快楽のいばら街道 11


ここからは龍詠が一人で書いてます。
 北岡さんの所から帰ってきた俺をマネージャーの磯谷は、元ストーカーらしくしつこく舐めるように身体を検分しそして抱いた。撮影中は我慢ばかりさせられていたのでイかせるように抱いてくれるマネージャーの行為は嬉しかった。
 でも‥それでもあの激しさを覚えた身体は少しだけ物足りないような気がした。

 俺は撮影現場のことを思い出す。初めから酷い扱いだったが、一ヶ月のスケジュールと一日のスケジュールが決まるとその扱いはもっと酷くなった。
 3日目からその時間割通りに行動を強いられた。それはこんな風だった。


 寝る時は両手両足ともがベッドの支柱に括り付けられていた。でも身動きが取れないほどきっちりって訳じゃなくて、寝返りを打ったり、自分のモノに触れない程度に緩く。裸のまま大の字になったその上にタオルケットが掛けられているだけだった。
 朝の7時になるとスタッフが起こしに来る。それまでになんとかして自分のモノを収めたかったが手で触れることを許されてないそこは落ち着くわけもなく、勃ち上がらせた姿を晒していた。
 スタッフは毎日交代でやってきた。手足の拘束を外さずにまずタオルケットを取り除く。そしてにやつきながらこう言う。

「聡さん、朝から元気ですね」
 寝る前にギリギリまで高められて放置されるのだ。溜まったものが自然と目覚める前に勃ち上がらせる。それは男ならごく自然なことだろう。
 そしてまたイく寸前まで扱かれる。だが決してイかせてはくれないのだ。
 その行為をどんなに恥ずかしいことだと訴えても、スタッフはどいつも聞く耳を持たない。俺が感じているのを見て、楽しんでいるのだ。

 そして「イかせて」と言わせるまで嬲るくせに、絶対イかせてくれないのだ。はち切れんばかりに膨張したモノをほったらかしにして、スタッフは俺の小指に指輪を嵌める。それにはテグスが括り付けられており、その先は耳のピアスに括られる。テグスの長さは30センチ程。決して自分で自身を触れないようになっているのだ。

 指輪と言っても2つに割れて挟み込むようになっている。それはかなりきつめで上から普通に抜けることはない。両手でずらさないことには外れないのだ。
 そのセットが終わってようやくベッドから解放される。
 そして俺は裸のまま連れ歩かれる。

 まずは前を勃たせたままでトイレだ。自分で触れないのでスタッフに持たれて済ませる。これだって赤面するほど恥ずかしいのに、一日中誰かに付き添ってもらってしか行けない。
 それから朝食だ。ワゴンで運ばれてきたそれをベッドに腰掛けて食べる。食事には困らない長さがあるので自分で食べるが、その間もスタッフはイタズラしてくる。塞ごうと咄嗟に手を動かすと耳が痛い。

「聡さん、気を付けないと耳が千切れますよ。こんなに悦んでるのにどうして押さえる必要があるんですか?」
「あっ、頼むから触らないでくれ。飯くらい食わせてくれてもいいだろう」
「そうですね、いつもこっちは物欲しそうにしてますからね」

 そう言ってニヤリとすると座ったままの俺の後ろに手を伸ばしてくる。指に潤滑剤を塗るとつるりと中に侵入させる。前を他のスタッフが扱き、後ろをまた違うスタッフが弄る。前立腺を探り出すとコリコリと引っかかれる。
 耐えられなくなって、手がどうしてもギリギリを彷徨う。

「ダメですよ。自分でイけないようにしてあるんですからね。聡さんは仕事してるって意識があるんですか? 自分が悦んでるだけじゃ意味がないんですよ。撮影も体力いりますから、しっかり食べて下さいね」
 そっそんなことを言われてもこれだけ意地悪されていたら、食事なんかできっこないだろう。

 しかし俺にはそこまで言う事は出来ない。何故なら自分の写真集をよりよいものにして欲しいからだ。スタッフともめるのは得策ではない。どうしても立場が弱くなるのだった。

 それでも我慢して無理やり身体に詰め込む。栄養を取らねばマジであの過酷な撮影はこなせない。
 食事が済むとトイレに連れて行かれる。ここでは何もかもが自分の思うようには出来ない。トイレまで管理されている。ここで大きい方も済ませておかないと、自分がこの後大変なことになるのだ。

 そこまで済ませると次は風呂へ連れて行かれ、頭から、顔から、乳首から、ペニスから、足のつま先まで磨き残す所がないよう磨かれる。当然直腸の中も徹底的に洗われる。スタッフ3人掛かりで四つん這いになった所を押さえつけられ、どれだけみんなに見られて恥ずかしい言ってもそれは止めてもらえない。しかも毎日スタッフが交代するのでこの中で俺の中まで見てない人間は北岡さんだけだった。


 そこまで磨き上げられると、今度は朝のミーティングに参加だ。もちろん俺は裸のままで。スタッフは全員で20名ほど。その真ん前に素っ裸で立たされて、あそこも勃たせたままで、俺は何も遮ることが出来ない。
 そして机の上に寝かされると両足を横のスタンドに掛けさせられる。そう、全員の見てる前で俺は股間をおっぴろげて晒すのだ。しかも撮影ではなく、真面目なミーティングでやらされるのが堪らなく恥ずかしい。

