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七条×啓太編3


処女(ヴァージン)

呆然と互いを見つめるその瞬間。
啓太は某所に指を突っ込んだままだし、七条は……。
「あ、あの!」
啓太はその状況に慌てて声を上げた。ドアが、開いているのだ。
それは、七条の体が壁になって、向こう側から覗かれることも少ないだろうが。だが、もしもということもある。
慌てて布団の中にもぐりこんで、やっと言えたのは「し、閉めて下さいっ!」と、それだけだ。
「あ、済みません……」
少しばかり呆然とした七条の声が聞こえて、その後、ドアが閉まる音が続く。
ほっとして布団から脱け出した啓太は、何故か目の前にいる七条に、呆然とした。
――な、なんで? 出てってない?
ドアが閉まったから、当然七条も出て行ったものだと思ったのだが、何故か七条は部屋の中に入ってきている。しかも、じっと啓太を見つめているではないか!
「し、七条さん?」
「ええ。僕です……」
「いや、そうじゃなくて……」
会話が成り立たない。
啓太としては、何故部屋に入ってきているのか、その理由を問いたいところであった。だがまぁ、名前を呼ぶだけでその答えを得るというのも無理な話だ。
その点に気付き、やっと啓太が明確な理由を問おうとした時。
「……女性も一人でするものなんですね……」
感心したような声が頭上から降ってきた。
「え……?」
「男は即物的な理由から、良く一人で処理するものですが……それも定期的に処理している人もいると言いますし……」
「はぁ……」
「ですが、女性はメンタルな面で欲望を感じることが多いそうなので、なのであまり……一人で、というのは聞いたことがありませんでした」
要するに、一人でエッチなことをしていたということは、七条には筒抜けであるということで、しかも一般的にはあまり認知されていない珍しいことを啓太はしていた――即ち、啓太は即物的エッチな珍しい女の子、ということで……????
「お、俺はっ!」
「いいえ。責めているわけではありませんので、言い訳は結構ですよ。ですが……そうですね。あなたの場合、一人でする必要はどこにもないのでは?」
「はい?」
一体何を? と七条を見上げれば、薄い微笑みがその整った顔に浮かび、手が啓太に伸びてきている。
何をするつもりなのだろう? と、とぼけた頭で考えていた啓太は、被っていた布団が一気にめくられるのに至り、七条が即ちそういうことをするつもりなのだということに気付いた。
だが、気付いた時にはもう遅い。
見かけおっとりの割りに行動の素早い七条は、布団をめくり上げると同時に啓太の両足を掴み開き、その間に腰を挟んでしまった。
「七条さんっ!?」
慌てて両足を閉じようとするも、狭間の七条が邪魔で出来ない。
みっともなく両足を、しかも普段なら見せないようなところまでをぱっくりと開いて見せている状態で、啓太は混乱した。
「あ、あのッ、俺、着替え……」
「させませんよ。言ったじゃないですか。一人でする必要はないって」
くすりと笑って七条は啓太の太ももをすりあげるように腰を滑らせ伸び上がる。
顔の両端に手を置かれ、上から顔を覗き込まれる状態で、腰を押し付けられるようにされると、無意識に啓太の体が震える。
「上は? しないんですか?」
問われて、啓太は首を振った。
「し、しません。それに俺……」
本当は、一人エッチなんてするつもりもなかったのだから。
ちょっと体が暴走してそうなってしまっただけで、本当にしたいなんて思ってもみなかった。
「恥ずかしがらなくても良いんですよ」
うっすら笑ったままの七条は、言いながらも腰の動きを止めない。
布越しに硬い何かが太ももに当たるようになって、啓太はそれが何かを想像するのに、益々体の震えは酷くなる。
もしも七条が、服を着ていなかったら。もしもそれが、啓太の中に収められる可能性があるなら……。
それは明らかに行為そのものであり、啓太は初めてを失うことになるのだ。
「お、俺……」
怯えて震える啓太を、その頬を優しく撫でて、七条は笑いの中で目を細める。
「何も最後までしようと思っているわけではありませんし、それは僕を本当に好きになってくれた時までとっておきたいですし」
言うが早いか、七条の手が顔の横から腹の辺りに移り、シャツが裾から割り開かれる。
力任せに引かれたシャツのボタンが、ブチブチと音を立てて方々に散っていくのを見て、啓太は泣きそうに顔を歪めた。
男社会の学校だからと、下着はつけてはいなかった。付かなくても問題ない程度のささやかなふくらみしかない胸が、七条の視線に晒され……。
「無用心ですよ、啓太君。せめてアンダーシャツだけでも着ておかなくては……」
囁いた七条は、震える啓太を宥めるように、その微かな膨らみに触れたのだった。

散々鳴かされて、いかされて。呆然と天上を見上げた啓太は、先程まで感じていた感覚に愕然としていた。
本当に最後まではされなかった。最後までしていないのに、何かを失ってしまったような気になった。
「俺……しちゃったんだよな……」
しかもかなり無理矢理だったように思える。
胸から始まって足先まで。触れられる全ての場所に七条は触れ、嬲った。
想像していたのとは違い、七条のそれは、かなり情熱的に啓太を翻弄した。それも怖いくらいに。
途中からは何をされているのかも判らなくなり、ただ触れる温もりだけが啓太の感覚を支配した。
温もりから紡ぎだされる快感はある意味甘美で、溺れそうになるのを何度も引きとめもした。
感覚だけなら、だが、状況が状況なら、啓太はきっと、その行為そのものに溺れてしまっていたかもしれない。
だけど……。
「俺……なんで七条さんと……」
己の体を見下ろせば、どこもかしこもが濡れて光を弾いている。ぷっくりと膨らんだ、ささやかな胸の膨らみの頂点。しとどにぬらされた両足の狭間。
体型はどう見てもお子様だが、だがもうお子様には見えない淫靡な様相。
「俺……こんなんで、理事長に……会えるのかな……?」
啓太は、己の体が自らの視線に入らないよう体にシーツを巻きつけ、呟いた。
確かに今回は最後までされなかった。だけど次にこの状況に陥ったら……。
「自分から、欲しいって言っちゃうかも…………」
それ程に気持ち良かったのだ。
身の毛がよだつ程に……。
「どうしよう……俺…………」
まだ幼い啓太の精神は、体の方が先走りいけない悪戯にはまり込んでしまった。
相手は七条なのだ。七条の顔を見る度に思い出し、その感覚すらが湧きあがらないとも限らない。
その時、自ら求めてしまったらどうなってしまうのだろう?
七条のことは好きだが、それは恋愛感情からのものではない。
それでも、こういう関係は許されるのだろうか?
モラルの疑問にはまり込んだ啓太は、脱け出せない迷路を見つめているように、複雑怪奇な表情をシーツの中に埋めた。

2008.01.30

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