鎖 ―クサリ―プレイ記



鎖

(C)Leaf

鎖公式



 突発ですが、「鎖」やりますよー。
 ●天使のいない12月>途中放置 ●アルルゥとあそぼ!!>封を切っただけ ●Tears to Tiara>封も切っていない という私はLeafのゲームを本格的にプレイするのもうたわれるもの以来となります(^^;
 今回は公海上の船内という限られた空間で、洋上の殺人鬼と激しい攻防を繰り広げる……というストーリーらしく、『極・陵辱』サスペンスアドベンチャーとのこと。正直なところ、陵辱もの・鬼畜ものは得意分野では無いんですが、サスペンスという点に強烈に惹かれます。雫・痕の頃のLeaf作品の臭いがして、とてもワクワクしますね。Leafですし、まあHシーンもそれ程強烈なものは無いでしょうから、気にせずにプレイしようじゃないか! 久々に興奮してきたぞー。



第一回


 1.0GB以上必須。大体1.5GB弱。驚いたことにディスクレス可。 雫リニューアルまではディスク認証していたので、これは嬉しい誤算です(Tears to Tiaraは未確認)。

 始めるとムービーとOP歌が入ります。
 Leafのロゴマークも出るのですが、いつもの「チャラチャラチャラ〜♪」という「Leaf」曲がかかりませんでした。……何ででしょう?(東京だからか)
 ムービーは一瞬「こいつは超凄いぜヒャッホォオオウッ!!」と思いますが、本当に一瞬でした。
 その後はイベントCGのカット割りと登場人物紹介的なふっつ〜うのムービーであることが分かります。
 このイベントCGが曲者で、ムービーで映るほとんどが陵辱CGです。流石に『極・陵辱』を謳うだけはありますなあ。まあ、こんなもの屁でもありませんがね! ね!?
 OP歌は『睡蓮 ―あまねく花―』。非常に物悲しい曲調と妖艶な歌詞。
 Suaraさんが歌っておりますが、この方のことは知りませぬ。他にどんなゲームの曲を歌ってるんでしょうか? 知っている方教えて下さい。

 パッと見、システム的には天使のいない12月(以下天いな)と同じ感じでしょうか。CG、音楽、シーン鑑賞があり、見たこと、聞いたことのあるものはクリアーせずとも閲覧可能なようです。後でまとめようと思いますが、オートメッセージもきっちり実装していて速度もかなり良い感じ。相当使いやすいと思います。ビジュアルノベルでもオートメッセージをつけろとかほざく私にとって、この機能は欠かせないものであります。

 そう言えば、今回の原画はぴめこ氏とトメ太氏というこれまたゲームでは聞いたことのない方なんですが(同人誌かコミックで見たような記憶はありますが)、新人さんということで良いんでしょうか? さっぱりですね……私_| ̄|○ 絵に関しては進めながらということで。



第ニ回


 始めて気付いたのですが、このゲームは完全フルボイスで主人公にも声がついてますね。主人公の声は緑川光?
 各ボイスは個別にオン・オフ設定可能で、Hシーンのみ男性ボイスを制御することも可能という至れり尽くせりの機能。流石Leaf程ともなればやることはきっちりやってくれます。

■各ヒロインファーストインプレッション>

折原明乃……本作のメインヒロイン(?)で幼馴染み>
 すぐに感じたことですが、声が幼すぎ。絵とさっぱりマッチしてません。どっちかと言うと妹のちはやと交換した方が良いのではないかと。幼馴染み萌えの私ですが、声がロリっぽすぎて幼馴染み電波を受信してくれません。もう少し時間が経てば反応するとは思いますが(^^;

綾之部可憐……クラスメイトの旧家のお嬢様>
 最近流行りのツンデレ系。「お嬢様とお呼び!」と言う感が無きにしも非ずですが、それを逆手に取られていじられキャラになっているのが嫌味が無くて良い感じ。ツンとデレが分かりやすい感じがします。意外と好みかもしれん……(゜¬゜)

綾之部珠美……可憐の妹>
 ドタバタ貧乳元気っ娘。間違っても妹キャラじゃない。残念ながらまったく萌えません。

片桐恵……クラスメイトの眼鏡っ娘>
 委員長キャラかと思いきやそうではないらしいです? 優等生眼鏡っ娘特有の嫌味っぽい雰囲気が無いので、眼鏡属性皆無の私もすんなりと受け入れられそう。微妙にキツネっぽいがそれもまたよし。

