「・・・・俺、先輩に誤解されて、喧嘩ふっかけられたことがあった。」

と、完全に安心しきっていた私に、ミザールさんが突然そうお話しして下さいました。

「えぇっ!?あの、お客さんを巡って・・ですか!?」
「あぁ・・・つらかった・・・・」
「・・私もあったね。私ともう1人の先輩ホストを指名するお客がいたんだけど、どうやら先輩ホストはそのお客のことが好きだったみたいなんだよ。でも私の方が、よくそのお客とのアフターに付き合っていたから、揉めてしまってね・・・・」

うわぁ〜っ、何だかドロドロですね〜・・・・それでも、やっぱり私とは無縁の世界なので、きっと大丈夫ですよね。

「そうだったんですか〜。た、大変ですね・・・・」
「まぁね。でも、その先輩ホストはそれが原因でここをやめてしまったし、それからは特に何もなく過ごさせてもらってるよ。」

レグルスさんはそう仰って、余裕のウインクをなさいました・・・・やっぱりレグルスさんって、誰よりも格好良くて素敵な方です〜。レグルスさんのことを見ているだけで、ドキドキしてしまいます・・・・

「ハイハイ、あんたの自慢話はイイから。そーゆーワケで〜、スピカちゃんの会員証かんせ〜い!!ハイッ、あげる〜、スピカちゃん!これからはこの会員証を持ってお店に来てね〜?」

アルビレオさんはそう仰って私にカードを下さいました!ようやくここの仲間入りが出来たみたいで感動です〜。

「あっ、はい!ありがとうございます!アルビレオさん。」
「ン〜♪それじゃ、今度は指名制度についてお話しさせてもらうわね〜。ホストクラブの大体のお店は「永久指名」って言って、1度指名したホスト以外とは外で絶対会っちゃいけないコトになってて、ついでに今後指名を変えるコトも出来ないの。そうでもしないと、またホスト同士でゴタゴタが起きちゃうのよね〜・・・・例えば、「今日はレグルスで次回はミザール」ってコトは出来ないの。レグルスを選ぶなら今後ずーーっとレグルスでなきゃダメね。指名変えは2度と出来ないから、指名する際には気を付けて、慎重に選んでね〜?あっ、ウチのお店はお1人のお客様に付き2人のホスト指名出来るんだけど、どうする〜?スピカちゃ〜ん。今日一気に決めちゃう?それとも日を改めよっか〜?」

ええぇぇっ!?こ、この状況でご指名する方を決めるというのは、ちょっと・・・・まだ心が全然決まってませんし、もっと色んな方を見てみたい思いがあります・・・・

「あ、あの。日を改めて、お願いします・・・・」
「ン、OK、OK♪それじゃあ最後に、今日のお食事代のお勘定させてもらうわね〜。プレア、あんたもね!」
「んも〜う。分かってるわよ!アルビレオ。」

そうして私と先輩で、それぞれの食事代を支払いました。一応、今日持ってきた50万ゴールドの半分までは減ってませんけど・・・やっぱりホストクラブさんって高いんだな〜って思います・・・・

「は〜い、ありがと!これからもウチの店をよろしくね〜?プレアの後輩さんだから、色々オマケさせてもらうわ♪」

そう仰って、アルビレオさんはウインクしながらペンをクルクルッと回されました。キャ〜ッ、とっても素敵で格好良いです〜。私もこんな風に器用になってみたいです・・・・

「はい!ありがとうございます、アルビレオさん!」
「・・スピカ。私たちはずっと、そなたのことを待っている。」
「ん・・・・また来いよ?スピカ。」
「フフッ・・また今度、会えれば会おうね、スピカ。」

皆さん、本当にお優しいです・・・・私はジーンと感動してしまって、改めてお辞儀しました。

「はい!本当に、今日はありがとうございました!お金が溜まったら、また来ます!」
「ウフフフッ!ホントに素直ね〜、あなたってば。それじゃ、またね〜!皆!」

そうして皆さん手を振って下さったり、笑顔で見送って下さいました。うわぁ〜っ、皆さん本当に良い方です〜。最後に看板猫・ミャウさんを撫でてから私たちは建物から出ました。

「どお〜?スピカ〜。ホストクラブって、楽しい所でしょ?」
「あっ。は、はい!とても楽しかったですし、レグルスさんとミザールさんは、とても素敵な方でした・・・・」
「ウフフッ、そうね〜。ここのお店って美形が多い上に、皆ホストとして熱いハートを持ってる人達が多くて、ホストクラブの中でも最高のお店だと思うわよ!あたしは断然ここプッシュね!ついでにあたしのお勧めホストはレグルスなんだけど〜、あなたはどう思ったの?」

キャ〜ッ。先輩に私の心が見透かされているような気がするのは、気のせいでしょうか・・・・?

「あっ、その・・とても素敵な方だと思いました。はい・・・・」
「ウフフフッ。まぁ、そうよね〜。あたしもレグルスに恋焦がれたもの。」
「えっ・・そうなんですか!?」
「あぁ〜、でも昔の話ね。今は良き友達って所かしら。何でレグルスがお勧めかってゆーと〜、理由は色々あるんだけど・・・・一番大きいのは、No.1だからってコトね。」
「・・No.1、ですか?」
「そう!ここのお店ではレグルスが一番人気ってコトね。今会員で指名してる女の子だけでもう200人超えしてるんじゃないかしら。だから月のお給料も2000万超えてると思うわよ?」

ええぇぇっ!?ななっ、何ですか〜!?それ〜!

「そうなんですか!?・・何かもう考えられない世界です〜。」
「ウフフフフッ。それだけ女の子の扱いには慣れてるし、実際そう感じたでしょ?」
「あ・・はい。確かに・・・・」

本当にレグルスさんは、女の人の扱いに慣れてる方だなぁ、と思いました。とてもお優しくて、カッコ良くて・・・・No.1なのも無理はない感じです。

「レグルスは、すっかりホストたちの間では伝説的存在なのよ〜。実際そんな偉業成し遂げてんのレグルスだけだと思うし。だからホストの世界ではレグルスの存在は超有名だし、実際レグルスのことを知らずに来る客は「もぐり」だなんて思われる位よ?」

えぇっ!?じ、じゃあ私は、数少ないその「もぐり」になってしまうのですね?わぁ〜っ、そんなにレグルスさんは有名で素晴らしい方だったのですね〜。知らずに今日ご一緒しちゃってビックリです〜・・・・

「そ、そうなんですか〜・・・・」
「ウフフッ。まぁ、あなたの場合はちょっと別だけど・・・だから、今日レグルスに会えてラッキーだったわね!実際アポ取ってたお客もいたみたいだけどキャンセルしたって言ってたし、運が良いわよね〜、あたし達って!」
「は、はい!本当に、お会い出来て良かったです。」
「ウフフッ。そうね〜!あっ、それじゃあ丁度イイ具合にタクシー乗り場にも着いたし、また仕事場で会いましょ!スピカ!」

そうなんです。それまで私たちはずーっと歩いていたのですけど、ようやく最寄の駅のタクシー乗り場に着きました。

「あ・・はい!今日は本当にありがとうございました!プレアデス先輩。」
「うん!まったね〜、スピカ!お休み!」
「はい、お休みなさいです〜。」

そうして私は先輩と別れて、タクシーに乗って帰りました。う〜ん、またレグルスさんにお会いしたいです・・・・レグルスさんとお話がしたいです・・・・レグルスさんが、好き・・です・・・・・・


  

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