瀬人様総受け物語17〜理科準備室(表遊戯)編〜
「海馬君?居るんでしょ?開けてよ。」
「遊…戯…!?」
授業の合間の休みに人体人形を仕舞いに来た以上、遅くなった俺を誰かが呼びに来ると思っていた。
それを機にこの状況から逃げ出そうと思ったのに。
何てこった。寄りによってあいつが迎えに来るなんて。
「ふ〜ん。遊戯君が来たよ。どうする?開ける?」
ニヤニヤ笑いながら、俺の首筋を指でなぞり、むき出しの下腹部へと移動していく。
「んっく…いい加減に止めろ!お前だって遊戯に嫌われたくないのだろう?」
こんな所を見られたら、お前も無事では済まされない。
「『お前も』…?海馬君も遊戯君にこの状況を見られたくないんだ。」
「うっあっ!」
俺自身をぎゅっと掴み、静かに愛撫を始めていく。
「御伽っ!貴様…」
「クス。初めて名前を呼んでくれた。」
嬉しいよ。ご褒美あげなきゃね。
そう言って御伽はすっと立ち上がり、ドアの方へと歩いていった。
「誰か居るの?海馬君?授業もう始まってるよ!早く行こうよ。」
「今開ける。待ってて遊戯君。」
「??御伽君?どうしてそこに?」
「海馬君も居るよ。ちょっと話をしていたんだ。」
ガチャガチャと鍵を開ける音。
ガラッとドアが開けられる音。
御伽の身体の向こう側から、遊戯の顔が覗き込んだ。
「か…いば君…?」
もう一人の遊戯ではないのが幸いになるのだろうか…
皆が『表』と呼ぶ遊戯が、言葉を失ったように呆然と立って、俺を見つめていた。
海馬君が…
あの海馬君が今僕の目の前で…
「どう?遊戯君。君も一緒に。」
「お、御伽君、何をしてるんだ。早く解いてあげなきゃ…」
「何言いってるんだい、遊戯君。君だってしたいんだろう?」
「ぼ、僕は別に。それにもう授業も始まってるし…」
海馬君への目のやり所に困って、僕は下を向いている。
何でだろう。こんな時なのに、もう一人の僕が出てこない。
いつも海馬君を抱くのはもう一人の僕。
僕はその後入れ替わった時、その温もりを感じるだけ。
感触は残り、記憶もある。
でも抱いているのは僕じゃない。
「海馬君…僕は…僕だって君の事…」
もう一人の僕じゃないけど、君を抱いてもいい…?
「海馬君…」
僕は君を抱きたい。
これがきっと最初で最後のチャンスだと思う。
だから、本当はいけない事なんだろうけど、僕は君を抱くよ。
すっと伸ばした手に、海馬君はびくっと震える。
恐れるような眼で僕を見てる。
やっぱりもう一人の僕じゃないと駄目なの?
「遊戯…」
泣き出しそうな眼でそう呟き、諦めたように目を閉じる。
白い肌に触れると、意外と温かいので驚いた。
「海馬君の肌、暖かいね。」
「さっき僕が暖めておいたからね。」
僕の背後でくすくす笑いながら、御伽君が海馬君の下腹部に手を伸ばしてきた。
「んぁあ…」
ビクンと体を震わせながら、海馬君が小さな声で喘いだ。
その声を聞いただけで、僕はいても立ってもいられなくなっていく。
「海馬君、抱かせて。もう一人の僕じゃないけど、僕だって「遊戯」だから。」
海馬君は黙ってて何も答えない。
ただ眼を閉じ、唇を噛み締めてるだけだった。
僕も眼を閉じ、あの感覚を思い出す。
もう一人の僕が海馬君を抱いた時のあの感覚。
まず首筋。海馬君はここが弱い。
唇で吸い付きながら、肩甲骨の辺りまでキスをしていく。
「はぁっあ…」
僕の首筋への愛撫に反応したのか、御伽君の下腹部への愛撫に反応したのか。
「遊戯君、まずは君のを育てて貰えば。この可愛い口でさ。」
御伽がぐいっと俺の顎を掴んで遊戯のほうに差し出す。
遊戯は何も言わずに立ち上がり、ズボンのチャックを下ろしていく。
「して。もう一人の僕にするように。」
あの感覚を生で味わいたいんだ。海馬君。
ぐっと押し付けられた物を、俺は受け入れるしかない。
いつも見慣れたそれ。
体は同じなのか?魂だけが違うのか?
