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指は二本に増える。なんか危険を感じて逃げようとしたが、体重がかかっていて足すら閉じれない。先輩は俺のお尻を覗き込んでいる。 クチャクチャと淫猥な音がして入り口が伸ばされる。もう一本増えた。 その指は違う方の手だったのだ。ぐっと引っ張られた。 「おお、随分伸びるな。中が見えるぞ」 「いっ痛い。先輩やめてっ」 俺の言うことに耳を貸さず指は四本に増える。しっかり四角に広げられた。 「何でも入りそうだな」 何度も広げて伸縮を確かめる。 「いやっ、いやってば」 全然言うことを聞いてくれない。 「何がいやだ。こんなになってるくせに。ここが気持ちいいんだろう」 さっきの場所に指をやると二本で挟むように往復された。 あっ‥あっ‥ああっ。 もう、そうされるとだめだ。俺は何も言えなくなる。二回目を放った。 「だから、一人だけずるいだろう」 先輩は俺からおりた。 そして指の代わりに何か硬い物が当てられた。危惧してる間に強く押し当てられる。それは俺の中に入ってきた。 「やだ、先輩っ」 さんざん広げられていた入り口はなんの抵抗も示せなかった。指なんかとはぜんっぜん違う。硬く、大きな棒が突き刺さったようだ。 肩を掴まれると先輩は動き出した。両手は後ろに止められたまま、顔をベッドに押しつけられる。 「んんっ、せ‥んぱっ‥ん」 痛みも伴うが快感も大きい。こんな事になるなんて夢にも思わなかった。 虎王先輩のことは憧れてはいたけれど。セックスしたいなんて思ったことはない。 「んっ、締まりすぎるぐらいだが、なかなかいいぞ」 でも、先輩が相手だからこんなに感じてしまうのか。 「冬哉、いいぞ」 名前を呼ばれるとぞくっとする。 「冬哉、いくぞ」 動きが激しくなる。‥先輩は達したようだ。俺の中で脈打っているのが解る。それを感じたら俺ももうちょっとの状態になった。 「先っ輩。つらい」 「して欲しいのか」 「うっ、ひどい」 「冬哉は淫乱」 念を押すようにそれを言うと先輩は再開した。今度は俺もイけた。 「自分が好き者だって自覚したらまた来るといい。いつでも慰めてやるよ」 何度も言われてショックだった。でもあんな事までしちゃったのは虎王先輩だったからだと思う。だけど淫乱って思われるのがいやでもう絶対にしないって誓った。 誓ったのに‥。狼帝は週に二回英会話に通っている。留学するのが夢だからだ。それがあるのでバレー部に入らなかった。 俺はその時を狙って先輩の所へ通い始めた。 だめなんだ。やっちゃうと、もうしないって思うのに、二日もすると我慢できなくなってしまう。先輩に呆れられてるかもしれない。けど覚えた快楽は止められない。 夏休みももうじき終わり。俺はまた先輩の所に行っていた。先輩はいつも俺だけ裸に剥いて、自分はその時が来るとファスナーをおろすだけだ。 今日も射し込まれる前に焦らすだけ焦らされて、一人悶えていた。仰向けに寝かされて、両足を広げられて、指だけで胸と中とを嬲られていた。いつも二回イってからしか入れてくれない。二度目が出た。 「先輩、入れて。早く入れて」 俺がそうねだると、何故かニヤッと笑う。 「入れて欲しいか」 「分かってるくせに。先輩は意地悪だ」 「本当に淫乱だな」 「ちっ違う。先輩だから‥虎王先輩が好きだから」 「それじゃ、他の奴にはして欲しくないんだな」 「もちろん」 「俺のことが好きなんだな。そうなら他の奴にされても感じるなよ」 「うっうん。解ったから、早く」 「冬哉が入れて欲しいって言ったんだぞ」 なぜか念を押してから欲しかったモノをくれた。俺の中に消えたとき先輩は変なことを言った。 「なっ、冬哉が言ってるだろう」 快楽を貪ることだけに気がいってた俺は何のことか気にもしなかった。 今日から二学期だ。先輩に夢中になってたので痴漢のことをすっかり忘れていた。 狼帝と一緒に電車に乗った。美姫さんも乗ってきた。にっこりと微笑んだ。つられて微笑み返す。そこで痴漢のことを思い出したのだ。あれだけ軽蔑の眼差しだったのになぜだろう。 虎王先輩は一緒に乗ってくれるって言ってたのに。もう忘れちゃったのかな。 棒を握りしめていた手が掴まれた。えっ、なに? 