腐った林檎たち  11









        「よう、アル!久しぶり!」







        右手を挙げてにこやかに笑いアルを出迎える。

        そんな場合じゃないだろう??とハボックがタバコの煙を吹きながら呆れていた。







        「あ、どうも。お久しぶりです、中佐。お元気そうで何より…」

        礼儀正しいアルはきちんとヒューズに挨拶する。



        ハボックがイライラしながらタバコを押し消し、ヒューズとアルの間に割って入った。





        「だからっ!そんな悠長に挨拶している場合じゃないでしょうが!!」

        「馬鹿言え!挨拶は子供のときから躾けないと大人になってお前みたいになるんだぞ!?」



        呆れ果てたように溜め息をつくと、ソファーにドカッと腰掛けるとタバコをもう一本取り出し火をつけた。



        アルとヒューズも苦笑しながらソファーの方へと向い、ハボックの向かいに座る。





        「で、エドはどうしたって?」

        ようやく本題に入り、ハボックもアルの話に身を乗り出した。





        アルは事の顛末を事細かに話した。



        西部の街でサイファン中尉と言う人物に会い、手紙を渡された事。

        有無を言わさずセントラルに連れて来られた事。

        セントラルの駅でエド一人だけを連れて行ってしまった事…





        「何だか気味の悪い人だったよ。命令に忠実で、それを実行する為なら手段を厭わないって感じで。」

        「それから、別れ際に兄さんがこれを…中佐に見せろって言葉を含ませてた。」



        すっとその手紙を手渡すと、ヒューズとハボックがはっと驚いてその手紙を見つめていた。







        「ハボック…間違いないな。」

        「はい!確かにこの封筒にこの封印でした。」





        すぐに中を開き、その中身を確かめた。



        「何だ…?国家機密に関わる会議?そんなのあったか?」

        「あるわけないっすよ。中央に来させる方便でしょ。」



        確かに。周りから優秀と認められ、自分もそれなりの野心のある人物ならこんな手紙が中央から届けば

        「一大チャンス!」とばかりにここに向うだろう。



        普通の手紙ならそうは思わないだろうが、この白い封筒に赤い蝋での封印。疑う奴はいるまい。





        そう…ロイ以外は…





        

        あいつは一人で来いと書かれた手紙を無視してハボックを連れてきた。

        受け取った時点で何かしら怪しいと感じていたのかもしれない。



        だからこそ、忠犬と呼んでからかっていたお前を連れてきたんだ。

        自分に何かあったらお前ならきっと探し出せると信じて。



        「絶対…探し出して見せます…大佐…」

        拳を握り締め、決意を新たに元凶となった封筒を見つめていた。





        「とにかく、今日はハボックはホテルに戻ってろ。ロイから何か入るかもしれない。

         アルは俺の家に来い。もう少し詳しく聞きたい。」

        「明日の朝一番でそのサイファン中尉って人物を調べてみよう。」



        それぞれが頷き、それぞれの場所へと帰っていく。







        時は確実に進んでいて、運命の日は刻一刻と近づいていた。















        身体がだるい…





        寝返りを打つのも億劫だ…



        頭もボーっとしている…まだ薬が効いているのか…?

        身体の芯からの疼きが収まらない…



        冷たい鉄の感触が肌に直に伝わってくる。服を着ていないんだ…当たり前か…







        ギィィィ…



        アァ…またこの音だ…

        凌辱には慣れたがこの音だけはどうにも我慢しがたい。





        「餌だ。マスタング。」

        餌…?そうか…餌…か…



        私はそこまで落ちたのか…?





