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いい加減にして。
魁!氷結クリフト
第10弾 「結ばれない恋人達」
「はい、クリフト」
「こっこれはっ!!」
「お腹空いてるでしょ?」
氷結していたせいで夕食にありつけなかったクリフトの為に、アリーナ姫はブライには内緒で夕食の残りをお弁当に詰めていました。
優しい笑顔を浮かべながらお弁当を差し出す彼女の前で、クリフトは手を震わせつつ、黄金に輝く重箱を受け取って咽び泣きます。
「おお、神よ! 天空の神よっ!!」
「いいから食べて」
大仰に十字架を切ってお弁当を天に掲げるクリフトに対し、アリーナ姫はなんとなく面映い気持ちで彼を促します。箸とおしぼりを渡されたクリフトは、アリーナ姫に感謝しながらお弁当を平らげました。
もぐもぐ。がつがつ。
「お腹いっぱいになった?」
アリーナ姫は小首を傾げて食べ終わったクリフトの表情を伺います。
本当は氷結していた時も心配して待っていたのだとは言いませんが、氷柱より解放された神官を見つめる瞳はやはり愛おしさに溢れていて、恋する乙女の可愛らしい不安顔を見せています。
「足りません! 私はまだ頂いておりません!」
「え?」
いっぱい食べたじゃない、というアリーナ姫の言葉は、クリフトが襲い掛かってきたので悲鳴に変わります。
「不肖クリフト! 姫様を戴きとうございますハァハァ!」
「きゃー!」
「姫様こそまさにメインディッシュ! デザート! いや私の主食です!!」
今しがた空にしたお弁当を投げ出し、ヨダレを垂らすような勢いでクリフトがアリーナ姫を押し倒したその時、
「腹いっぱい氷で満たしてやるわボケェッッッ!!!」
「まだ足りぬ! まだ足りぬわぁっ!」
「ワシの目の黒いウチは姫様に触れることまかりならんわ、クソガッキめ!」
「ク、クリフト」
またもや氷柱に閉じ込められてしまった神官を見つめながら、こんな旅がいつまで続くのだろうと溜息を吐いたアリーナ姫。
彼女とクリフトが何の障害もなく結ばれるのは、まだまだ先のお話のようです。
あぁ哀れなり、氷結クリフト。
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【あとがき】 |
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2009年、ぽふぽふ初夏の「氷結祭り」。
(夏は全国的にお祭り騒ぎよねー、みたいな感じで)
やってきましたね。遂にやってきましたね。
キンチョーの夏! 氷結の夏!
そして今回は10連発どころでなく、20連発です。
(うわー。笑。)
はいはい、一列に並んで入っていってねー。
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