快楽のいばら街道 15


 スタッフは俺を縛り付けるとサンオイルを塗り始める。身体中にヌルヌルと。足の指の間まで3人がかりで塗られて、身を捩ることも出来ずにそれを甘受する。
 もちろん乳首から股間の周りまで全部だ。
 そしてペニスだけは日焼け止めが塗られる。扱かれるようにしてクリームが塗られ、すぐにイきたくなる。まるでぞうきんでも絞るように両手で左右に捻られて死にそうになる。
「あああっ‥ん」

 声を出して喘ぐ俺に神経が通っているとは思ってないのだろうか。
「聡さんってほんとに色が白いですね。こう言う所を全部色が付くように焼かないといけませんね」
 オイルを塗っていたスタッフにそう言われ、野獣の撮影が終わるまで俺はこの姿で晒されるのかと思うと、気が遠くなりそうだった。
「不自然に真っ黒にはしたくありませんから」
 どうあっても外でじっくりと焼くつもりらしかった。

 もう頼むからこれ以上俺に恥ずかしい真似をさせないでくれ。これがまだ3週間も続くのかと焦っていたら、すぐにこんなものでは済まなくなった。

 朝の点検時、我慢してもしなくても同じ事だと気が付いてからは、そこそこの時間で、もう射精すると告げていた。多少のイヤミを言われても出す方が大事だったから。それほどせっぱ詰まってきていたのだった。
 それがウソだとばれたのだ。
「聡さん、限界まで我慢してこそ、今日の体調が分かるのに、イきたいときにイってたら、点検にも検査にもならないでしょう。そんなに我慢が出来ないなら、今日からペナルティを科しますからね」

 スタッフはそんな恐ろしいことを言ったが、すぐにはなにもされなかった。
 と言っても何も出来ない俺の所へ来ては悪戯をしていった。
「聡さん、暇そうですね」
 そう言われるたびに俺の身体は何をされるのかと震える。
 ただ全面を晒しているだけでも充分に恥ずかしいのに、それにプラスして俺のモノは勃ち上がっている。収めたくても収まらない。
 おまけに開かれた足は悪戯するには格好の餌食だった。

 暇そうですね、と言ったスタッフの一人がピンクローターを持ってきて、俺の中へ埋めた。スイッチがコードに繋がれて情けなく股間から垂れ下がる。そこへ木の玉を一緒にぶら下げたのだ。
「聡さん、これ落とさないで下さいね。落としたらドンドン数が増えますから。最近緩んできてるかもしれませんから、ここで鍛えて締まりのいいようにして下さいね」

 ローターは重りに引っ張られて口を掘るように震える。最初はこそばゆくて気が緩んだ。その隙にあっさりとローターは落ちる。
 そしてスタッフが言った通り、ローターも玉も2つに増えた。
 中で2つのローターがぶつかり合う。その音が身体の中から響いてくる。振動はコードを伝わり下の玉へ。同じ位置にある玉もぶつかり合ってカチカチと音がする。
 ローターの振動は玉を震えさせ、その玉がぶつかり合ってまた違う大きな振動が俺に伝わる。

 今度こそ落とさないようにと、尻に力を込めるとそれはその振動をより味わうことになるだけで。俺は苦しいと喚いていた。
「そんなに落としそうなんですか」
 そう言ってもらえてホッとした。外してくれるのかと思ったら、それは一気に倍に増えた。
 その全てがいっぺんに動き出す。
「‥ああ‥あっ‥ぅんんっ」

「聡さんのはちょっと大きくないともう物足りないんですね。それに少しずつじゃないといきなりは締まらないですよね」
 股間で弾ける玉と、尻の中で暴れるローターと。
 今度は逆に落とそうと思っても4つが一度に口に迫って抜けていかないのだ。

 口にあると耐えられなくなって、自分で力を入れて締めてしまう。そうすると中のローターが迫り上がって、丁度いい所に当たるのだ。自分で導いておいて、その刺激に身体が仰け反る。
 中からの刺激だけで、白いモノが押し出されてきた。
 絶頂だけが続く、終わりのない強い快感。

 死にそうになって喘いでいたら、スタッフが近づいてきた。
「ああっ‥ぬっ抜い‥て」
 もう頼むから。
 なのにスタッフはまだ意地悪をする。
「聡さん、漏らしっぱなしですよ。北岡さんにいいって言われるまで出しちゃだめでしょう。仕方ないですねぇ」
 そう言いながら、なんと俺のモノの根元にリングを嵌めたのだ!
「ああああっ!」

 悲壮な声で叫んでしまう。
 それくらいに痛いほど絶望的で。
 もう‥耐えられない。
 こんなに苦しんでいるのに、俺はそのまんまで喘ぎっぱなしで1時間も置いておかれた。
 全てを外してもらえたときには、死んだようにグッタリとなっていたのだが、あそこだけは怒張して赤黒く充血していた。

