「冬哉さん、早ーい。いつもより興奮してるんじゃない?」 まだ体を震わせる俺を見て、龍将が中の指を動かしつつそんなことを言う。 「はぁっ‥ぁぁ‥」 射精したばかりのところで一番感じる前立腺をはじかれて身体が仰け反る。からかわれたことにも反論できる状態じゃない。 「電車の中とそんなに変わらないじゃん。慣れてるでしょう? なのになんでそんなに興奮してるの」 この春から龍将も鷹神と一緒に電車に乗ってきた。と言っても龍将は同じ高校ではなくて、同じ町にある工業高校へ入学したのだ。ブレザーの俺たちに対して一人だけ学ランで来る。 鷹神が言うには頑張ればうちの高校へも入れたらしいんだけど、龍将はもう将来やりたいことが決まってるので工業にしたらしい。みんなと同じ高校にも魅力は感じていたけれど、一番の近道を選んだという事だった。 夢がなんなのかはまだ教えてもらってないんだけどね。本人はレベルが高くて受けられなかった、って言ってるから。 でも来年になったら少し見当が付くかもしれない。1年生は一括募集なのでどの科へ行くのかまだ分からないが、2年生になったら科が決定するから。 朝の電車も俺を攻める人間が3人に増え、たまに虎王先輩も乗ってきたりして、グッタリするほど嬲られる。 でも電車は目の前が壁なのでここほど開放感がある訳じゃない。それに周りには先輩の代から息が掛かってる生徒が壁になっているし。そのもう一つ外周りの人に見られても知らない人ばかりなのだ。 それがここでは前には龍将がいるだけだし、前の人がちらりとでも後ろを向いたら丸見えになってしまいそうで。200人の人間にいつ見られてもおかしくない状態なのだ。しかももしも前のほうにいる中学の同窓生が来たらどうすればいいのか。後ろのドアからだっていつ誰が入ってきてもおかしくないし。知ってる人間にこんなことをしてるとばれる方が数倍怖いのだ。 と言っても電車の中だって充分に恥ずかしいんだけど。 俺が一息ついたのを見計らって後ろから狼帝が猛ったモノを突っ込んできた。 「あぅっ‥」 ホッとした所だったので身体が収縮する。 「冬哉、もっと緩めて」 そっそんなこと言っても、こっこんなとこで力が抜けるはずがない。 狼帝は俺の抵抗をものともせずに全部を中に収めてしまった。息苦しいほどの体積を感じる。 「冬哉‥全部入ったぞ。そんなに締め付けるな、今から動くぞ」 狼帝は俺の身体が慣れるまで少し待つと、それからゆっくりと動き出した。その間だって鷹神は乳首を摘んだままだし、龍将はペニスを握りしめてるし、先輩は袋とその下の硬くなってる続きを刺激する。もうムチャクチャに感じて龍将の肩口に顔を埋め、もたれ掛かる。 省吾たちの演奏がまた激しくて、人の高さほどあるスピーカーから重低音が身体の芯まで響き渡る。またそれがとてつもなく気持ちいいのだ。 狼帝はビートに合わせて俺を突く。 いやっ、やめて、恥ずかしい。 なのに俺はこんなに気持ちいい。 どこもかもが感じまくって筋肉はビクビクと伸縮を続ける。快感を堪えるということはとても疲れる。反射神経で勝手に動いてしまう身体を自分で抑えることは到底不可能だ。身体中を弄られてる俺にはどの部分も休ませることが出来ないのだ。 狼帝は演奏のサビに合わせて激しさを増す。 「あああっ‥」 誰かにしがみつきたいのに俺の腕は拘束されている。片足の爪先立ちでは限界だ。龍将にほとんどの体重を預けてしまう。 曲が終わると同時に頑張っていた狼帝も達した。 「冬哉の中は本当に気持ちがいい」 狼帝は俺の耳に口を寄せ、そう呟いた。何故か顔がカッと熱くなる。 