正直な話し、ここまでされたら普段の俺なら勃ってる。でも今日はヤりすぎてその気が全く起きない。うん、でも弄られたら勃っちゃうとは思うけど。 「やっ、やだ鷹神。止めて」 ジッと観察していた龍将はひと言鬼畜に発言した。 「冬哉さん、あんまりやる気じゃないみたいだから手っ取り早く俺だけ抜かせて」 ひっ、酷い。一瞬ホッと仕掛けたのに。 「まあまあ、せっかくヤるのにそんな忙しないこと言うのは止めて楽しまなきゃ損だろ?」 やっやだ‥。もう体力残ってないってば。 俺のそんな訴えはあっさりと却下され、鷹神は膝裏に通した手から指を伸ばし、俺の胸の突起を摘む。 「んんっ‥」 散々慣らされたそこは、本当に普通の人より遙かに感度が上がってると思わせる。何度か揉まれているうちにくたばっていたはずの息子が勃ち上がってきた。 「お、やる気出てきたみたいだね」 やる気なんかじゃないってば。触られたら勃つのは当たり前でしょう? いつもそう言ってるのにこの二人には全然通用しない。人の言うことに耳を貸さないっていうのか、馬の耳に念仏っていうのか。 龍将は前を遠慮なしに握ると扱き始めた。 「ああっ‥、やっ。もう‥‥イ‥きたく‥、ないっ」 この射精という行為は気持ちいいだけではなく、非常にしんどい行為なのだ。イくまでに耐える快感の辛いことといったら。 男なら絶対分かるはずなのに。 おまけに俺はイくのにも大抵中も一緒に弄られている。中に刺激があっての射精は普通とは段違いで達成感が大きい。大きすぎて耐えられないのである。 それを日に何度も味わわされたらマジで死んじゃうってば。 「ほら、いつでもイけるくらい硬くなった。でもどうせなら中も弄って欲しいでしょ?」 龍将は勝手に決め付けると、潤滑剤を付けて指を滑り込ませてきた。 「やだっ‥」 その躊躇しない行動に抗う術が何一つ無い。 「あらら、ほんともうできあがってるね。中、とろけてる」 まだ熱さは完全には冷め切ってないだろう前立腺を撫でられて死にそうになる。 「やっ‥、もうやっ‥」 首を振って逃れてみようとしたけれど、鷹神が強く乳首を捻り、身体がはぜる。 「あああっ、‥んっ」 前も扱かれてるし、さっきまでなかった感じるところを全て押さえる行為に泣きそうになる。疲れ切ってるはずの身体はこれまでにないくらい感じて跳ねた。 「あー、やっぱり一人だと手が足りなかった?」 勝手なこと言わないでよ、もう。足りないなんて思ったことないから。一対一でやるのが丁度いいから。ただ‥狼帝が相手だったら違うこと思ってるかも。ここで舐めてくれるとホントに死んじゃう程、気持ちいいから。 すると龍将は俺の心の中が読めるみたいなことを言った。 「無理矢理突っ込むお詫びに舐めてあげるから」 「ええっ?」 龍将の発言を確かめようと思ったときには既に俺の分身は咥えられていた。普段は狼帝くらいしか舐めてくれないのに。先輩は二人っきりでやるときは舐めてくれるけど、みんなでやってるときはまずない。必然的に狼帝の役目みたいになっていて、それを龍将がしてくれることにすっごい驚いてしまった。 でも普段と違うことってどうしてこんなに感じちゃうんだろ。 「あっ、あっ、龍‥龍将‥、もっもう‥ダメ」 「ダメじゃないでしょ。気持ちいいときは素直にイイって言わなきゃ」 鷹神に諭されるけど、これ以上食らったらほんとにヤバイって。胸だってずっと揉まれたままだし、ペニスはメッチャ気持ちいいし、中も一緒に弄られてどうしろっていうのか。 「やっ、ああっ‥あっ、あっ、あああ‥っ」 思わず鷹神の腕を握り、龍将の髪を引っ張る。 「もう、手が縛ってないから。あっ、それから舐めはするけど狼ちゃんじゃないから飲まないからね。もし合図もなしに俺の口の中に吐き出したらお仕置きが酷いよ?」 