腐った林檎たち  40







        「エド…」





        よろよろとエドに近づくロイ。

        エドもゆっくりとロイに近づいて行った。





        ドア付近で二人はすぐ傍まで近づきあい、どちらともなく手が差し伸べられる。





        エド…



        そう言いながら手を差し伸べエドに触れようとしたが、足が言う事を聞かずがくんと倒れこんだ。

 

        「大佐!?」

        とっさにエドが抱きかかえるが、ロイは力なく崩れていく。

        ヒューズが慌てて近寄り、ロイを抱え込んだ。





        「ロイ、大丈夫か…?」

        「…ヒューズ…私は…」

        「何も言うな…お前に罪はない…お前はユノー将軍の策略にはまっただけだ…」



        正気に戻ったのか…?いや、まだ油断は出来ない…

        いつまた薬の禁断症状が出るかわからない…

        心配そうにロイを見つめるエドにヒューズは問いかけた。





        「エド…お前どうしてここに…?」

        「…旅の途中でセントラルに寄った。そしたら無性に大佐に会いたくなって…」



        でも何処にいるかも知らなかったし…

        だからここ、大総統府に来てみたんだ…大総統ならきっと知っていると思ったから。



        

        ブラッドレイがゆっくりとやって来て、エドの隣で膝を折る。

        金色の髪を優しくなで、ロイの方に眼を向けた。





        「そうしたら秘書官の人が俺をここまで通してくれた。大総統に俺を見かけたら

         ここに連れてくるよう言われてたって…」



        「君がここに来る様各方面に手配をしたのだが、まさかこんなに早く来るとは思っても見なかったぞ。」

        それも絶妙なタイミングでやって来た。





        神の奇跡か…?





        ふっ、くだらん…



        私が今こうして生きている事が神など存在しない証拠だというのに…





        

        「エド…エド…」

        「大佐…俺の事わかる…?」

        

        あの時の様に何も分からないんじゃないよね…



        お互いの頬に触れあい、そっと唇を合わせる。

        エドはそのままロイの目頭に唇を移動した。



        流れ出る涙をそっと拭う…

        静かに笑いながらエドを抱きしめようとしたその時…





        「はっぁ…ああぁあ…」



        ロイの両手がまた震えだす。禁断症状が再び現れたのだ。





        「エド!駄目だ…見ないで…」

        お前に私のこんな姿は見て欲しくない…



        ロイはエドから手を離し、ヒューズの胸にしがみ付く。

        「ヒューズ!ヒューズ!頼むから!早く私を向こうへ…」



        ハァハァと荒く息を着き始め、眼の焦点が合わなくなってきた。

        ガタガタと震える身体を、エドがそっと抱きしめた。



      

        「エド!エド!駄目だ…」

        「大丈夫…俺はどんな事があってもあんたを見捨てないって誓ったんだ…」

        「何があっても愛してるって…だから傍にいる。」



        眼を閉じ、必死で迫り来る身体の疼きに耐えるロイを、ヒューズは優しく抱きかかえた。

        ハボックとブラッドレイに目配せをし、そのままベッドへ連れて行く。



        ハボックも後に続き、ブラッドレイもボロボロのシャツを脱ぎ捨てベッドに向う。





        ロイをベッドに寝かせると、ヒューズはエドに振り向いて訊ねた。



        「エド、アルはいるのか?」

        「あ、はい!僕ならここに…」



        ドアのすぐ傍でひっそりと立っていたアルに、ヒューズは手招きをして呼び寄せた。





        「お前も立ち会え。いや、しっかり見てろ。見られていると言う刺激も必要だからな。」

        訳も分からないような顔できょとんとしているアルにヒューズはにっこり笑いかけた。



        そしてロイの方に眼を向ける。





        「んっはぁあ…あぁ…」

        ベッドの上で身悶えながら両手で肩を抱き、耐えている。

        我慢しきれなくなったのか、その手が自分の股間に延びようとした時、その手をすっとヒューズが掴んだ。



        「んっああっ、ヒューズ…」

        「心配するな…俺達が与えてやるから…」



        ヒューズはシャツを脱ぎ捨て、ロイの手の甲にキスを落とす。

        そのままロイの頬にもキスをして首筋へと降りていった。





        「ヒューズ…私はお前に向けて焔を放った…」

      

        その先を言わせないかの様にヒューズはロイに口付けをする。

        舌を絡ませあい、そして満足すると、今度はハボックがロイの頭から両手を頬に添えた。





        「ハボック…お前にも同じ様に…」

        「俺はそれでもいいと思いましたよ。あんたが望むのならそれでも…」



        そういいながらロイの額にキスをする。



        気持ち良さそうに眼を閉じていると、今度は右から大きな手が胸を弄り始めた。





        「はっあぁああ!閣下…私はあなたに銃口を向けました…」

        「それはいずれ起きる事。ましてや薬でそうさせただけ。」

        いつか再びお前は私に銃口を向ける。その時は容赦はせんぞ。





        にやりと笑いながら胸の突起を舌で転がしていく。







        3人の愛撫に息を乱しながら反応していると、足元からエドとアルが近づいてきた。





        「アル…私の焔から皆を守ってくれた…」

        「僕が出来る事はそれだけですから…」

        今だって…大佐を見守る事しか出来ないけど…最後まで見ているから…





        そして両足の間からエドがすっと顔を近づけてきた。







        「エド…私の為にお前も苦しめてしまった…」

        「でもあんたは俺の名前を呼んだ…」

        優しく微笑みながら…将軍達に弄ばれながらも笑って俺の名前を呼んだ…





        両足を抱えてエドはロイの中に前進する。





        「はっああああ!!!エド!!」

        しならせる身体をヒューズとブラッドレイが押さえて更に愛撫を繰り広げる。



        甲高い声をあげようとするが、それを吸い取るようにハボックが唇を塞ぐ。







        愛してるよ…





        ここにいる皆、お前を愛してる…











        4人の愛撫に身を任せ、ロイは今までにない快楽の中に包まれていた。 











        To be continues.





  
   






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