        餌と呼ばれた食事はその名には相応しくない程豪華な物だった。



        会議に向けて手綱を緩める気はないが、体力を消耗させる訳には行かない。

        最低限の力は維持させねば意味がないのだ。







        ロイはよろよろと檻から這い出て、床に置かれた「餌」と呼ばれる食事の盆に近づいていった。





        「その前に、分かっているな。」

 

        入ってきた「将軍」はズボンのジッパーを下ろし、自慢の一物を取り出してロイの前にさらけ出した。

        何の躊躇もなくそれに手を添え、そっと口付けると下から上へ舌をはわし、「将軍」に快楽を与えていく。



        裏筋をなぞり、袋をも舐めまわし、先端まで来るとそこを吸い付くように刺激を与える。





        「フン…随分素直にしゃぶれるようになったじゃないか。昨日の我らの躾がかなり効いたと見える。」

        眼を閉じながら一心不乱で奉仕しているロイの髪に指を絡め、その顔に満足した。





        がしっといきなり髪を掴み、自身をロイの口の奥へと押し込んでいく。

        突然の圧迫に思わずむせ返すが出す事は許されない。





        押し込まれたそれを必死で舌で奉仕するしかないのだ。







        そうすれば水が貰える。「餌」が与えられる。





        何よりこの疼きを解消して貰える…









        昨日の宴以来、ロイはずっと犯され続けていた。





        宴ではそこに集まったすべての「将軍」の男を受け入れられ、何度も中に放たれた。

        前からも攻め続けられ、ひっきりなしにその欲望を飲まされた。



        意識を失えば水をかけられ、再び凌辱が繰り広げられる。



        僅かにでも抵抗すれば殴られ、更なる罰を与えられた。





        薬がロイの身体を蝕み、何度貫かれても何度イかされてもその疼きは解消されない。

        じれったい感覚がロイの思考を麻痺させ、自ら腰を振り快楽のポイントへと「将軍」達を導いていった。



        触れられるだけで絶頂に達してしまう程の快楽なのに、それが解消される事のない苦痛…







        宴の最後の方ではロイはこの苦痛から逃れる為に、「将軍」達の出す理不尽な命令にすべて従っていた。





        「自分でイけ」といわれれば自ら足を開き、自身を両手で擦りあげ悶える姿を見せ付けた。

        「猫の様に四つん這いになって水を飲め」と言われれば、床に置かれた皿からまるで動物の様に

         舌でぴちゃぴちゃと水を飲んだ。

        



        その姿をさも満足げに眺め、そして更なる凌辱が続けられた。









        

        すべての「将軍」が満足するとロイは再び檻に入れられ、また例の部屋へと運ばれていった。



        檻の中でロイは終始身体の芯から来る疼きに耐えていた。

        何度自分でイってもその疼きは収まらない。



        激しく…もっと激しく突き上げられれば…

        もっと奥まで貫かれれば…





        この疼きが解消されるかもしれない…







        宴が終わった以降も「将軍」たちはロイの檻を訪れ、その身体を弄んだ。



        ロイは疼きを解消したい一心でその凌辱を受け入れる。







        だが何度貫かれてもやはり疼きは収まらない。

        もどかしい感覚がロイの身体を占めていく。





        自分でも驚くほどロイは従順な猫に変わっていった…









        「ククッ、お前は本当に淫乱な奴だな。ほら、しゃぶっただけでもうこんなになっている。」

        ロイの身体の中心で起立しているモノへ、「将軍」は靴の先で乱暴に突く。





        「んっふん、んん」

        顔をしかめながらその痛みに耐え、だがそれすらも快楽へと変わっていく。



        「将軍」はロイの顔を自分から引き離すと、背を向けさせ腰を上げるよう命令する。





        ロイは眼を閉じながら自ら尻を上げて秘所をさらけ出し、受け入れる意思を示した。



        「身体は素直だが…口はどうだ?ん?入れて欲しかったらどうすべきかお前でも分かるだろう?」







        腰を掴み、先端だけ入り口に当てるだけで、一向に進入しようとしない。

        ロイは僅かに残されたプライドを粉々にされるのを感じながら唇を噛み締め懇願した。







        「…入れて…下さい…閣下…」





        よく出来ました、と蔑む様に吐き捨てると「将軍」は一気に挿入させた。       







        「はっあああ!んっんん…」

        待ちに待ったこの感覚に、思わず官能的な喘ぎ声を発してしまう。

        自分はこれ程までに淫乱だったのか…?



