「ほら、だから続けて欲しかったらなんて言うの」 どっどうしてこんなに意地悪なんだろう。でも、触って欲しくて堪らない。 「イッイイ‥、凄く‥イイ‥」 「あれ〜、ほんと今日は積極的だね。それだけ俺との行為が楽しいってことだよね」 意地悪なままで、もう一度鷹神は扱いてくれる。また俺はこの時を逃すものかと腰を振る。 「やっ‥」 「続きは?」 「イイ‥から‥、お願‥い」 言わないとすぐに手を離してしまうので、ついついこっちも必死になる。2〜3度繰り返すとその後は請求されなくても「イイ」と言って喘いでしまった。たまんない。気持ちいい。 「ねえ先輩、イイ、イイって言ってるけど何処が気持ちいいの」 「やん‥イイから‥お願い」 「ほら、どこ?」 「まっ前‥」 「前ってどこ」 そう言いながら鷹神は胸を摘んだ。 「ここのこと? それならしっかり気持ち良くしてあげるよ」 「ちっ違う。鷹神‥意地悪‥」 「だって分かんないもん」 なんか‥色んな言葉は浮かぶけど、どれも今言うのは直接的過ぎて恥ずかしかった。少し考えてから究極の選択とやらをする。男だから普段なら結構な言葉で表現してるけど、こんな時はどうしても言い淀んでしまうのだ。 「いっ、陰茎」 医学的に聞こえるかもしれないこれならば、なんとか声に出すことが出来た。 でもその途端、鷹神の爆笑が聞こえた。 「わははは、ひゃははは‥、いっ、陰茎‥。一体どこの高校生がこんな風に言うのさ。もうほんと冬哉先輩って笑わせてくれる」 そこまで言ってからまた爆笑する。 もうほんとにいたたまれなくて泣きたくなる。下半身は鷹神の指が入ったままだったから疼きっぱなしなのに泣きたくなったのだ。 大人しくなった俺に気付いたのか、爆笑から含み笑いに変化した。 「だっ‥だって、鷹神だって言ってみてよ」 「だから素直に、俺のおちんちんに触ってって言えばいいじゃん」 「でっでも‥」 「ほら、冬哉先輩。先輩の望みを叶えてあげられるのはこの世で俺だけなんだよ。あと他の誰も冬哉先輩がこんなに苦しんでるってしらないんだよ。酷いと思わない?」 他には誰もこんなことしてるって知らないだろうけど、酷いのは鷹神じゃなかったっけ。 「ろーちゃんも王ちゃんも助けには来てくれない。先輩が縋れるのは俺だけ」 鷹神は今まで聞いたことがないくらい優しい声で俺の耳へと囁き続ける。その言葉と合わせ、タイミング良く下の口の中を指圧され、頭や顎を絡みつくように撫でられる。 やん‥、刺激欲しさに頭の中がおかしくなってくる。鷹神にこんな目に遭わされているのに、縋れるのはやっぱり鷹神しかいないわけで‥。 「ほら、今も俺が助けてあげる。おちんちんが言いにくかったらペニスでどう? カタカナになった分、直接的なイメージはちょっとは消えるでしょ」 何に戸惑っているかすら見透かされて、鷹神の目的は遂げられた。的確なアドバイスを出してくれた鷹神は俺を助けてくれるのだ。 鷹神のことをここから救い出してくれに来たヒーローのように錯覚を起こす。 「ぺっペニス‥扱いて」 「いい子だね、ちゃんと俺が助けてあげるからね」 ああ‥、そう言いながら今までのように意地悪な嬲り方ではなく、しっかり扱いてくれて満足する。 やっぱり助けに来てくれたのだ。 けど満足したと思った途端、また手は引く。 「やだっ触って‥ペニス‥触って」 鷹神はまたしっかりと扱いてくれてすぐに終了する。 「やん、もっと‥イけるまで」 「ほら、どこが気持ちいいか言ってごらん」 「え‥?」 「ほおら、早くしないとイけないまま会議に突入だよ。おまけに次の時間はグラウンドで授業があるかもね」 おかしくなっていた頭に羞恥心が舞い戻る。 「やっ、やん。ペニス‥が、気持ちいい‥だから、扱いて」 すると前は触ってくれたけど、今度は下の口の中から指が引いていった。 「ダッダメ‥中もお願い」 鷹神は何も言わない。もう必死になって次の行動をゲットすべく頑張ってしまう。 「中に指を入れて‥。ぜっ前立腺も気持ちいい‥から」 あん‥ああっ。両方ともからきちんとした刺激が来て悦んで腰を振り続ける。 「ねえ、これって誰が気持ち良くしてくれてるの?」 「たっ鷹神‥」 「誰にどこを触られて気持ちいいの?」 「たっ、鷹神に‥ペニスを‥、触られて‥、凄い‥イイッ」 「これから誰にどこを触って欲しいの?」 俺が満足するたびに手の動きが疎かになり、俺を焦らせる。