瀬人様総受け物語6〜海馬ランド(ジーク)編〜









「ドンドンドン!」



デュエル室のドアが鳴り響く。

ちっ…SPが気がついたか…



そう、ここは海馬ランドのデュエル室。

海馬瀬人がチェックに訪れた時、丁度私はここに進入し、端末を取りつけているところだった。



「まさか取り付けていた当日にあなたが来るとは…」

計画では取り付けた後、あなたにデュエルを申し込み、そしてPCの中に取り込んで意のままに操るつもりだったのに。



観衆の前で私に負ければ、海馬コーポレーションの株も地に落ちる。



「参りましたね。これでは私の計画が台無しです。」

しかもPCに取り込んだ後は、その人物の潜在意識下にある欲望に添って映像化されていく。

立ったまま意識を失い、そして映像に沿って海馬瀬人は現実でもデュエルを続けていく。



「デュエル中に取り込めば『勝ちたい』と言う意識に沿ってデュエルが組み込まれ、

そして自らの意識とは逆の結果になる様組み込んだのに。」

何故にこんな風な映像になったのか。



「あなたはここに来る間に何をしていたんです?」

いや、何をされていたのか、と言った方がいいかもしれませんがね。

首筋にちらりと見える紅い跡に指を這わせてみる。



ピクンと震えるその身体に、きっと誰もが欲情してしまうのでしょう。





ドンドンドン!瀬人様!どうしたのですか!瀬人様!







「やれやれ。時間切れか…」

このまま立ち去るのは実に惜しい。



連れて行ってしまおうか…この海馬瀬人を…









「瀬人様!?」 自分は、全く返事のない瀬人様を心配してドアと叩き続けた。 おかしい…これだけ騒げば「煩い!」とか「何の用だ!」とか何かしらアクションが出る筈だ。 自分は何とかドアの鍵を開け、デュエル室に入っていった。 「瀬人様!!」 辺りを探すが、瀬人様の姿が無い。 そんな馬鹿な!?入り口はここ以外は外から鍵が閉まって… ギギィ… 向こう側のドアが音を立てて動いている。 自分はそのドアまで行ってみた。 !?鍵が開いている…誰かが侵入したのか!? 「瀬人様!?どちらに!?」 返事はなく、自分の声が虚しく響くだけ… 瀬人様…一体何処に… 自分の力だけではどうにもなりそうにない。 誰かに助けを求めなければ… …まだ…社長室にいらっしゃるだろうか…





「…行ったようですね…」 愚かな男だ。 ドアが開いていたからって、そこから逃げたとは限らない。 「さて…誰かを呼びに行く間時間が出来ましたよ、瀬人。」 どうしましょうかね… 再びコンピューターの世界に取り込み、散々犯そうか。 それとも私が直にあなたを弄ぼうか。 「このまま我が国に連れて行き、そこで躾け直すのも悪くない。」 美しい白い肌に鞭を振るい、泣き叫びながら私に許しを請う。 想像しただけでもゾクゾクする。 「うっんん…」 「そろそろ目が覚める時間だ。」 起きたら最後、私の腕の中からするりと逃げ出して、そして鋭い牙を私に振り落とすだろう。 「その前に両手両足拘束。これは基本ですね。」





「うっ…んん…」 何だ…?ここは… まだバーチャルな世界なのか…? 俺はうっすらと眼を開け、辺りを窺った。 「ここは…」 デュエルルーム!?まだバーチャル世界なのか? 「お目覚めのようですね、Mr.セト…」 「貴様は!?」 俺のすぐ横でニヤニヤ笑っている男。 確かこいつ!覚えが… 「貴様は…KCグランプリの時の!」 「覚えて頂けて光栄です、瀬人。」 奴の胸座を掴もうと両手を伸ばす。 だがジャラリと言う音と共に鎖に引っ張られバランスを崩して倒れこんでしまった。 「これは…貴様!俺に…」 「はい。両手両足、拘束させて頂きました。これは必須でしょう。」 ふふっと笑いながら俺の頬に触れてくる。 それを払い除けながら、おれは自分の置かれている状況を把握した。 両足首を足かせで拘束され、そこから伸びている鎖が、俺の両手の手錠と繋がっていた。 鎖が短いせいで立つ事もままならない。 ようするに動きは完全に封じ込められていると言うことだ。 ここはまだバーチャル世界なのか… 「ここは現実世界ですよ、瀬人。現実の中で、あなたは今から私に犯されるんです。」 そういうと、奴は俺の肩を掴み、観客席の椅子の上に押し倒した。 「くっ離せ!貴様が何でここに居るんだ!!」 「偶然の一致です。瀬人。運悪くあなたがここにやってきた。私が罠を仕掛けている丁度その時に。」 ならばそのチャンスを最大限に使わねば。 「ほら、ここの監視カメラは私が既にハッキングしてあります。私の命令一つで、 あなたのあられもない姿が世界中のネットに発信されます。」 喘ぎ、悶え、そして「もっと」と懇願するあなたのその姿。 「そんなあなたの姿を見たら、投資家達はどう思いますかね。」 そう呟きながら、奴は俺のシャツをたくし上げていく。 ベルトのバックルを外す音が響いた時、俺の脳裏に最悪な結果が浮かんできた。 やばい!こんな姿配信されたら、俺は安心して外を歩けなくなる! 何とかしなくては…