        これ程までに堪え性のない身体をしていたのか?





        こんな役立たずの「将軍」共にイかせて欲しくて自ら腰を振り懇願するなんて…







        頭の中ではぼんやりとこの状況を理解し、吐き気が出るほど嫌悪感を持ってもいいはずなのに、身体が快楽を求めていく。

        それを求めたいが為にこんな輩に媚を売る…







        だったら耐えればいいはず…しかしそれすらもままならない程身体中が疼いて仕方がない…





        「将軍」は激しく己の出し入れを繰り返し、欲望の塊を押し付けてくる。

        今まではそれでも物足りなさを感じていたが、今回は何故だか満足感に溢れていた。





        質も量も平凡の肉棒なのに…



        アァ…これなら…

        身体の疼きが収まるかもしれない…





        キュッと膣内を締め「将軍」のモノに刺激を与え更なる快楽を引き出させる。

        



        「ふっ、随分の変わりようだなマスタング大佐。それ程イかせて欲しいか。」

        「はぁ、あああ、閣下…」

        「お前はそういう男なのだよ…我らに服従し、我らの命令のみを聞けばそれでいいのだ。」







        動きが早くなり限界が近い事を知る。ロイは自分の手で自身を擦りあげ最後の頂点へと自ら向う。







        ドクン…



        下腹部に熱い物が放たれる感覚と共に、ロイも甲高い声をあげながら絶頂を向え白濁の液を床に飛ばした。







        ずるりと抜かれる感覚に身体がピクリと反応する。

        支えを失った身体はどさりと床に倒れ、ロイは荒い息を吐きながらその満足した快楽に浸っていた。









        疼きは収まり、今はすっきりとした気分で表情も安らかになっている。





        あぁ…これで静かに眠りにつける…





        そう思った時、不意に右腕が引っ張られ目線をむけると「将軍」が注射器を持ってにやりと笑っていた。







        また…薬を投入される…

        そう感じたロイは恐怖で顔が引きつっていた。





        「か、っか…お願いです…もう…」

        誇りも忘れ涙目で本気で懇願する。



        その姿に「将軍」は心から満足していた。





        「まだまだ…貴様の中には反抗的なところが残っている…この薬が必要だ。」

        そう言い放ち、泣きながら抵抗するロイを殴りつけぐったりした隙に右腕にさっと注射した。





        身体中にあの疼きがまた駆け巡る…



        はぁ、はぁと息をつきながら身体中に起こる痙攣にロイは溜まらず蹲る。

        



        「芯から我らに忠誠を誓えばこの苦しみも解放される。よく考えろ、マスタング。」

        服の乱れを整え床に置かれた「餌」の盆を檻の中に移動させた。





        「「ハウス」に入りなさい、マスタング。貴様の家はここだ。」





        蔑む「将軍」の言葉も、侮蔑の眼も今のロイには何も感じない。





        今はこの疼きを解消して貰う為に命令通りにする以外なかった。

        よろよろと檻の中に入りそのまま倒れこむように横たわる。





        中に入るのを見届けると「将軍」はガシャンと扉を閉め鍵をかけた。









        ロイの顔を覗き込むと、眼の焦点が合ってないのかぼんやりと一点を見つめている。









        時間の問題だな…案外あっけなく落ちたものだ。



        そろそろ薬の量を減らし、普段のマスタングに戻さねばならない。









        外見はあの小生意気なロイ・マスタング大佐。











        だが中身は我らに忠誠を誓う優秀な捨て駒として。



        一週間後の軍事演習でその力を発揮して貰わねばならない。

        

















        薄汚い平民の手から我らの偉大なるこの国を取り戻す為に… 











        To be continues.





  
   






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