「聡さん、体温計りますからね」
 スタッフは体温計ではなく、丈の長い温度計を3本持ってくる。そして俺の後ろにそれを3本とも突っ込む。

「あ‥ぅ‥」
 それぞれ違う深さに入れられて、自身の重さで俺の中を刺激する。
「5分はこのままですから、落としたりしないで下さいよ」
 俺は肛門に力を込めて我慢するしかない。みんなが見てるこの前で。

 ミーティングは毎朝1時間ほど行われる。俺の撮影のことだけなら30分くらいで終わることもあるが、ここはスタジオだ。しかも有名写真家の。雑誌のグラビアから、表紙から、細かいカット撮影まで何でもこなす。
 そのことについても話しがある。北岡さんから一方的な話しの時もあれば、スタッフから質問が出て議論になるときもある。
 そんなときでも俺はこんな姿でいるしかないのだ。

 体温が測られると今度は俺の体調を調べる。そう、どれくらいでイけるのか時間を計り、今日の体調の善し悪しを決めるのだ。
 体調と言っても健康かどうかではない。健康でいることは当たり前とされているこの世界。ここでの体調とはいかにすぐイけるかどうかなのだ。
 スタッフが2名出てくる。この2人はいつも同じ人だ。違う人だと刺激の与え方に違いがあると時間が変わってくるだろうと言うことだった。

 またこの2人は絶妙に上手い。どこでそんなに腕を磨いているのだろう、と考えてしまうほど。ペニスの擦り上げ方から、前立腺への刺激の送り方まで‥、すぐにでもイける。
 しかしここでイくことを告げても、すぐにイかせてくれる訳じゃない。手を離して10秒数えるのだ。そして10秒後に一度だけ扱かれる。それでイけないと俺は嘘を付いたことになる。
 体調不良にされて、この後体調を高めるため何人相手をするか決められるのだ。しかも根元にリングを嵌めたままで!

 朝からずっと勃ったままで、イく寸前まで追い上げられて、なのに今度は止められてセックスを強いられる。そりゃイヤでも身体は高まるけれど、それだけ我慢させられると気が変になりそうになる。
 だから生半可な気持ちでイけると言ってはいけないのだ。死ぬほど我慢して、ほんの少しの刺激でイける所まで高めて、ギリギリになってから申告しないと酷い目に遭うのだ。

「聡さん、今日は結構保ちますね」
「5分超えるなんて、頑張りますね」
「それともこの快感にずっと浸る気持ちよさがそろそろ分かってきましたか?」

「くっ‥うっ‥」
 必死で射精するのを堪えているのに、返事なんて出来ない。しかも勝手に漏らしてしまったら、再度同じ状態になるまでそれは繰り返され、そして止められる。撮影に入るまでずっと犯されるか、バイブが突っ込まれるのだった。
「すごく気持ちいいみたいですね。腰が上がってきましたよ」
「朝から快楽だけに浸ってればいいなんて、幸せですねぇ。毎日嬉しくて仕方ないんでしょう?」

「ぅう‥‥くっ‥んん‥」
 ひっきりなしに出ようとするモノと闘ってるのに、どうしてこんな地獄が幸せだというのか。お前ら頭おかしいんじゃないか。心の中では毒づいてみるが、言葉にはならない。
 隣では真面目にミーティングが続けられている。

「今日は‥女性週刊誌のピンナップ撮影が入ってます。ああ、聡さんの後輩ですね。同じ事務所の滋くんです」
「聡さん、どうです? ここは先輩として一発色気の出し方を教えてあげたら」
「ああ、いいですね。色っぽい方が売れますからね。うちも予約が増えることだし。その姿を見せてあげたらいいですよ」
 なっなにを勝手なことを。こっこんな姿、見せられる訳がないだろう。
 少しでも俺にはプライドが残っている。後輩にこんな姿を見られたらこの先やっていけない。

 でも‥見られる‥そう考えたらゾクッ‥とした。その瞬間、イきたくなる。
「いっイく‥」
「本当ですか? まだ我慢できそうですよ」
 死にそうなくらい堪えて堪えて、もう我慢も限界に来たから言っているのに。

「ああっ‥く‥も‥、ほん‥と‥イく」
 尻にも全身にも力を込めて出そうになるモノを止める。
 ここで‥気を抜いたらあの快感が俺を待っているのに。なのに何故、俺は言いつけを守って我慢しているのか。
 いつだって好きなときにイったらいいのに。でもここで漏らしてしまったら、この後ずっといびられる。

「聡さんは自分の身体1つコントロールできないんですね。お漏らしする子供と一緒ですよ。それとももっと高めて欲しくてわざとイったんですか?」
 まるで俺が快感を味わうためにわざとやったような言い方をされるのだ。
 イきそうな所を我慢することがどれだけ辛いことなのか、同じ男なら分かっているはずなのに!




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