カレーにまつわるエトセトラ その2 (会社員と助手)
「『その続きはどうなるんだ?』と君が聞いたから5月7日はカレー記念日。俺達の場合はこんな感じ?」 「思いっきり字余りじゃねぇかよ。どうせパクるなら、もうちょっと気の利いたパクり方しろよ」 「言ってくれるやないか。なら、君はどんなパクり方するて言うんや」 「そうだな……。ああ、こんなのはどうだ?」 「どんなやねん。時間かせいどらんで、早よ言えや」 「『気になるな』と俺がうっかり言ったからその日がアリスのナンパ記念日」 「なんでナンパ記念日やねんっ!」 「だって、昼飯を一緒にどうだ、って誘ったのはアリスの方だろ」 「ちょっかい出したのはそっちが先やろ。しかも、うっかりとはなんや、うっかりとは」 「失礼。じゃあ、これはどうだ。『ほんま』かと真顔で聞かれ戸惑って困ったあげくに英語で誤魔化す」 「余計悪いわっ! しかも一個も原型保っとらんやんっ。……て、まさか、それが事実なんか?」 「まさか。それが事実だったら、未来の作家先生と今までつきあえる筈がないし、落選を重ねているとはいえ、全ての作品を読んでいる筈がないだろう。この、俺が。違うか」 「……まあ、確かに。せやけど、ちょっとグサと来たで」 「悪い悪い、おふざけが過ぎた。事実はこうさ。……現在も過去も未来もいつだってアリスに逢える日それが記念日」 2003.05.07
『カレーにまつわるエトセトラ』とタイトルをつけるからには、 |