、年下の男が好みなのかな?」

えぇっ!?レ、レグルスさん〜!?そそっ、そんな、色っぽい余裕ある微笑で聞かれましても!!どうお答えしたら良いか困ってしまいます〜!

「えっ!?あ、あの〜・・・・」
「おい、スピカ。」
「はっ、はい!?」

私がどう答えようか迷ってしまった時に、アトラスさんが突然私の名前を呼んできました!慌てて返事をしてアトラスさんの方を見ると、アトラスさんは突然私の耳元に顔を近付けられてきました!
もちろん私はとっても驚いてしまったんですけど・・・・私が驚いて離れようとする前に、アトラスさんが小声で話しかけてこられました。

「リウスが好みだって言ってみろ。レグルスがイイ顔すると思うぜ?」
「えぇっ!?で、ですけど私は〜・・・・」
「男心を分かれ、スピカ。たまにはからかわないと燃えんだろうが。」

えぇ〜っと、アトラスさんの仰ってることの意味が今一分からないんですけど・・・・ウゥッ。ここはアトラスさんに従った方が良いのでしょうか?リウスさんはきょとんとしたお顔をなさってますけど、レグルスさんは少しだけ眉間に皺を寄せていらっしゃる感じです・・・・

「・・アトラス。スピカにどんな悪事を吹き込んでいるんだい?」
「フッ、何でもないさ。ただスピカは、おまえよりリウスの方が好みなんじゃないかと思っただけだ。」

ええぇぇっ!?アトラスさん、突然何を仰ってるんですか〜!?私が驚いた顔でアトラスさんを見ると、レグルスさんとリウスさんも驚いた顔をなさいました!

「マジですか!?スピカさん!!レグルスさんより、俺の方がイイですか!?しっ、信じられないですよ〜!!お、俺・・俺。頑張っちゃいますよ〜!!」

キャ〜ッ、リウスさんのお顔が少し赤くなられてます〜!つられて私も照れて、顔が一気に熱くなってしまいました・・・・
もちろんリウスさんのことは嫌いじゃないですし、好きですけど・・・アトラスさん、私がレグルスさんに少しだけ気があることを分かってらっしゃるのに、どうして・・・・

「そうか・・・負けてしまったね、フフッ。」

ウッ。レグルスさん、余裕ある微笑を浮かべられてますね〜・・・・私の男の方の好みなんて、どうでも良く思ってらっしゃるんでしょうか?レグルスさんにとって、私は所詮それだけの存在だと思うと、悲しくなってしまいます・・・・
ですけど、無理もないですよね。私とレグルスさんはまだ出会ったばかりですし、私が勝手にレグルスさんのカッコ良さにクラクラしてしまっているだけですし・・・・レグルスさんにとって、私の存在は「新たな客が増えた」って感じなのだと思うと、本当に悲しいです・・・・

「ほう、レグルス。妬かないのか?」
「妬いて欲しかったかい?アトラス。残念だけど、おまえの考えている通りにしてあげることは出来ないんだよ。」
「フッ・・少しは駆け引きが分かってきたようだな?レグルス。」
「まぁね。でもおまえは常に上手だから、未だに驚かされることの方が多いよ。」

そうしてアトラスさんとレグルスさんは、私を挟んでお互いに余裕ある微笑を浮かべてらっしゃいます・・・・キャ〜ッ、ちょっとだけドキドキです〜。お2人とも、大人の男性の魅力があふれてます〜。
ふとリウスさんの方に視線を移してみると・・あら?何だか目をとてもキラキラとさせて、アトラスさんとレグルスさんを見ていらっしゃいます。ひょっとして・・・・

「レグルスさん!アトラスさん!どうすればそんな感じの、こう、何って言うんですか?大人のカリスマ的笑顔を浮かべることが出来ますか!?俺に教えてくださーーーい!!そしてスピカさんをメロメロにしてみたいです!!」

えぇっ!?アハ、アハハハハハ。リウスさんって、本当に面白い方ですね〜・・・・本当に照れちゃいます、はい・・・・

「・・リウス?」
「ハハハハハハッ!!知りたいか?リウス。」
「はい!!教えていただけるんですか!?アトラスさん!!」
「あぁ、簡単な方法だ。」
「何ですかっ!?」

リウスさん、目のキラキラを通り越して半分ハートが入ってますね〜。ウフフッ、とっても真剣そうです。
試しにレグルスさんの方を見てみましたら、レグルスさんと視線が合ってしまいまして、何も言わずにレグルスさんとご一緒に苦笑してしまいました。

「歳を取れ。それだけで「大人の魅力満載の笑顔」になるぜ?」
「えぇっ!?とっても時間かかっちゃいますよ〜!今すぐ必要なんです!!」
「今すぐはいらんだろう?嫌でも大人になるんだぜ?」
「そうかもしれないですけど!今すぐ知りたいんですよ〜!そしてスピカさんを・・・・!」

そうして、ワイワイ仲良く過ごしていらっしゃるアトラスさんとリウスさんをそれまで笑って見ていた私とレグルスさんだったんですけど・・・・

「ねぇ、スピカ?」
「はい?何ですか?レグルスさん。」
「フフッ・・実の所、私とリウスを比べるなら、おまえはどっちなのかな?」

えぇっ!?ま、まさか、今頃そんな質問をされるとは思っていませんでした!
・・・レグルスさん、完全に余裕の微笑を浮かべてらっしゃいますね〜。私が何を言おうとしているのか分かりきってらっしゃる感じです・・・・それでも、私は言わなければならないんでしょうか?


  

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