46000HITキリリク 飛鳥様からのリクエスト
ブラロイラブラブ小説



       夢が叶った後  2




        背中の柔らかい感触にふと眼を開けた。


        ここは…?どこだ…?
        私は…どうしたんだ…?


        ゆっくりと辺りを見回す。見慣れぬ部屋の雰囲気…ここは…?
        


        「眼が覚めたか。」



        聞き慣れた、だが一番聞きたくない声が耳に響く。


        「大総統閣下!?何故ここに!?私は一体…」
        がばっと跳ね起き、慌ててベッドから起き上がろうと足に力を入れた。

        「っあ…」
        ふらりと身体が揺れ、ばたんと前に倒れそうになる。



        とっさにブラッドレイが手を差し伸べ、ロイはその腕にしがみつく様に支えられた。



        「まだ熱が高い。ゆっくり休んでいなさい。」
        「ね…つ…?」
        「司令部内で倒れたのを覚えてないのかね?やれやれ…」


        そのままロイを抱きかかえ、ベッドへと連れ戻す。
        布団をかけ、うっすらと額に汗を掻いているのを見ると、固く絞ったタオルを持ってきて
        丁寧に額の汗をふき取った。



        「ここは一体…」
        「大総統府公邸だ。私の家だよ。」


        部屋の奥に小さなキッチンがあるのか、ブラッドレイは見るからに冷たく冷えたコップの水を持ってきた。
        すっとロイに手渡すと、そのままベッド脇のロイの足元に腰を下ろす。


        ギシッとブラッドレイの重みをマットレス越しに感じながら、その水を暫く見つめていた。


        「催淫剤など入っておらん。流石の私も病人を弄ぶ気はないよ。」
        少し憮然としながらロイを見る。

        眉をひそめながらも熱の為に喉が渇いていたロイは、ゴクゴクと美味しそうにその水を飲み干した。
        飲み干した後で暫く胸に手をあてる。


        …1分…2分…


        何も変化は無い…本当にただの水だったのか…


        5分ぐらい経ってからやっと安心した表情を見せるロイに、ブラッドレイは溜め息をつきながら苦笑する。

        「全く…お前は私をそんなに信用していないのか?」
        「以前が以前ですからね…信用しろと言うほうが無理です…」

        空のコップを見つめながら何かを忘れているような気がして、ふっと考えていた…


        …?私は…司令部で倒れる前…どこかに…


        「今…何時ですか!?」
        「夜中の12時だ。お前は3時間は寝ていたぞ?」

        12時!?しまった!9時の約束だったのに!

        ロイはコップをベッド脇のテーブルに置き、急いでベッドから這い出てどこかへ行こうとしていた。


        「どこへ行く、マスタング。まだ寝ていないと駄目だ。」
        「9時に約束があったんです!行かないと資料が…」
        「カルバン将軍の所か…?」


        ブラッドレイの静かな問いに、ロイは驚きを隠せなかった。


        何故…あなたがそれを…?


        ブラッドレイは傍にあったファイルから、無造作に束ねられた資料の束を取り出しロイの横に放り投げる。
        その束を手に取ると、ロイはハッとその資料を握り締める…


        ヒューズが調べていた…第5研究所の…

        「お前の代わりに私が取りに出向いてやったのだ。感謝しろよ。」
        クスッと笑いながらベッド脇の椅子にゆっくりと腰掛け足を組む。


        「将軍は…どうなったのです…?」
        「お前が気にすることもあるまい。あの者は愚かにも私の玩具に手を出そうとたのだ…」


        あぁ…大総統の怒りを買ってしまったのか…不運だったな…


        「お前に利益をもたらすとは思えんしな。まぁ、二度とお前に近づくことはない。安心しろ…」

        
        安心…?あなたのお蔭で…?

        「複雑な気分です…あなたが一番私を不安にさせるのですよ…?」


        フッと笑いながら手にした資料を傍らのテーブルに置く。
        ふらつく足でブラッドレイの傍まで近づくと、すっと跪き組んでる足を外させた。


        「…マスタング…?」
        「等価交換…です。あなたに借りを作りたくありませんから…」


        そう呟くとガウンの下のシルクの寝巻きの上から、ブラッドレイ自身を軽くしごき始めた。
        ブラッドレイは眉をひそめながら、止めさせる事もなくその黒髪に指を絡ませる…


        それを「了承」と受け取ったロイはブラッドレイ自身を取り出し、その先端に唇を落とした。

        軽くキスをし、括れに舌をはわし、根元から先端へと丁寧に奉仕する。
        ある程度の太さと硬さを帯びてくると、ロイはそれを口内へと押し込んだ。


        「んっふ…うん…」

        上下に出し入れをしながら舌で刺激を与えていく。
        ブラッドレイは眼を閉じながらその奉仕に酔いしれた。


        多くの上官相手に何度この行為をしたのだろう…



        優しく髪をなでながらロイの唇を見つめている…
        赤黒いブラッドレイのものを舐めるロイの舌はほんのりピンク色でそれがまた性欲を高めていく。


        眼を閉じ、大きく開いたその口は己のモノで埋め尽くされている…


        「んっ…」

        小さく小刻みに震えると、ブラッドレイはロイの口の中に熱い塊を解き放つ…


        「あ…ふ…うん…」
        息をつきながらそれらを飲み干すが、飲みきれなかった白い液がロイの口端から流れ落ちた。


        ブラッドレイがそれを指で拭うとロイはその大きな手を取り指先にキスをする。
        そのままロイはシャツのボタンを外そうと自分の胸に手を伸ばすが、ブラッドレイがその手をそっと制し、
        自分の方へと抱き寄せた。


        「閣下…?」
        「お前はまだ熱があると言ったであろう…今日は大人しく寝なさい。」


        驚くロイを尻目にさっと横抱きをしてそのままベッドへ連れて行く。
        ドサリと落とすと、何か言いたげなロイを無視して毛布をかける。


        
        変だ…今日の閣下はいつもと違う…
        いつもの様に私を這い蹲らそうとしない…

        いつもの様にその権力をひけらかしたりしない…


        いつもの様に憎しみを与えようとはしない…何故…?



        困惑した表情で見つめるロイの額に手を置き、さらりと前髪を掻き分け頭をなでる。
        頬をなで…顎を持ち上げ触れるかの様なキスをした。



        「お前は…私によく似ている…上を目指していた頃の私に…」


        その表情はいつのも権力者ではなく…
        その瞳はいつもの鋭い眼差しではなく…



        触れられるその手はいつもよりも暖かい…


        「私は…今のお前とお同じ野望を胸に…一兵卒からここまで上り詰めた…」


        この国の独裁者は静かに語り始めた…  



        To be continues.








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