「や‥だ‥、そん‥なこと‥」 部屋でしてるときはそう言われると何となく嬉しいような気分になるんだけど、こういう変な場所でしてるときはいかにも俺が誘ったみたいで、なんかイヤなのだ。 「次、俺ね」 気楽にそう言って龍将は俺の後ろへ回った。狼帝が横へ出て鷹神が俺の前に来る。左足が限界なので今度は右足で支えることになる。左は虎王先輩に持たれる。 「ああっ‥くぅ」 興奮したままの身体の中に龍将は遠慮もなく押し入ってきた。 そしてそのままスパートを掛ける。 ガシガシとやるところは狼帝に似てるんだけど、そうじゃない。龍将は前立腺を嬲れるだけ嬲って、俺がイきっぱなしになった所へ突っ込むのが好きなのだ。狼帝は入れた後もペニスも一緒に扱いてくれて、狼帝と同じかそれ以上イかせてくれるけど、龍将は中からしか刺激をくれない。 「こっちの方が快感が長引いて気持ちいいんでしょう」 いつもそんなことを言って、俺がビクビクとイきっぱなしなのを楽しそうに眺めている。神将兄弟に掛かるとイかせてもらうのに凄く苦労するのだ。焦らされすぎると気が狂いそうになる。理性が吹っ飛んで、俺が俺だとわからなくなる。それくらいに性的快感は魔の刺激なのだ。 苦しいほど突かれているのに、前に来た鷹神は裾を捲り上げ両手で両乳首を摘んだ。 「ああ‥ん」 荒い息の中、鼻から甘えた声が出てしまう。中のきつい苦しい刺激に比べ、甘酸っぱい刺激はねだりたくなる。 でも前へ引っ張られて身体が倒れそうになる。それを先輩と狼帝が二の腕を掴んで止める。胸がはち切れそうなほど反らされて、鷹神の送る快感が増幅される。 「冬哉さん‥すっごい感じてる。ギューギューと締まって痛いくらい」 龍将は動きをいったん止めて、俺の下の口の反応を楽しんでいる。鷹神に胸を引っ張られるたびに下の口は龍将を締め付ける。 や、止まってないで‥早くイって欲しい。 圧迫感だけ感じていると羞恥心が舞い戻ってくる。こんな格好で留め置かれたら恥ずかしくて耐えられない。 なのに再び羞恥心に晒され始めたちょうどその時、先輩は俺の心が分かっているかのように、バッとTシャツを捲り、俺の頭をくぐらせた。 「ダメ‥止めてっっ」 そう、Tシャツは俺の身体から離れ、二の腕に絡む。俺は素っ裸に剥かれてしまったのだ。 「いっ‥イヤぁぁっ‥」 「うわっ、すご、締まる締まる」 酷い、あまりに酷すぎる。俺のこんな姿を誰に見られても構わないなんて。 下半身が剥かれているだけでも相当に恥ずかしい。後ろから突っ込まれているだけでもムチャクチャ恥ずかしい。なのにその両方を俺は味わわされ死にそうになっていたのに。 それだけでは飽きたらず、真っ裸に剥かれるなんて。 肩から胸からお腹から全部が空気を肌に感じ、そして上から見ただけでも俺のそそり勃ったモノがハッキリと分かってしまう。男の俺が4人もの男に嬲られていることがバレバレだ。 「いやっ、お願い‥だから、着せて」 本当に泣きそうになっていた。 「冬哉さん、感じまくり」 龍将はそう言うと動きを再開する。足を持ってる虎王先輩はニヤニヤを浮かべたまま、付け根から袋の方を往復する。 「あっ‥ああっ‥おっ‥お願い」 こんなに頼んでいるのに、虎王先輩は聞いてくれない。 「冬哉はこれくらい恥ずかしい方が感じるだろう」 「ここも触りやすいよ」 先輩も鷹神も他人事のようだ。おっ俺だけ裸なんて。200人も入ってるここで、一人裸で悶えることになるなんて。 いや‥もう‥死んじゃいたい。 それくらい恥ずかしかったのに、龍将が達するとイけない焦れったさが俺を襲う。