「遊戯!ペガサス!ちょっと来い!」 モクバの悲鳴にも似た叫びに、私は何事かと駆け寄っていきました。 瀬人が逃げてから1時間近く。 「やっと見つけたのですか…?」 「それどころじゃない!いきなり画面が変わってこんな…」 「!?!?」 モクバが瀬人の居場所を調べる為に、サーチシステムを駆使して瀬人が行きそうなところを調べていたんですよね。 一体何が…? 「Oh!なんですか!この映像は!」 瀬人がデュエルマシーンの中央で横たわっています。 両手は鎖で繋がれ、それが両足の足枷に繋がっていて、コレでは立つ事もできないでしょう。 黒いシャツが胸までたくし上げられ、ズボンは… はいていません!?!? 「おい、何が映っているんだ…?」 「遊戯Boy!今いいところなんです!」 邪魔をしないで…と言っても聞く筈がありません。 PCの画面を見るや否やそこにかじりついてしまいました。 「な、なんて美味しい映像だ…」 「馬鹿な事言ってないで早く助けなきゃ!」 「それより、この映像は一体どうしてこのPCに映し出されたんだ?」 私はじっと画面を見て、キーボードを叩き始めました。 「恐らくハッキングでしょう。デュエルルームの監視カメラの映像を、世界中に配信しているんです。」 「コレは非常に優れたハッカーの仕業ですね。」 何となく犯人は判りますが… 「そして今、瀬人はそいつに犯されようとしている訳だ。」 遊戯Boyのその一言に、モクバがサァッと青くなっていきます。 「やばい!こんなの世界中に配信されたら、投資家たちの信頼を失って…俺達の会社がまた…」 「安心しなさい。すぐにアクセス禁止にさせますから。」 私は物凄いスピードでキーボードを叩くと、エンターキーをポンと押しました。 「あ…消えた…」 「配信を拒否しました。コレで映像は映されません。」 ……私もそうですが、遊戯も何だか不満そうですネ。 パチパチパチ… 「…何してる…ペガサス…」 「いえ、瀬人がどうなっているのか気になりますから。このパソコンの端末にだけ配信許可を出しました。」 にっこり笑いながら、ノートパソコンを掴んで社長室のインターホンを押しました。 「すぐに車の用意を。海馬ランドへ向かう。」 ここから1時間以内にあるデュエルマシーンは、海馬ランドぐらいでしょう。 恐らく瀬人はそこに… 「だったら車なんかじゃ間に合わない。屋上へ行くぞ!」 モクバがドアに向かって駆け出しました。 成る程。空から行くというのですね。 「俺達も行こう!パソコンは忘れるな!」 「勿論です〜遊戯Boy…」 お互い黒い笑顔で微笑みあい、そっと画面を開きました。 『あっああ…』 艶っぽい声が響いています… 少しゆっくり行きたいですネ…





最悪だ… 両手両足の拘束の為に身動き一つ取れやしない。 暴れて抵抗しようにも、バーチャル世界での行為ですっかり腰が抜けてしまっていた。 リアルな感覚は、仮想世界でも体力に影響があるらしい。 いや…それ以前にもう色々ありすぎたんだ。 「うっああ…」 されるがままに奴の手が俺の身体を弄っていく。 コレが世界中に配信されているのかと思うと、情けなくて涙が出てくる。 「どうしました?瀬人。先程のブルーアイズの時の様ににもっと楽しんで下さい。」 「貴様ッ!!」 「ほら、ここにも跡がある。ここが好きなのですか?」 俺の内股に奴が強く吸い付いてくる。 そこは…遊戯が付けた… 「首筋にもくっきりありますね。」 そう言いながらそこに指をはさせていく。 そこは…城之内が付けた跡だ。 「あなたのココはもうグチュグチュですね。すでに用意が整っている。いつでも男を誘っているんですか?」 奴の指が俺の中に進入してくる。 一気に数本入れて、中をかき回す。 「やっ…ああ…」 艶っぽい声が天井に響いていく。 ブルーアイズとの戯れは、俺の身体に火を着けてしまっていた事は明白。 事実、俺はこんな奴でも早く欲しくて堪らなくなっている… 本能が…理性を押し殺していく… 遅かれ早かれ、磯野がここを見つけるだろう。 それまで…俺は正気でいられるだろうか…