焦ったところへ次の指令が飛ぶのだ。 俺は快感欲しさに言いなりになる。 「たっ鷹神に‥ペニス‥と、お尻‥の中‥を、触って‥欲しい」 「王ちゃんや狼ちゃんよりも?」 「先輩‥よりも、ろーて‥よりも‥、鷹神‥に、触って‥欲しい」 「俺に触ってもらうのが一番気持ちいい?」 「鷹神が‥一番‥気持ち‥いいっ」 息も絶え絶えになって鷹神の言葉遊びに必死で付いていく。 やん‥あとちょっとでイける‥だから止めないで。 「冬哉先輩、好きだよ‥」 「ああっ‥んんっ、んっ、あ‥はっ、‥んん‥」 最後の決め手で囁かれてそこでダメになった。ガツンと到達して気持ちいい。ああっ‥もっ、ダメ‥。こんな快感たまんない‥。 鷹神の指は上手く快感を長引かせる。陰嚢から発射される液体は括られていることによって射精管が引っ張られて伸び、出る瞬間がほんの少しだけ延びる。 それがまたぶるっと出た感覚があるのに、本当に出てくるまで待つのだ。つまりは一番の絶頂が長引くわけで、ほんとにもうたまんない。 お願い、早く解放して。 狂いたくなるくらいに快感の嵐はきつすぎる。でもイってる最中はそんなことを思うくせに、射精した間隔が開くと欲しくてたまらなくなる。そんな危険な刺激がこれなのだ。 人にやってもらってる男がこの世にどれほどいるかは分からないけど、同じ立場になったら俺の言ってることは凄く良く分かってもらえると思う。 ビクビクと震え、支えきれない身体を持て余し、それでもお尻だけは崩れ落ちるわけに行かず、必死でその位置をキープする。 だけど発射する瞬間が一番力が抜けるので、どうしても身体が下がり、陰嚢が引っ張られ、巻いてある紐で締め付けて発射が遅らされ、満足に出し切れなかった残りがもう一度出ようと頑張る。俺はドライオーガズムに達した訳でもないのに、延々と絶頂を味わっていた。 「はっ‥や‥も‥、と‥めて‥。ああ‥あん‥」 「とめて、じゃないでしょ。もっとでしょ。気持ち良くて仕方ないくせに。俺が永遠に天国にいさせてあげるからね」 「やん‥ヤ‥だけどイイッ‥。気持ち‥いいの‥いいっ」 先ほど散々教え込まれたことが抜けていかない。俺の頭というか、身体はまだ鷹神が救世主だと勘違いしてるのだ。 「おお、冬哉先輩随分素直になったじゃん。ご褒美にいいものあげるよ」 まだ小刻みに震える俺の身体を鷹神は放り出す。 「やっ、終わっちゃ‥や」 解放して欲しいと頭の中では思っていたくせに、身体の方が正直だった。 「はいはい、いい子だからもう少し待ってね」 鷹神の声が割と近くでしたので安心する。そして吐き出し切った心地良さを、尻を上げたままのはしたない姿でじっくりと堪能していた。 するとしばらくしてから身体を持ち上げられた。また四つん這いの形に戻される。イった後なので何とかその状態を保持する。と言ってもかなり必死だったのに、鷹神はまた胸を摘んだのだ。 「あんっ‥」 射精した直後の身体は非常に敏感になっていて普段の倍に感じてしまう。 「ほんっとに感度いいね。でももっと感じるようにしてあげるからね。嬉しいでしょ」 嬉しくないに決まってるんだけど、勘違いは直らない。 「もっと気持ちいいの‥いい」 もう、すぐに前も中も刺激が欲しくなって腰を揺らす。 すると揺れる身体を止めるように強めに乳首を引っ張られた。 「ああっ」 身体は大きく震え、腰の揺れが止まる。その隙に鷹神は乳首に何かを付けた。 「やっ、なに‥」 鷹神の手が引いていっても乳首の締め付けが収まらない。何かと考えあぐねている間にもう片方にも付けられてしまった。 根元‥が縛られているような感じ‥? その感覚について分析しようと思ったその時、また乳首が摘まれた。 「ひゃっ‥ん」 それは乳首の神経を全て集めた感じだろうか。でも先端をコロコロと転がされたら堪ったもんじゃなくなった。 「あっあっ、ああっ、やっダメ‥あっあっ」 堪らなくなって上半身を突っ伏せる。 「こら、だめでしょう。俺ねえ、まだほんとに指しか使ってないんだよ。これだけ快感をあげたんだから俺も気持ち良くしてね」 鷹神のことも気持ち良くさせる‥。俺の頭にはそのこともインプットされる。これだけ快感をくれたんだから、返さなきゃいけないのだ。 それからすぐに陰嚢に縛り付けてあったヒモが解かれた。ホッとして身体が潰れる。けれど何かを引き摺るような音が聞こえたと思ったら、俺は腰を掴んで引っ張り上げられていた。 |