雪さん「YAMAさん、先程からずっと画面に付きっ切りではお疲れになるでしょう。そろそろ一息入れた方が良いと思いますよ。はい、温かい紅茶が入りましたよ」 YAMA「ありがとう。……いつも雪さんの入れてくれる紅茶は美味しいなあ」 雪さん「うふふ。ありがとうございます。更新を忘れるほど熱中されるなんてこのゲームはそんなに面白いんですか?」 YAMA「そうなんだよ、とても面白いんだよ。ただね……」 雪さん「ただ?」 YAMA「その10倍腹が立つんだけどね」 雪さん「ま、まあまあ、落ち着いてくださいYAMAさん。これはゲームですよ。そんなに青筋立てなくても」 YAMA「そうなんだけどね。キャラクターが各自まったく言うことを聞かずに文句ばかり言うわ、挙句に犯人に犯されて主人公に対してヒステリーを起こすわで、本当に腹が立つよ。大人しく恭介(主人公)の言うことを聞いていれば良いのに! いい加減にしやがれこのぉおっ!!」 雪さん「お、落ち着いてくださいっ。これはゲーム、ゲームなんですって!」 YAMA「……は!? ついつい熱くなってしまったよ。ただ、こんなに腹立たしい連中ばかりなのにヒロインたちはとても魅力的なんだよなあ」 雪さん「と言いますと?」 YAMA「うん、実はヒロインたちは選択肢次第で主人公に対する態度がとても大きく変わるんだ。特にその現れが顕著なのが可憐。可憐を守り続ける選択を続けると、可憐は主人公をとても頼りにして言うとおりに行動してくれるんだ。これが可愛いんだよまた」 雪さん「そうしなかった場合はどうなるんですか?」 YAMA「可憐ではなく他のヒロイン寄りの選択をすると主人公に反発しまくって主人公の行動の邪魔ばかりしてくるんだよ。どうもこれは愛情の裏返しの激しいパターンのようなものらしい」 雪さん「好きな娘にはついついいじわるがしたくなるというものですね」 YAMA「そういうこと。まあ、それにしては極端なんだけどね。そこでポイントとなるのは、全ヒロインが恭介のことが好きらしいこと。誰かに偏った選択をすると他のヒロインが嫉妬して邪魔してくると言うことなんだ。そして最後には死につながる」 雪さん「ときメモの爆弾もびっくりですね」 YAMA「その通り。だから各ルートで各ヒロインのまったく違う側面が描かれるということになるね。狭い空間で死と隣り合わせという状況が、人間不信、嫉妬、被害妄想など、人間の醜い側面を曝け出すわけだ。可愛い顔を知っているだけに嫌いにもなりきれず、ジレンマを生み出す。これがプレイヤーをイライラはらはらさせる原動力の一環となっているんだ。上手い魅せ方だな。ううむ……一体誰を好きになったものか……」 雪さん「YAMAさんには私がいるから良いじゃありませんか……(ポッ)」 YAMA「それもそうだね」 雪さん「あら、お話している間に紅茶が冷めてしまいましたね。淹れなおして来るので待っていてくださいね♪」 |