「んっ…」
先端をチロリと舐めると、微かに震えだす。
チュッと吸い付くと、ビクンと痙攣する。
形や味は同じ。でも反応が違う。
まるで童貞の奴のモノにしているみたいだ。
御伽は俺のズボンを剥ぎ取り、挿入の準備をし始める。
「どう?遊戯君。海馬君って上手いよね。」
「ハァハァ…」
遊戯は答えない。いや、答えられないんだろう。
俺は遊戯のモノをすっぽりと咥え込み、舌先で転がしながら奉仕をしていた。
「んっあ…海馬…君!」
俺の後頭部を押さえ、遊戯は自分から動き出した。
喉奥へと押し込み、そして動きが止まる。
ごぼっ…
咥内に注がれる遊戯の欲望を俺は残さず飲み干す。
そうしないと、『愛がない!』と怒り出すからだ。
だが、遊戯は息を荒くしながら俺を心配そうに見つめていた。
「大丈夫…?僕、夢中になって…」
咥内に出されて謝られたのは初めてだ。
「遊戯…んっああ!」
いきなり御伽が俺の脚を開き、そのまま肉棒を突き入れた。
「うぁあ…」
「ハァ…海馬君の中、気持ちいいよ、遊戯君。」
ズブズブと御伽のものが俺の中に納まっていく。
全部埋まった後、動き出すのかと思ったら、いきなり俺の腰を持ち、自分の方へと引き寄せた。
「これじゃ、流石にやりにくいからね。」
おとぎはにっこり笑いながら、俺の身体を180度回転させた。
勿論、繋がったままだ。
奴の物が俺の仲で同時に回転していく。
「ひっああ!」
「うっあ…今の気持ちよかった!」
くすくす笑いながら俺を流し台に押し付ける。
右手を俺の胸に回し、左手を俺自身に添えた。
「ほら、遊戯君。よく見ておきなよ。」
僕はね。あの飛行船で何度も見たんだ。
遊戯君と海馬君が繋がっているところ。
「それ以来、凄く海馬君を抱きたくて、抱きたくて。今この一瞬が夢のようだよ。」
首筋に息を吹きかけながら、御伽が腰を動かしていく。
ゆっくり引き抜き、またゆっくり挿れていく。
それが次第に早くなり、リズミカルな動きに変化していく。
「はっあ…ああ…」
「はっ、はっ、いいよ、海馬君。やっぱり君は最高だ。」
くちゅくちゅと音をたて、後ろへの刺激と共に、俺自身への刺激も忘れない。
「んっあああっ…」
そろそろイきたい?
答える前に御伽が俺の中で達していった。
ドクンと脈打ち、温かい物が押し込まれる感覚。
「…綺麗…海馬君…」
俺の真横で遊戯がうっとりとしながらこの痴態を視姦していた。
ずるっと御伽のものが俺の中から抜かれていく。
そのまま俺は崩れるように流しに身体を寄りかからせた。
両手首が拘束されてるので、吊るされている感覚だ。
「さ、次は遊戯君だよ。」
御伽が笑いながら遊戯の背中を押していた。
ふらふらと近づいてくる遊戯に、俺は身体を硬くした。
お前も…俺を抱くんだな。
ザクッ…
突然手首が軽くなり、俺は床に崩れ落ちた。
「遊戯君!何で!」
「僕は…こんな風に海馬君を抱きたくない。」
俺の両手を拘束していた紐を、遊戯はそばにあったカッターで切り裂いていた。
俺のそばに座り、頬に手を添えじっと見つめている。
その眼は…もう一人の遊戯と同じ…?
「遊戯…」
「僕は遊戯だよ。でももう一人の僕じゃない。」
無理やりじゃなく…僕は望まれて君を抱きたい。
「抱いてもいい?海馬君。」
ここで俺が嫌だといったら…お前は止められるのか。
「…好きにしろ。」
これが俺の精一杯の答え。
そうだろう?こんな場所でこんな状況で「抱いてくれ」なんて言える訳がない。
遊戯もそれを理解したのか、くすっと笑いながら俺の腕を取り、そのまま引き上げた。
身体を反転させ、流しに手を付かせる。
背後から遊戯が俺の下腹部を弄ってきた。
「んっ…」
「ごめんね、海馬君。ごめんね…」
それでもやっぱり僕は止められなかった。
きっと嫌だと言っても君を抱いてしまっていたかもしれない。
後孔に指を入れ、慣らす必要など全くないのに、丁寧に解そうと指を増やしていく。
御伽が放った精が円滑財の代わりになっているから、指はどんどん俺の奥に入っていく。
「んっあ…ふっ…」
指なんかじゃ物足りない。
早く…お前のが欲しいのに。
「遊戯…も…う…」
「うん、挿れるよ。」
大きく脈打った塊が押し付けられ、そのままズブズブとめり込んで来る。
ああ…この感触…
遊戯と同じ。
すべてを埋め込み、遊戯は俺の背中にしがみついた。
「ハァ…凄くいい気持ち。もう一人の僕はいつもこんな思いで君を抱いていたんだね。」
素敵だ。海馬君。
もう…離さない。
くちゅくちゅと卑猥な音だけが狭い空間を支配している。
遊戯はまるで初めての様に俺を激しく抱き上げる。
ガサツな動きだが。それでも俺を快楽へと誘うには充分だった。
「あっあ…ハァ…」
「んっあ、もう駄目…」
遊戯は小さく悲鳴を上げながら腰を激しく動かしている。
もう限界なのか?早すぎないか?
それでも俺に気を遣ってるのか、腰を押さえていた手を俺の下腹部へと伸ばしてきた。
腰を動かすリズムと同じ様に、俺自身を擦り上げていく。
「あっああ!いいっ!」
「いいの?気持ちいいの?海馬君。」
こくこくと頷くと、遊戯の力がますます入り、俺の中を掻き乱すように突き上げてきた。
「ひっああ!」
「ごめん!海馬君、僕もう!」
ドクン…
温かいものが再び俺の中に注がれていく。
背後ではぁはぁと荒い息が聞こえる。
今の遊戯ならこれで満足だろう。
もう…これで終わりだ。
やっと解放される…
「さて。次は俺だ。」
その声の変調に、俺の背筋は震え上がった。
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