横を向くと例の怖そうな奴がこっちを向いて俺の手を掴んでいる。かなりの力だ。振りほどけない。 カバンを持ってる腕も掴まれた。後ろからだ。振り向くといつも向こうをむいてる二人がこっち向きに立っていた。えっ、何故うちの学校の生徒が? 今日は何か妙な感じだ。狼帝のいる前でこんなことされるなんて。でも虎王先輩が話をしてくれてるはず。 「お前が悪いんだからな」 狼帝は変なことを言いだした。 そして俺の制服に手をかけ、ボタンを全部外した。 「狼帝、何。どうして」 前を見えるように開くと真ん中にネクタイだけがぶら下がってる情けない格好になる。ズボンもベルトと共に外されたが、狼帝に密着しているので外からは分からない。 「狼帝、やめて。どうしたの?」 俺はまだ困惑してる。美姫さんも微かに笑みを浮かべて見てる。 「そんなに気持ちがいいものかい」 裸にされた胸は狼帝に押しつけられている。狼帝の手が間に入り込み、指が乳首を摘んだ。 「やっ、止めて。どうしたの。んっ、ほんとに」 柑橘系の軽い刺激がくるが、まだ戸惑いの方が大きい。 「ねっ、狼帝。どういうこと。止めてったら」 「いやなのか?」 「いっ、いや」 「どこの誰かもわからんような奴にやられるのは気持ちがよくて、俺だといやなのか」 言葉と指とが俺を責める。 「だっ‥だって」 狼帝は両方の突起を指で挟んで上向きにする。そのまま力を入れたり 抜いたりされるとハッカのツンとした刺激に変わる。 「これが気持ちいいんだろう」 なんで? どうしてそれを知ってるの。 嬲られて下のモノも硬くなってくる。片方の手で掴まれると向きを修正された。 やだっ、美姫さんも見てるのに。滅茶苦茶に恥ずかしいけど反応してしまったモノは元に戻らない。 顔がどうかなってしまったようだ。歪ませたらいいのか、弛ませたらいいのか。上気していいのか、赤面した方がいいのか。快感と羞恥心と困惑と自己嫌悪とグチャグチャになって、頭がどうにかなりそうだ。 一人混乱していたら狼帝は俺のモノの先端に何かをつけた。 えっ、それは‥。まさか‥。 「狼帝‥が?」 痴漢は狼帝だったというのか。だけど、あれは後ろからじゃないと無理だろう。狼帝はずっと前に立っていたんだ。でも早い電車にも一緒に乗るって言ってた。俺に内緒で乗ってたとしたら‥。 「俺だとしたらどうだ。いやじゃなくなったか? 痴漢だと思う方が感じるのか」 左胸と下のモノとを擦られる。そのうち乳首は両方ともが違う刺激を受けだした。 んんっ、三つもいっぺんに触られると凄い刺激。 えっ、ちょっと待って。狼帝の肩にもたれてた顔を下に向けると美姫さんの手が‥。男より細い指で、少し長い爪が固まった突起に食い込む。また違った感触が俺を煽る。女の子に触られるなんて、そっちの乳首が熱い。 「男の子も感じるのね」 美姫さんは満足気に手を引いた。引いたはずなのに、また胸は両方からの刺激を送る。 美姫さんは見せびらかすように両手を振った。 狼帝の手は二本しかないんだよ。頭が混乱していて考えられない。そのうち刺激は四つに増えた。お尻の方にも指が入り込んだのだ。 あっ、あっ‥あああっ。やっ、止めて。耐えられない。体中を快感が駆けめぐる。こんな‥の、はじ‥めて。考える暇もなく俺は放っていた。 放心していたが、また神経に電流が通る。無理矢理その波に乗らされる。 いつもの痴漢もきてるんだ。二人がかりでされてるんだ。やっぱり狼帝じゃなかったんだ。快感がきつすぎて、後ろを確かめなかった。手を二本とも出しているのだ。振り向いたら見えたかもしれないのに。 「狼‥帝、痴漢‥がきてる」 やっとそれだけ口にする。 「だけど好きなんだろう。こんなに興奮してるじゃないか」 そっそんな。冷たい態度に衝撃を受ける。でもこんなに感じまくってる身体じゃ説得力がなさ過ぎる。 狼帝の言葉のすぐあと。もうその頃には手は放され、自由になっていた。両足のひざ裏に何か感じた、と思ったら持ち上げられた。後ろのゴツイ二人が楽々持っている。 なぜ? 脚はM字に開かれた。俺は思わず狼帝に抱きつく。お尻が剥き出しになる。 刺さっていた指が引き抜かれ、代わりのモノが侵入してきた。 ああっ。待って、それはダメ。俺は先輩としかしないって決めたんだから。 「んんっ、‥‥あっ、あっ」 |