香月ちはや……最愛の妹
 可愛いお兄ちゃんっ娘。これだけでは無く、料理も出来れば洗濯もこなす家事万能の超良い子です。それでいて控えめと言うところがまた……タ、タマランッ!! 私の妹がまた増えました。

折原志乃……明乃の母親>  幼馴染みの母親。巨乳。何故か主人公にもモーチョンかけてくるという謎の属性。まあ、私は年上属性ではないので微妙なところですが。

早間友則……(ぉ>
 妹にちょっかい出す奴はゆるさーん!! いや、クラスメートの親友なんですが(^^; ただ、親友と言う割にはあまり良い感じがしませんなあ。悪い感じもしませんが。

岸田陽一……敵2(ぉ>
 このゲームの敵役らしい。まあ、見た目からして敵っぽいです。

 と言う感じですね。
 続いて誰から攻略していこうかという話ですが、普段はあまり好みでは無いキャラから攻めますが、今回の場合はサスペンションものということで、最初のプレイで話の全容が明らかになるのか、それとも何人か攻略することで明らかになっていくのかが微妙な線なので迷います。
 前者のパターンだった場合、好きでないキャラから攻めると後悔しそうですし……。
 ということで、脳内会議の結果、まずまず好みの可憐からいこうかということで決定。
 ツンデレ属性開花なるか……?



第三回


「うぎゃあぁああああああっ!? な、なんなんだあれは!? 殺される殺される殺される殺される逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ見てはいけない見てはいけない見てはいけない見てはいけないいぃいいいいいっ!?」

GM「「よし、正気度チェックだ!」

 ……じゃなくて!
 これはすごい! 滅茶苦茶面白い!
 心の底から呼び起こされる恐怖憎悪驚愕緊張と何よりも殺意が私をゲーム世界へと完全トリップさせる……!
 これは凄まじい臨場感だ! サスペンス万歳!
 ゲームを進めるのが不安で不安でたまらない! それでいて見ずにはいられない! 怖いもの見たさというか何と言うか。
 いやはや、「好奇心は猫をも殺す」とはよく言ったものですが、実際に殺されました_| ̄|○
 この迫力は実際にプレイしてみないと味わえない! 陵辱嫌い? そんなの俺だって一緒だって! というかこのゲームにおける陵辱とは鬼畜だ。でもね、そんなのはこの緊張感と殺意の生成のためのスパイスにすぎない! 陵辱を我慢しても十二分に買う価値ありですよお兄様! そう、これはひょっとすると痕の再来になるかもしれない……!



第四回




酷い……酷すぎる……

 これはあんまりだ……。思わず目をそらしたくなるサイコなシーンの連発に頭がおかしくなりそうだ……。
 犯して殺す――ここまではまだ大丈夫だ――だけではなく、その後で蘇生して犯すって……。
 しかもヒロインが叫ぶんだよ「恭介助けてぇえっ!!」って。
 それでもどうしようも出来ない現実にはらわたが煮えくり返りますね。
 怒りで拳が震えてキーボードをモニターに投げ飛ばしたくなりますね。
 同時に己の心の中で膨張する犯人に対する純粋な殺意
 これは3days - 満ちてゆく刻の彼方で - で感じるものと同じものだ。
 ただし、3daysの様にやり直しがきかない分、より性質(たち)が悪い。
 それでも絶望するだけではなく、最善を尽くしてヒロインたちを犯人から救おうとするところがまた主人公とプレイヤーとのシンクロ率を高めるんだと思います。
 プレイヤーの気持ちを主人公が代弁してくれるからこのゲームは面白い。

 それにしてもあんまりだ……。
 これが私が可憐を選んだことの代償なのだろうか……。



第五回




ここでも君望に遭うとは……

 究極の選択現る。

命を賭した選択肢。
どちらかが殺されるかもしれない。
苦悩の末、私が選んだ彼女は。
そして選ばなかった彼女の運命は……?

