魔女っ娘ア・ラ・モード
DVD EDITION


ブランドF&C/FC01 発売日2005.4.28
定価8800円 
ハードPC ディスク数DVD1枚
OSWin98/Me/2000/XP ジャンルADG
原画こつえー

ちこたむ
藤井純生
江森美沙樹
 シナリオ内藤隼人
定池真実
時祭来夢
宮村優
音楽NAKID 
音声フルボイス ボーカル曲あり

ストーリー
 みなさんにも感じた経験があるのではないでしょうか?
 火の揺らめきを 水の波動を 風の歌を 大地の囁きを。
 それらは全て、火、水、風、土を司る精霊の働きによるものです。
 我々はごくわずかにしか、彼らの鼓動を感じることができません。
 ですが、彼らの存在を身近なものとして感じられる人たちがいます。
 ミント王国と呼ばれる、常春の平和な国。
 そこに住む人々‥‥彼らは精霊達の存在を 我々よりも強く感じることのできる力が備わっています。
 もちろん、感じることができるだけでは宝の持ち腐れ。
 その感覚を磨き、洗練しなければ力を行使することはできません。
 そうすることによって、初めて「魔法」という名の不思議な力を 彼らは使いこなすことができるのです。
 私たちが補助輪無しの自転車で練習をして 何度も転びながら、痛い思いをして乗ることができるように 魔法も失敗を繰り返しながら、1つずつ覚えていきます。
 最初は両親から。次に学園という施設で仲間と共に励みながら。
 やがては自分の適正を見つけて、 各分野のお師匠様のもとで専門的な修行をして 一人前の魔法使いとなります。
 そしてこのお話は彼らの魔法人生の第2段階、学園での物語です。
 国立トゥインクルアカデミー。
 ミント王国一の教育機関。
 アカデミーの敷地内に寮も完備されており 学業に専念できる環境が整っています。
 真面目な子もいれば、不真面目な子も。
 マイペースな子もいれば、そうでない子も。
 学園には本当に様々な学生達が集まっています。
 協力することもあれば、衝突することもあります。
 魔法が使えるということを除けば、彼らは我々となんら変わりません。
 様々な経験を積むことによって、少しずつ成長していきます。
 この物語の主人公は、アカデミーの2年生。
 ちょうど思春期と呼ばれる最中の微妙なお年頃。
 それは彼に限ったことではなく、周りもみんな同じです。
 何も起こらないわけがありません。
 折しも今回の期末試験は、1人ではなく2人で組むという、 なにやら今までとは違った形式のものになる様子。

「どうせなら女の子をパートナーにしようぜ」

 親友にそそのかされつつも、まんざらではない主人公。
 いったい彼はどんな道をたどることになるのでしょうか‥‥?

キャラクター名私的お気に入り度声優属性
シルビア・アイゼット■■■■■■■■ 8/10カンザキカナリ幼馴染み・元気っ娘
エレーネ・シルバーナ■■■■■■■■■■10/10一色ヒカル幼馴染み・正統派
ナナ■■■■■■ 7/10春野かえるロリ・元気っ娘
リディア・アーセナル■■■■■■■■■■10/10草柳順子無口
ミルキー・ミルコック■■■■■■■■ 9/10大野まりな後輩・内気
ホルン・スティーブル■■■■■■■■ 8/10果林勝気・一角
アクア・アラベスク■■■■■■ 7/10島村佳奈眼鏡っ娘・先生
ソレイユ・ブリリアント■■■■■■■■■■10/10夏野向日葵ロリ・大賢者
ユーキ・ハイマン■■■■■■ 7/10満月満丸親友

主要搭載システム
BGM及びボーカル曲
●オートメッセージ
●スキップ(既読判定あり)
●バックログ
●バックログ中の音声
●オートセーブ
●クイックセーブ
●クイックロード
●CG鑑賞(クリアー後)
●音楽鑑賞(クリアー後)
●シーン鑑賞(クリアー後)
●おまけシナリオ(クリアー後)
●システムボイス
●BGM18曲
●OP歌
 Nostalgia
 UNDER17
●ED歌
 Adolescence
 UNDER17
雑感
個人的名曲
 いつものF&Cのシステムですが、ドラマティックモードの速度がこれまでよりスムーズになっている気がします。よきかなよきかな。セーブ・ロードをクイックセーブ・ロードで代用しないと使い難い以外は問題は無いと思います。
 クリアー後のサブシナリオがあったりシステムボイスがあったりと、大手メーカーだけにこう言ったおまけ要素を整えてくれていて嬉しいですね。
 他にもゲーム中のクイズなどは面白かったです。
 綺麗な曲は綺麗なんですけどどうにもあまり好きな曲がありませんでした。OPもあまり好きではなかったり……。


●Recollection
●Romantic
●Theme of Ellene
●Adolescence
ホルン
(C)F&C
新キャラホルンちゅわん(笑)
再移植の波に乗って


