愚かなる狂宴 4
「あ…ハァ…」
「んっく…」
ロイの口の中に放たれた精をロイは残さず飲み干した。
「大佐…」
エドはロイの顔に手を添え、優しく唇を奪う…
触れるか触れないかのキスから、次第に舌を絡める大人のキスへと変わっていく。
ロイの目隠しの下から涙がこぼれた。
エドはそれを唇で優しく拭う…
「ごめん…大佐…ごめん…」
そう言ってエドはロイを抱きしめ、手袋を取り、その手をロイ自身に添えた。
「や…あぁ…んん…だ…めだ…」
「大丈夫…俺はあんな奴らとは違う…」
首筋に唇を這わせながら、右手でロイの目隠しを解いた。
光がいきなりロイの目に飛び込んできて、ロイは一瞬目をつぶる。
そして静かに目を開けると、エドが優しく微笑んでいた。
「エ…ド…」
エドの顔を見るなり、ロイの目から涙が溢れてきた。
なぜだか分からない…どうして涙が止まらないのか…
「困るね…大佐の目隠しは閣下の許可がないと取ってはいけない約束だ。」
ガゼル少将が意地悪くエドに絡んできた。
傍によりエドの手を取ろうとした時、エドの右手の剣がガゼル少将の首筋でぴたりと止まる…
「は、鋼の…」
ガゼル少将の額から冷や汗が流れ出す。
「俺に触れれば容赦はしないと言ったはずだぜ?」
エドの目は明らかに殺意がみなぎっていた。少しでも触れれば本気で自分の首を切り裂くのではないか…
ガゼル少将は身動きできず、両手を上げながらそのまま後ずさりをする他はなかった。
「大総統のお望み通り、俺の欲望を見せてやるんだ。俺の好きにしてもいいだろう?」
エドはブラッドレイの方を見てにやりと笑った。
欲望にあふれた顔で…
「構わんよ。君の好きにしなさい。果たしてマスタング大佐を満足させてあげられるかな…?」
クククと笑いながら、ブラッドレイは用意された椅子に深々と座った。
エドはロイの方を向き、上着を脱いでいく…
そんなエドをロイは怯えた目で見つめていた。
「怖がるなよ…大佐。大丈夫、優しくするから…」
そう言って何かを言いたそうだったロイの口を自らの唇で塞ぐ…
「んっ…」
ロイの舌を貪るように絡め、ロイもそれに合わせ舌を絡ませた。
そのまま下へと唇を移動させる。
男達がつけた赤い所有印の跡をエドは辿っていった。
そこがロイの性感帯だという事はよく分かっていた…
「ひっ…ハァ…あ…んん…」
「ここがいいのか?」
胸の突起を舌で転がし、ロイの反応を楽しむ…
下腹部の方に左手を這わしていくと、ロイ自身はしっかりと自己主張していて、
蕾はエドのものを欲しそうにヒクヒクしていた。
「大佐…」
エドはロイにキスをしながら、両足を抱え前進した。
「んぁっ!!ハァァ!!」
先程までの精液がロイの中にたっぷりと残っていたので、ロイはエドをすんなりと受け入れていた。
「すげぇ…ぐちょぐちょだ…ジェル塗ったみたいで気持ちいいよ…」
「ハァ…あ、んん…エ…ド…」
「大佐…俺を見て…」
俺だけを感じて…
そう耳元で囁く…
腰を激しく動かし、ロイの最奥を突き上げる。
ロイは身を反り返し、汗と精液を飛ばしながらエドとのSEXを楽しんだ。
先程までは感じなかった満足感がロイの中を埋めていく…
「う…んんっ…」
低く呻きながらエドは再び、ロイの中へ精を放った。
「ハァ、ハァ…エド…」
息を吐きながら、エドの名前を呼ぶ。
その行為にブラッドレイは何故だか不快感を覚えてた。
今までロイとのSEXの後でロイがブラッドレイの名前を呼んだことはない。
もちろん、他の多くの上官たちもそうだった。
ロイがSEXの相手に対し、感情移入をしていない証拠だった。
「大佐…」
エドとロイはお互いの顔を近づけ、キスを交わす…
「待ってな…今外してやるから…」
エドは右手の剣でロイの両手を拘束している鎖を切り裂いた。
どさっと力なくエドの方へと倒れこむロイ…
エドはしっかりトロイを受け止め、そのまま抱きしめた。
「貴様!誰が鎖を外してよいといった!」
ガゼル少将がむきになって怒り出す。先程の屈辱もあったのだろう。
「宴は終わりだ!お引取り願おうか…」
エドはキッとブラッドレイたちのほうを睨みつける。
ガゼル少将達はその目に尻込みをしたが、ブラッドレイは微動だにしない。
「いかんなぁ…エドワード君…マスタング大佐を満足させろとは言ったが、
自分のものにしろとは言ってはおらんよ…?」
エドの殺気に負けず劣らず、ブラッドレイはエドを睨み返す。
「ガゼル。お前達は下がってよい。」
「しかし、閣下!?」
「ここでの事は一切他言無用。今後この事を話す事は許さん。」
それはガゼル達にとって最後通告でもあった。
二度とロイに手を出す事は許さん…そう告げられているのと同じ事だった。
「はっ…」
ガゼル達4人は顔を引きつらせながら自白室を後にした。
これで彼らは大総統との繋がりを一切絶たれてしまったのだ。
もはやこれ以上の昇進は望めない。
いや、下手をすれば左遷させられるかもしれない…
「マスタング大佐との情事は命がけなのだよ…エドワード君。」
「上手くいけば自分の出世も思いのままだ。」
「だが下手をすれば自分の身は破滅へと転がっていく…」
ブラッドレイは静かに歩き出し、ロイとエドの傍に近寄ってきた。
「来るがいい、マスタング。私はまだ貴様に触れていない…」
強烈な威圧感が二人を襲う。
ロイは抱きかかえているエドの手を振り切って、よろよろとブラッドレイの方へ歩いていった。
「大佐!?」
何でだよ!?何で行くんだよ!?
ロイはブラッドレイの前に来るとそのまま跪き、彼のいきり立つものを取り出した。
ブラッドレイのものを熱心に奉仕しているロイを見て、エドはどうしようもない焦りを感じていた。
To be continues.
裏小説TOPに戻る Back Next