と言うか……















2人一緒じゃダメですか…!?(切実に)




第六回


 ムカついた。見事にムカついたよ。
 超ファッキン演出を用意してくれてありがとう。

 ……もうね、言葉にならないくらい腹立たしい展開のオンパレードです。
 こんなムカつく敵キャラも久々です。
 それだけの展開とそう思わせる演出を用意したLeaf開発陣に拍手を送りたいと思います。

 ムカつきついでに、ここまでプレイしてきて気にかかった点を幾つか挙げておきます。

●主人公のボイスについて>
 日常シーンでは良いのですが、緊迫したシーンになるとどうもいけませんな。
 何でもギャグっぽく聞こえてしまう。
 あの鼻にかかった良いこちゃんヒーローボイスで「殺すぅうううううっ!!」とか言われてもなあ……。
 こっちは死に物狂いで「殺すぅうううううっ!!」と叫んでほしいわけです。
 もう少し場面に合った演技をしてほしい。

●音楽について
 今回もレベルは高いと思いますよ。
 しかし、雫に似すぎだろう。

 TOUCH-AND-GO≒敵
 LUST CHAIN≒Hシーン2
 STARLIGHT IN DEEP SEA≒HAPPY END
 ETHICAL COLLAPSE≒調査
 BLUE GRAY≒授業中

と、似ている順番に並べてみました。右側は雫の曲名。手元に雫がある方は聴いてみて下さい。痕にも似ている曲があるかもしれませんね。
 衣笠氏は雫Rでアレンジを担当しているので意識しない内に出てきたのかもしれませんが……。
 まあ、似ていても問題は無いんですけどね。ちょっと気になったので。

●珠美ついて>
 彼女が重要な役割を果たしているのは分かるんだ。
 だけど、緊張感無さすぎ。
 珠美の存在がゲームの雰囲気を台無しにしている。
 もっと怖がれよ(^^;

 さて、そろそろ船に戻ります。



第七回


 一周目終了。

 可憐を狙ったはいいものの、途中から選択肢がやたらとごちゃごちゃしてきて一体誰を攻略しているのか自分でも分からない状態に。
 そもそも普通のエロゲーの様に、特定のヒロインを追い続けたりしていると死にます
 ちなみに一周目のエンディングを迎えるまで15回死んでます。
 一回目に一度もロードせずにクリアーしたら凄いと思う。
 中盤以降可憐寄りの選択肢を選んでいたら全部BADエンドにつながったので、生き残る選択肢を探して辿り着いた先は、何と恵エンド(っぽいもの)。
 ただし、残された謎があまりにも多い上にCGは攻略したはずの恵ですら9/18(差分含まず)という状況ですので、まだまだ周回を重ねる必要がありそうです。
 そのくせ明乃の回収率が15/16(同じく差分含まず)というのが気になる……。
 ちなみに攻略を狙ったはずの可憐は0/10一体どうなってるんだこりゃ。

 一周目を終えた感想。

 鮮烈な印象が残った。
 非常に面白かったです。
 これほどの緊張感を味わったゲームはRemember11以来ですね(ちなみにこのゲームは最後の最後で烙印を押すことになりましたが)。
 クルーザー船と言う限られた空間の中での犯人との熾烈な頭脳戦、肉体戦、精神戦。
 一時の予断も許さずに一時の休息も無く次々と起こる緊張のドラマの連続に圧倒されました。
 守るべきもののために戦う主人公がまた良い。
 一部(ネタバレのため反転)本能に負けて半ば抵抗出来ないヒロインとHしてしまうなど何となく納得出来ないところもありましたが。
 状況的に理解は出来るんだけど、どうせならヒロインの誘いを断って欲望を抑える格好良さがあると個人的には嬉しかったなあ。エロゲー的には合格ですが。
 ただ、陵辱シーンはかなり凄惨なものもありましたので注意は必要。
 苦手な人は(私も好きなジャンルではありませんが)サスペンスの演出を感じ取る前にヒロインへの暴行に対する嫌悪感が勝って逃げ出したくなるかも。
 ただ、その暴行が主人公の怒りの源になっているので、陵辱・鬼畜シーン無くしてこのゲームは成り立ちません。
 よって、人を選ぶと言えば人を選ぶゲームになっておりますね、現時点では。
 また、ゲーム性はとても高いなあ、と。
 アイテムを集めてどこで使うべきかを考えながら進んでいくので、推理ゲームのようにも感じます。
 今年はゲーム性の高いアドベンチャーに当たり続けていて嬉しい限り^^