 本作は2003年に発売された「魔女っ娘ア・ラ・モード」を2004年にきゃらくたーやCGを追加してPS2に移植したものを18禁仕様としてPCに再移植したものです。Canvasでもしていたことですね。最近の流行と言うかメーカー戦略と言うか(^^;
 追加キャラクターは人気原画家こつえー氏の描くホルン・スティーブル。額に角があると言う全キャラの中で目立つ特徴を持っていますが声がつくと中々良い感じになっておりますし、無論イベントCGに関しても問題無し。Canvasの時にも感じたことですが移植具合はかなり良好ですので、未プレイの方は勿論、前作をプレイされている方でも安心出来る仕上がりでは無いかと。
 既存キャラクターに関してはイベントCGが増えております。キャラの可愛さに関しては折り紙つきですし、声優のチョイスもばっちりです。萌えゲーとしては合格。流石はF&Cと言ったところでしょうか。
 また、特典としてドラマCDがついております。こちらはドタバタものと言った内容でした。意外と長いのでドタバタものが好きな方は嬉しいかも。


魔女っ娘にあって魔女っ娘にあらず


 人々は精霊の力を感じ取って魔法を使うことが可能であり、魔法を使って生計を立てている。また、この世界にはオークや妖精やドラゴンなども生息している。
 本作は上記の様なファンタジックな世界観を基調にしております。本作のセールスポイントは「魔女っ娘」です。この場合、私としては現実世界に魔法使いを登場させるよりは世界観そのものを再構築して魔法を使えることを当たり前にしてしまった方が話にも会話にも入っていきやすいので良かったと思います。
 しかし私は「魔女っ娘ア・ラ・モードで楽しむべきポイントは魔女っ娘にあらず」と敢えて言っておかねばなりません。実は本作においては魔女や魔法などどうでも良いのです。「魔女っ娘」という単語から楽しめるべき点はコスチュームくらいなものです。
 では魔女っ娘ア・ラ・モードで楽しむべき点とは何か? それはヒロインたちとの流れるような日常の会話に他なりません。ストーリー中の学校、寮、街で繰り広げられる会話はどれも何気無いありふれたものばかりです。プレイ中気付いたのですが、このゲームから魔法という概念と魔女のコスチュームを外すと普通の学園物ADGになるんですよね。だからこそ会話が楽しめなくてはならないし、実際に選択肢を一つ一つ選び直して全会話を聞きたくなるほどに楽しめました。何故ここまで楽しめるのかと言うと、それは会話が純粋だからでしょう。例えば現実世界を舞台とした中で魔法使いを登場させて会話させたならばそれは純粋に楽しむ以前に滑稽なものになると思いますが、本作は舞台が魔法を使える世界であり、周りが皆魔法使いの格好をしているから魔法使いが登場しても違和感が無い。だから素直に会話を楽しめます。つまり本作の世界観はヒロインとの会話を純粋に楽しむためのみに用意された世界であると言うことが出来るかと思います。
 ここで思い起こすことと言えばCanvas(批評参照)です。Canvasもまたヒロインとの純粋な日常会話を楽しむゲームでした。Canvasのファンタジー版が魔女っ娘ア・ラ・モードであり、魔女っ娘ア・ラ・モードの現実世界版がCanvasなのです。そうした意味で、本作はCanvasの後継者として生まれてきたと言えるのです。


総合得点■■■■■■ 65/100
おすすめ度■■■■■■  7/10
ボイス■■■■■■■■■■ 10/10
シナリオ■■■■■  5/10
テキスト■■■■■■  7/10
キャラクター1■■■■■■■■  9/10
キャラクター2■■■■■■  7/10
音楽■■■■■  5/10
演出■■■■■■■■  8/10
システム1■■■■■■  7/10
システム2■■■■■■  6/10
Hシーン1■■  1/5
Hシーン2■■  1/5
グラフィック1■■■■■■■■    4/5
グラフィック2■■■■■■■■■■  5/5
残された謎の解明


 さて、いつもですとここで総括をするのですが、先程纏めてしまったと言うこととリメイク版であると言うことを踏まえまして、少々ネタバレ的なことを書いてみようと思います。未プレイの方には申し訳ないのですがどうか御容赦下さい。以下余白の後はネタバレになります。







 私は、このゲームは我々の存在する現実世界のずっと以前を描いているのでは無いかと思います。本編中、何故ナナがソレイユによって生み出されたのかは(意図的に?)語られませんでした。ソレイユは何故ナナが魔法を使えぬ様につくったのか。ゲーム中で「ソレイユほどの魔力があればナナが魔法を使えるようにつくることも可能だったはずだ」とあります。また、ソレイユがホムンクルスの実験をしているのは「これからずっと先に必要となるだろうから」と述べております。ミント王国は女王の作り出す魔法の結界によって外界に住むモンスターから守られていますが、その範囲は無限では無いことが明らかにされています。また、ミント王国の人口はこれから緩やかに増え続け、いずれ人々は住む場所が無くなってしまう時代が来ると言われております。魔法に頼って生活する人々はモンスターの急襲には耐えられません。魔法には詠唱時間が必要ですから呪文を唱えている間に襲われるとひとたまりもないわけです。ですから、将来人口の増加によって結界の外に出なければならない人は生きていけないことになります。そうならないために、ソレイユは魔法に頼らずとも生きていける人を生み出そうとしたのではないでしょうか。魔法を使えなければ火を起こすのには道具を作らねばなりませんし、他にも様々なものや知恵を生み出さねばならないでしょうから。
 ……そうして、魔法を持たずとも外の世界で生きていけるようになったのが現代に生きる私たちである。こうした背景が本作にはあるのではないかと私は思います。

 もしかすると、魔法を使える世界がどこかに存在しているという可能性を残して……。

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