要求を伝えるため顔を上げた龍将に、虎王先輩のように凄まれて少し萎える。けどまた咥えられたらあっさりと元に戻ってしまった。 でももう今でもイきそうだったのに、どうすればいいの? また龍将は慣れてないせいか、狼帝のように快感を長引かせようというやり方ではなく、イかせようという力業。 頭ごと上下に動かされ、イくしかなくなる。 「あっ、うっく。りゅっ‥龍将‥。も、もう‥イく‥から」 必死で訴えてみても、龍将の耳には入ってないのか止めてくれない。 「龍‥将っ、ダッダメ‥。ほんと‥お願‥い」 やっ‥だ。どれだけ口を締めて頑張ってみても吸い上げられた拍子に出ちゃいそうになる。龍将の指を食い千切らんばかりにして下半身に力を込める。 だけどそうすると中の指がたまらなく刺激を送ってきて、乳首と一緒に身体中が震え上がる。 「ダッダメ‥。出ちゃう‥っ」 そう叫んだときには遅かった。俺は龍将の口の中に思いっきり吐き出してしまい、おまけに先端を舌で弄られ、中もこすられ、胸も擂り潰されてその度に残りを絞り出し、すっかり空になるまで痙攣を繰り返した。 龍将は俺が充分に満足するまで待ってくれ、それからティッシュへと口内のモノを吐き出した。 「相変わらず不味いけど、さすがに今日は薄いね」 鷹神の腕の中でゼイゼイと息をつき、身体はグッタリと沈み込む。時折鷹神に胸を刺激され、股間をさらけ出したままの恥ずかしい姿で痙攣する。ほんと、もうダメ。なんにもする気が起きないよ。 疲労度は最大に達していると思われる。でもふとあることに気が付いた。 「そっ‥そう言えば‥、抜きたいって‥、龍将、朝やった‥じゃん」 まだ息の整わない身体で訴える。 「朝は朝でしょ。何言ってるの冬哉さん。あれから何時間経ってると思って? 俺の精子は着々と製造されてるの、分かった?」 ええ〜っ? 龍将って鷹神と一緒で絶倫なの? ごく普通の男なら一日一回もやりゃ充分なのに。そんなこと言うと俺も絶倫の仲間入りさせられそうだけど、俺の場合は特殊だと思うから一緒にしたらだめなんだよ。 鷹神や龍将は自ら勃ててるけど、俺は無理矢理勃たされてるから。勃っちゃえばイきたくなっちゃうのは男だからしょうがない。そうやって無理矢理イかされても一日に三回が限度って言うか、限界。 時間をおいたから何とか出たけど、四回も出したら辛いばっかりだよ。なのに鷹神も狼帝も三回やりたいって言うから絶倫なんだよね。 「都築ってみんな絶倫なの?」 兄弟は二人して顔を見合わせると吹き出した。 「冬哉先輩と同じくらいだと思うけど」 「まあ、兄貴に関しては絶倫ってのは正解だと思う。でも俺は普通。王ちゃんは変。あの男、絶対あそこも自分でコントロール出来るよね」 「うん、王ちゃんだけはよく分からない。でも狼ちゃんは冬哉先輩に対してだけ絶倫だから。女の子なんか差し向けてみ? インポに‥」 そこまで言ったところで龍将からのドツキが入り、鷹神は黙らされた。 「おし、無駄話はお終い。俺の息子が泣いてるから突っ込むよ。あっ、でも口の中に出した分はお仕置きしないとね」 龍将は虎王先輩張りに怖いことを言うと、俺の両腕を後ろで縛った。 「あらら、これで恋人の時間は終了だね」 「いつ恋人の時間だったの?」 「あれ、冬哉先輩も感じてたでしょ?」 「りゅっ、龍将が来てからは違う。大体恋人だったら他の男に差し出さないから」 「弟だからいいじゃん」 弟だからって恋人を共有するとか変でしょう! と、怒りたい気持ちで一杯だったけど、この状態がそれをさせてくれなかった。 「うっ、うあっ」 俺はセックスするなら一対一でお願いしたい。だって無理なところへ無理矢理突っ込まれるってことは本当に身体を捩ってでも逃げ出したいくらい辛いのに、それを抑え込んで刺激が送られてくるんだよ? いったいどうやってそれを処理できるのか、教えて欲しいよ。