 そこを触られただけでビクビクと身体中が震える。
 そう、リングは落ち着くまで外してもらえなかったのだ。
 悪戯とかそんなレベルじゃなくて、これはまるで拷問のようだった。
 それなのにそこから撮影があるのだ。もう我慢なんて出来るはずもなく、俺はイかせてくれと、朦朧とした頭で頼んでいた。


 なんとか午前と午後の撮影をこなし、そのあとまた日焼けに2時間を使うという。
 毎回虐められるので、2時間と聞いて頭がクラリとした。
 すっかり忘れていたが、朝のペナルティーが俺を待っていたのだ。
 それは引っ張られるための骨組みに括られるのは一緒だったが、これ以上の恥辱があるのかと思うくらい酷い有様だった。

 骨組みの下に机が持ってこられた。俺はそれに裸のまま上半身を乗せられた。うつぶせになって両手を腕立て伏せのように机に着く。
 その俺の両足首に皮のベルトが巻かれ、組み込まれた金具にロープが引っかけられる。
 そしてそのロープの先が両横の骨組みを潜る。骨組みは2センチくらいの径のパイプの集合体だ。
 そのうちの一本に引っ掛けて引っ張る。

 そう、スタッフは俺の方へ向かってロープを引っ張ったのだ。
 当然、足は徐々に開かれていく。しかも高さは人の頭の位置だ。段々身体も持ち上がっていく。
 どうなるかが想像できる‥。
「やっ、止めろ」
「聡さんが嘘を付いたからでしょう」
「でっでも、酷すぎる」
 話してる間も足はどんどん開かれて持ち上げられていく。

 この‥瞬間が堪らない。堪らなく切なく、恥ずかしく、そしていたたまれなくなる。
 どうして俺がこんな目に遭わないといけないのだろうか。
 足は開かれて、股間が一番高い位置に来てしまった。
 それでも引っ張られて、俺は自分の腕で身体を押して、水平になるくらい開脚した。

「聡さん、ほんとに身体、柔らかいんですね」
 水平になった、普段は閉じられている部分を手の平でゆっくりと撫でながら、一人のスタッフがため息混じりに言った。
 ああっ、そこを晒しているだけでも充分に恥ずかしいのに、触れられてぶら下がっているモノが固くなる。
 エビゾリになっているにもかかわらず、俺は首を反らして息を漏らした。

「この格好だと一番焼けてない所が、一番焼けやすいですから。全身いい色になるまで晒してあげますよ」
「聡さん、こんな姿になってるのに、やっぱり感じてるんだね」
「恥ずかしい部分を見せてることがもう感じるんでしょ? 聡さん露出狂の気があるんじゃない」
 周りを取り囲んだスタッフは俺がどれだけ恥ずかしさを堪えているかなんて気にもならないようだ。
 平気な顔をして俺の身体を触っている。

 俺の目の前というか、晒した股間の前に立つスタッフが、足の付け根ギリギリの所に何かを貼り付けた。
「綺麗に焼けたら跡が残りますから」
 何も見えないので分からないが、周りの日焼けによって白く残るというのだろうか。
 それを張り終えると、今までと同じようにサンオイルを塗り、大事な部分には日焼け止めを塗った。

 その場にいたスタッフ全員で、一斉に塗られて、また身体中から刺激が来て、イきそうになる。どうあっても俺はそれを我慢して受けるしかなく、声に出して喘ぐしか和らげる方法はない。
 あああっ、そこもあそこも触らないで欲しい。
 もう‥気が狂う‥。

 俺は腹を太陽に向け、もちろん大事な所は全開で、逆さまに吊られ、スタッフに嬲られていた。
 俺が腕と頭を乗せている机の隣りに立ったスタッフが二人、指にゼリーを付けて俺の尻の穴に突っ込んだ。
「ぁうっ‥」
 両足を左右に引っ張られ、尻の筋肉には力が入っているにも関わらず、なんの抵抗も示せず侵入を許してしまう。

「聡さん、暇そうだから少し付き合ってあげますよ」
「や‥止めろ。付き合わ‥なくてもいい」
「そう言わずに。こんなに寂しそうにしてるじゃないですか。いつも聡さんのここ、休む暇がないくらい賑やかでしょ。だからなんにもないとつまらないでしょう」
 穏やかな口調で、でも指は中で激しく蠢く。
 もう‥中からは押されるたびに、せり上げる何かが押し出されてくる。
 ずっとジンジンとしてるというか、ずくずくとしてるというか。

 とにかくイけそうでイけない微妙なラインで、それでも絶頂と呼んでいいオルガズムが走り続けるのだ。
 それを二人でやられたら、連動してない動きが身構えることも息つく暇も与えてくれない。
 指が動く限り、身体中に力を入れて、その刺激に耐えなければいけないのだ。

 二人に掻き回されて湿った音が俺の中で響いている。
 空いた手は穴と玉との間を押している。中と外とで前立腺は挟まれて揉まれる。
「ああっ‥あああっ」
 前立腺だけを狙ったその刺激はもの凄く攻撃力が高い。
 しかも今の俺はこんな姿で晒し者になっている。それがイヤでも我慢できないほど昂らせる。

 もう‥止めてくれ。またイきたくて堪らなくなる。




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