 二周目も大変楽しみです。



■Tea Time with 雪さん■


雪さん
YAMA「……カチッ……カチッ……」
雪さん「YAMAさん、先程からずっと画面に付きっ切りではお疲れになるでしょう。そろそろ一息入れた方が良いと思いますよ。はい、温かい紅茶が入りましたよ」
YAMA「ありがとう。……いつも雪さんの入れてくれる紅茶は美味しいなあ」
雪さん「うふふ。ありがとうございます。更新を忘れるほど熱中されるなんてこのゲームはそんなに面白いんですか?」
YAMA「そうなんだよ、とても面白いんだよ。ただね……」
雪さん「ただ?」
YAMAその10倍腹が立つんだけどね
雪さん「ま、まあまあ、落ち着いてくださいYAMAさん。これはゲームですよ。そんなに青筋立てなくても」
YAMA「そうなんだけどね。キャラクターが各自まったく言うことを聞かずに文句ばかり言うわ、挙句に犯人に犯されて主人公に対してヒステリーを起こすわで、本当に腹が立つよ。大人しく恭介(主人公)の言うことを聞いていれば良いのに! いい加減にしやがれこのぉおっ!!
雪さん「お、落ち着いてくださいっ。これはゲーム、ゲームなんですって!」
YAMA……は!? ついつい熱くなってしまったよ。ただ、こんなに腹立たしい連中ばかりなのにヒロインたちはとても魅力的なんだよなあ」
雪さん「と言いますと?」
YAMA「うん、実はヒロインたちは選択肢次第で主人公に対する態度がとても大きく変わるんだ。特にその現れが顕著なのが可憐。可憐を守り続ける選択を続けると、可憐は主人公をとても頼りにして言うとおりに行動してくれるんだ。これが可愛いんだよまた」
雪さん「そうしなかった場合はどうなるんですか?」
YAMA「可憐ではなく他のヒロイン寄りの選択をすると主人公に反発しまくって主人公の行動の邪魔ばかりしてくるんだよ。どうもこれは愛情の裏返しの激しいパターンのようなものらしい」
雪さん「好きな娘にはついついいじわるがしたくなるというものですね」
YAMA「そういうこと。まあ、それにしては極端なんだけどね。そこでポイントとなるのは、全ヒロインが恭介のことが好きらしいこと。誰かに偏った選択をすると他のヒロインが嫉妬して邪魔してくると言うことなんだ。そして最後には死につながる
雪さんときメモの爆弾もびっくりですね
YAMA「その通り。だから各ルートで各ヒロインのまったく違う側面が描かれるということになるね。狭い空間で死と隣り合わせという状況が、人間不信、嫉妬、被害妄想など、人間の醜い側面を曝け出すわけだ。可愛い顔を知っているだけに嫌いにもなりきれず、ジレンマを生み出す。これがプレイヤーをイライラはらはらさせる原動力の一環となっているんだ。上手い魅せ方だな。ううむ……一体誰を好きになったものか……」
雪さん「YAMAさんには私がいるから良いじゃありませんか……(ポッ)」
YAMA「それもそうだね」
雪さん「あら、お話している間に紅茶が冷めてしまいましたね。淹れなおして来るので待っていてくださいね♪」




第八回


 ちはや編クリアー。

 これは必見だろう!
 色々な意味でこれは見ておくべきだ。ソフ倫改定の効果ですな。
 最後は今までの鬱憤が一気に吹き飛んで、不思議な幸福感に包まれます。うん、不思議な。
 いやあ、さくらむすびと言い今年は妹シナリオが大当たりですな!

 Phantomのとあるエンディングを彷彿とさせますね。あのエンディング(ツヴァイがサイスの手下の女たちを調教して逆襲しにくるエンド)が好きなら絶対好きになれる(笑)

 このゲームの良いところの一つが、ちはや編の様にエンディングの殆どが単なるハッピーエンドでは無いことです。
 これは間違いなく雫時代のLeafです。まだこういうシナリオをつくれる力を持っていたんですねLeaf。

 ……それにしても、このゲーム難しい。
 選択肢の分岐が凄まじいし、ちょっと間違えただけですぐ死にます。
 どうしても後4つが埋まらん……。
 一体恵には何パターンのエンディングがあるんだ(汗)



最終回


 コンプリート。

 分岐がどこにあるか分かり難いわおまけに何が原因か分かりませんが一周目では出なかった分岐が何周したか分からない後に出現して混乱するわで、かなーり苦戦させられましたが、何とか全部CGが埋まりました。差分も苦労しましたよ。
 一応攻略ページもつくりましたので、苦戦されている方はご利用下さい(^^;