一人でも受けてる身としては辛い。二人だといっぺんに大変になって死にそうになる。それなのに3人、4人となったら? もう、気持ちが良いなんて呼べる代物ではなく、快楽という名の拷問以外に他ならない。どれだけ苦しいか、都築の兄弟も一度味わったらいいんだよ。 でもさっきも思ったけど、俺ってタチは無理だよね。 あれっ? だけど今まで考えたこともなかったけど、みんな俺で勃つの? 鷹神は分かったけど他の3人は? 余りにも不思議だったので挿入してる最中の龍将に質問する。 「龍‥、龍将って俺で‥勃つ‥の?」 ジリジリと動かし始めて言葉が詰まる。 「今。丁度今。たった今。目撃してるじゃん」 「ちっ、ちがっ‥ああっ」 その質問に苛ついたのか、いきなり最奥まで穿たれて声が上がる。 「冬哉先輩が言ってるのは、どうしてゲイでもないのに俺で勃つの? ってことだよ」 さすが鷹神。言いたかったことをすっかりと代弁してくれた。 「ああ、そういうこと。だって兄貴と一緒にヤってるって思うとそれだけでおかずにできるから。だから例え冬哉さんと二人っきりでも昨日ヤってたとか、明日ヤるはず、とか思えばいくらでも勃つよ」 すっ、凄いな龍将。本当に血のつながりが好きなんだ。 「お前なあ、いくら兄弟でもそれは引くぞ? いつかお前に犯されそうで怖いわ」 鷹神の口調は冗談半分、本音半分って感じだった。 「怖いと感じてるってことは少しは覚悟があるって思って良いの? それなら今からでも冬哉さん止めて鷹ちゃんに切り替えるよ」 「バカヤロ、男に尻を貸す趣味はねえ。あ、だけど冬哉先輩が付き合ってくれるなら、尻の一つや二つは差し出すけど」 「ふーん、兄貴って結構マジなんだ。つうか付き合ってることになってるんでしょ? 狼ちゃんの前でその台詞は不味いよ。注意しなきゃ」 なっなんだ? この二人って秘密はないの? 全部、全てのことを報告し合ってるのかな。ほんと半端なく仲が良いよね。 「うん、分かってるって。そんなドジ踏むわけないじゃん。ねっ、冬哉先輩」 俺に話しを振ると同時にかなりきつく先端を潰される。もうすでに痺れまくってるそこは高圧電流を流されたようで。 「あああっ‥。ああっ‥」 もっ、ヤダ。胸は止めて。これ以上触られたら死んじゃう。でも腕は縛られてしまったし、阻止する術がない。 「何回目でもすっごい感じてるね。そろそろ本気で動くよ、いい?」 俺の状態を尋ねてくれてるみたいだけど、ここで「待って」とか「まだ」とか答えても全くの無駄に終わることを俺は知っている。 この「いい?」は今できる最大限の準備をしてねってこと。端から俺の意見は求めてないのだ。 ギアを切り替え、急速に攻めてくる龍将。 「ああっダメッ、もっと‥ゆっくり‥」 潤滑剤を足されても女の人みたいに中から出てくる訳じゃない。正直凄く苦しいんだけど、他の性感帯が苦しいだけにさせてくれない。苦しいだけなら絶対こんなにヤってないのに。 「ゆっくりなんて‥無理」 「イく寸前にゆっくりがいいなんて冬哉先輩だけだよ」 「ちっちが‥」 不味い。言質に取られてイく前に扱く速度を落とされそう。イきたい時にイけないのはとてつもなく辛いのに。 でっ、でもイく方の気持ちだけ考えていたら俺の尻の穴が裂けちゃうよ。タチは無理だけど一度でいいからこの辛さを味わわせてやりたいなぁ。どんなに大変で辛いか分かったらここまでムチャは言えなくなると思うんだけど。 「ヤッぁ‥、ダ‥メッ‥‥、くっ‥」 龍将はラストスパートに掛かり、俺の全身が悲鳴を上げている。なのにそこだけ我慢すればいいのではなく、ペニスも乳首も感じるように弄られていてそっちにも神経を配らないといけないのだ。 死にそうになって最後の猛攻に耐えたのだった。 |