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「・・・・俺、先輩に誤解されて、喧嘩ふっかけられたことがあった。」 と、完全に安心しきっていた私に、ミザールさんが突然そうお話しして下さいました。 「えぇっ!?あの、お客さんを巡って・・ですか!?」 うわぁ〜っ、何だかドロドロですね〜・・・・それでも、やっぱり私とは無縁の世界なので、きっと大丈夫ですよね。 「そうだったんですか〜。た、大変ですね・・・・」 レグルスさんはそう仰って、余裕のウインクをなさいました・・・・やっぱりレグルスさんって、誰よりも格好良くて素敵な方です〜。レグルスさんのことを見ているだけで、ドキドキしてしまいます・・・・ 「ハイハイ、あんたの自慢話はイイから。そーゆーワケで〜、スピカちゃんの会員証かんせ〜い!!ハイッ、あげる〜、スピカちゃん!これからはこの会員証を持ってお店に来てね〜?」 アルビレオさんはそう仰って私にカードを下さいました!ようやくここの仲間入りが出来たみたいで感動です〜。 「あっ、はい!ありがとうございます!アルビレオさん。」 ええぇぇっ!?こ、この状況でご指名する方を決めるというのは、ちょっと・・・・まだ心が全然決まってませんし、もっと色んな方を見てみたい思いがあります・・・・ 「あ、あの。日を改めて、お願いします・・・・」 そうして私と先輩で、それぞれの食事代を支払いました。一応、今日持ってきた50万ゴールドの半分までは減ってませんけど・・・やっぱりホストクラブさんって高いんだな〜って思います・・・・ 「は〜い、ありがと!これからもウチの店をよろしくね〜?プレアの後輩さんだから、色々オマケさせてもらうわ♪」 そう仰って、アルビレオさんはウインクしながらペンをクルクルッと回されました。キャ〜ッ、とっても素敵で格好良いです〜。私もこんな風に器用になってみたいです・・・・ 「はい!ありがとうございます、アルビレオさん!」 皆さん、本当にお優しいです・・・・私はジーンと感動してしまって、改めてお辞儀しました。 「はい!本当に、今日はありがとうございました!お金が溜まったら、また来ます!」 そうして皆さん手を振って下さったり、笑顔で見送って下さいました。うわぁ〜っ、皆さん本当に良い方です〜。最後に看板猫・ミャウさんを撫でてから私たちは建物から出ました。 「どお〜?スピカ〜。ホストクラブって、楽しい所でしょ?」 キャ〜ッ。先輩に私の心が見透かされているような気がするのは、気のせいでしょうか・・・・? 「あっ、その・・とても素敵な方だと思いました。はい・・・・」 ええぇぇっ!?ななっ、何ですか〜!?それ〜! 「そうなんですか!?・・何かもう考えられない世界です〜。」 本当にレグルスさんは、女の人の扱いに慣れてる方だなぁ、と思いました。とてもお優しくて、カッコ良くて・・・・No.1なのも無理はない感じです。 「レグルスは、すっかりホストたちの間では伝説的存在なのよ〜。実際そんな偉業成し遂げてんのレグルスだけだと思うし。だからホストの世界ではレグルスの存在は超有名だし、実際レグルスのことを知らずに来る客は「もぐり」だなんて思われる位よ?」 えぇっ!?じ、じゃあ私は、数少ないその「もぐり」になってしまうのですね?わぁ〜っ、そんなにレグルスさんは有名で素晴らしい方だったのですね〜。知らずに今日ご一緒しちゃってビックリです〜・・・・ 「そ、そうなんですか〜・・・・」 そうなんです。それまで私たちはずーっと歩いていたのですけど、ようやく最寄の駅のタクシー乗り場に着きました。 「あ・・はい!今日は本当にありがとうございました!プレアデス先輩。」 そうして私は先輩と別れて、タクシーに乗って帰りました。う〜ん、またレグルスさんにお会いしたいです・・・・レグルスさんとお話がしたいです・・・・レグルスさんが、好き・・です・・・・・・ |