今、誰も前を触ってくれてないのだ。 お願い‥この地獄から逃れられないのなら、このまま気を狂わせて。 省吾の声と大音響が頭をおかしくしつつあった。 今度は鷹神が後ろに立ち、龍将が左に来る。虎王先輩が俺の前に立った。 「先輩‥お願い‥服を着せて」 悪魔の笑顔の先輩にもう一度頼んでみる。この笑顔が出たときは何を言っても無駄だと知っているけれど、言わずにはいれなかったのだ。 でもこの台詞が先輩の加虐心に火を注ぐ。 「冬哉にお願いされちゃ仕方ないな」 俺は素直にホッとした。だけど先輩はそんな生易しい人じゃなかったのだ。 言ってるそばから右側の狼帝に足を持たれ、鷹神が突っ込んでくる。 「あぅ‥ん‥く‥ん‥」 鷹神のモノは大きくて苦しい。それでも俺の尻はそれをすっかり呑み込んでしまう。少しの抵抗も示せない。 入れるだけ入れてしまうと、変わらずに乳首を摘んだ。 「んんっ」 目一杯開かれている下の口が締まりようもないのに、締めようと頑張る。 引っ張るように捏ね繰り回されて、腰を中のモノに擦り付けてしまう。 「冬哉先輩、そんなに欲しかったの? これが」 鷹神はそう言って硬いモノを動かした。 2年生の身体測定で鷹神は187センチになっていた。狼帝を超して虎王先輩に近づく。その鷹神に立ったまま突っ込まれると言うことは、尻だけで上半身を支えてると思うくらいに入り口が引っ張り上げられる。苦しくて必死に背伸びする。 狼帝と龍将に二の腕を掴まれて胸を反らし、その先端を摘まれて、尻には太いモノを銜え込み、俺は素っ裸で悶えてる。しかも部屋の中でも相当な姿だと思うのに、普通の人の集団の中なのだ。 こんなに淫らで情けない姿をした人間が他にいるのなら俺は教えて欲しい。 「冬哉先輩。気持ちいい?」 「はぁっ‥ああっ‥」 もう‥どうにでもして。どうせ俺は淫乱なんだから。大音響で頭の働きが鈍くなってくる。羞恥心が削がれてくる。どうせなら快楽を貪った方が得じゃないか。 諦めが入り、消え入りたいくらい恥ずかしかった気持ちがちょっとだけ落ち着いてきた。 「服を着せてやる」 さっきお願いを聞いてくれると言った先輩は俺にそう言う。 よかった‥。落ち着いた所へこの言葉。俺は心底安堵した。しかしそれは‥そんな甘いものじゃなかった。 「冬哉が何か着たいそうだ。靴と靴下だけはかせてやれ」 うそ‥。いや‥。そんなの‥。 狼帝と龍将は交互に足を上げて靴下と靴をはかせる。鷹神のモノを銜えたまま俺は足だけ元に戻った‥。 「や‥先輩‥、もっと‥恥ず‥か‥しい」 素っ裸に足だけ履いてるなんて、これほど恥ずかしいとは思わなかった。 「冬哉先輩。新しいスタイルだね。ビクビクとして凄く気に入ってるよ、ここ」 言い終わると同時に思いっ切り突き上げられて喘ぐ。 「うっ‥ぅん‥」 「返事してる。気に入ったってさ」 「部屋の中でも冬哉だけ靴を履かせるか」 「それいい、なんか青カンしてるみたいで冬哉さん、より興奮するんじゃない」 「冬哉、今度試してやるからな」 ああっ‥、どうしてみんなこんなに意地悪なんだろう。なのにどうして俺はこんなに興奮してしまうのだろう。 鷹神が動き出すと、他からも手が伸びる。でもその手は前には一切触ってくれず、袋とか根元とかばかり責める。徹底的に股間を責められてるのにペニスだけは触ってくれないのだ。 恥ずかしいけどイきたい。 恥ずかしいのにイきたい。 恥ずかしいからイきたい? 俺はどこかおかしいのだろうか。 羞恥で強張る身体と、刺激で強張る身体と、俺の身体はどこもかもに力が入ってカチカチになっていた。 |