 詳しくは批評をつくった時に書こうと思いますので、プレイ記では軽く感想を。

 キャラクターは、各キャラ絵は万人受けするタイプ。
 やや正面を向いた絵と横を向いた絵のバランスが気になりますが、問題になるほどでは無いでしょう。
 微妙に明乃の動きが委員ちょに見えたのは気のせいだろうか(^^;
 性格的には、何とも言いがたいなあ……。
 メインヒロインだと思っていた明乃も恭介を信じずに疑い続けている傾向があったし。
 おかしいなあ……幼馴染み属性の私が明乃に素直に萌えられません。
 自分の利益ばかり考えている嫌な感じがしましたし。
 そうした意味ではちはやが最高だったな、と。
 エンディングも素晴らしかったですし、最後まで兄を信じ続けているところが○(最初は微妙なんですが)。

 音楽は良いのですが、どうも雫っぽさがありありと。
 緊張感を出す良い曲ばかりとは思うのですが。
 歌は良かったと思います。

 システム。
 使いやすいです。
 スキップが選択肢ごとに解除されることに目を瞑れば、オートメッセージも装備されてますし、セリフの設定も可能ですし、問題なし。
 それと、現在自分がいる船の階層と所持している道具が閲覧できる機能があったのは中々良かったと思います。

 声優。
 これがまた微妙だ……。
 上手いんですけど、明乃が凄まじくミスチョイスな気がする。
 日常シーンは普通なんですが、緊迫したシーンの演技が上手いんだよなあ。
 こういう設定なんだろうけど、差が激しすぎる気がする。
 可憐の人はとても上手いと思いました。
 日常から緊迫シーン、陵辱シーンまで全面的に雰囲気が出ておりました。
 そう言えば、本当のハッピーエンドと言えそうなのは可憐くらい……?(恵もそうかも)

 Hシーン。
 殆どが陵辱、寝取られ系なので激しく人を選ぶと思います。
 ちなみに私は寝取られ属性がまったくありませんので大変腹がたちましたが、寝取られ属性のある人が遊んでも面白くは無いと思います。
 寝取られた時の怒りが原動力になるゲームなので、その辺りを許容出来る人は楽しめると思います。
 とは言え、陵辱と言うよりは鬼畜ですので注意は必要です。
 また、各シーンは比較的短めで、実用性には不向きでしょう。
 まあ、Leafですしね。

 総評を。

 鎖はとても面白かった。
 何が要因なのか。
 まずは構成の上手さだろうなあ……。
 クルーザーという限られた空間を十二分に有効活用して、罠を二重にも三重にも張り巡らせてプレイヤーをあっと言わせる展開。
 どこに何の道具があり、どこでその道具を使ってピンチを脱するのか、あるいは脱せずに死んでしまうのか。
 命がかかっているからこその緊迫した展開は、まさにサスペンスに相応しいものでした。
 次に人間関係と感情描写の細かさ。
 先程の雪さんとの会話で述べたので省きますが、ピンチに陥った時の人間の弱さや浅ましさが存分に書き出されています。
 何と言いますかね、エイリアンとかポセイドン・アドベンチャーなどの往年の名作の様相ですね。
 周りは理論的な主人公に対抗してパーティーのピンチを招くトラブルメーカーだらけ。
 だからプレイヤーはイラつくし、勝手に動くキャラクターたちの行動にハラハラさせられる。
 普通のギャルゲーの様に一人のヒロインを追いかけている間、他のヒロインは黙っているのではなく、他のヒロインが行動を起こすからこそ面白い。
 しかしながら反抗しているヒロインをどうしても守りたくなってしまうのは、彼女たちがルートによってまったく異なる顔を見せるから。
 各ヒロインがまったく異なる行動をとることによって、二周目以降もハラハラさせられる展開を楽しむことが出来ました。
 また、一周しただけでは沢山の謎が残されており、各ヒロインを攻略することによって初めて謎が解けるという構成も私は好きです。
 そして、何よりもハッピーエンドでは終わらない妙。
 クリアーした時に何か不安が残るような――後ろを振り返ると刃物が迫ってきているのでは無いかと思うような――不思議な感覚。
 そんな不思議な魅力がこのゲームには宿っています。

 これぞ私の愛したLeaf!
 古き良き時代が再降臨した……そんな感じがします。
 雫、痕を愛した貴兄!
 あの頃のLeafはどこに行ったのかとお嘆きの貴兄!
 鎖は面白いぞ……!




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