『あっあ…』 甘い喘ぎ声が狭い車内に響いている。 「くっ!海馬!こんな奴に感じるな!」 画面を食い入るように見る。 身悶える様に身体をくねらせ、快感に耐えている海馬。 いや、耐えているのか…? 「まずいな。海馬の身体に火が着いてる」 「どういう意味だよ、遊戯。」 「お前は知らなくてもいい。大人の会話だ。」 「馬鹿にするなよ!俺だって何をしてるかぐらいちゃんとわかってるぞ。」 なんたって、あの兄さまの弟だぜ? 今まで我慢してきたのを褒めてくれよ。 ふふんと鼻を鳴らして、ヘリの窓から下を覗いている。 気の毒に。海馬には一番危険な奴が一番身近にいるって事。 『イッああ…んん…』 「海馬!!」 画面から漏れる声から、海馬の理性が崩れかかっているのが容易にわかる。 「くそっ早く着かないのかよ!」 「少し落ち着きなさーい、遊戯Boy。」 静かに画面を見ているペガサス。お前は心配じゃないのか? 「まだ最後まで至っていません。焦らすだけ焦らして、自ら求めてくるのを待っているようですね。」 冷静な口調に少しイラ着いて、ペガサスの顔を覗き込む。 「最後までいったら命はないものと思うがいい…」 小さく呟いたその言葉は英語で、俺には上手く聞き取れなかった。


意識が朦朧としてくる… これは…ただ事ではない… 「そうです。あなたの理性は強いと聞きましたからね。少しそれを壊す薬を…」 人はそれを催淫剤といいますが。 ジークがクスクス笑いながら俺の髪を掴む。 掴まれるその痛みでさえ、快感に代わっていく自分に、なす術もない。 薬…クスリ…?いつの間にそんな物を… 「ほら、その手枷足枷です。この催淫剤は肌から吸収するものでしてね。鎖の内側にたっぷりと塗っておきました。」 得意げに話す。と言うより、そんな物をお前はいつも持ち歩いているのか…? 「はっああ…」 「そろそろ欲しいんじゃありませんか?」 奴が俺の首筋をすっとなぞっていく。 そこから肌蹴た胸へ… そして剥ぎ取られた下腹部へ。 「っああっ!」 既に形を成している俺自身を乱暴に掴む。 それすらも快感に思えてくる…


「瀬人様!瀬人様!ここにいらっしゃるんで!?」 散々探しても見つからず、かといって進入したり出て行った形跡もない。 助けを求めに、ペガサス様と武藤遊戯の居る社長室へと連絡を取ってみたら、既にこちらに向かっているとの事。 『兄さまはデュエルルームにいる!』 モクバ様のその言葉に、自分は急いで施設に向かったのだが… ロックがかかり、こちらではどうやっても開けられない。 キーはこっちにあるのに…まるで中から大きな岩で抑えられているかのようだ。 「瀬人様!返事をして下さい!瀬人様!」 ドアを叩いても勿論びくともせず。 どうにも出来ない状態が続く。 眼の前に瀬人様が囚われていると言うのに… 「磯野!」「瀬人は何処だ!」 モクバ様とペガサス様と武藤遊戯が到着され、ドアの前に集合した。 「どきなさい、磯野。ドアのキーを開けます。」 ハッキングされ、中からしか開かなくなっています。 ペガサス様がノートパソコンを取り出し、端末に繋げ、なにやら打ち込んでいる。 もうすぐ…お助けします!瀬人様!


もう少し…もう少しで瀬人は私の物になる。 自ら私を求め、懇願し、性の奴隷と成り果てる。 その姿を世界中に配信し、私がこの海馬瀬人よりも上だと言う事を知らしめる。 もう少し…だったのだが… 「時間切れ…タイムリミットか…」 ハッキングで閉じた筈のドアが開かれる音がする。 私以上のハッキングの腕を持つ者。それはただ一人、あの方しかいない。 「ペガサス…J・クロフォード様…」 「セト!そこにいるのデスか!」 「海馬!無事か!」「兄さま!!」 私は拳を握り締め、潤んだ瞳が未だ宙を泳いでいる瀬人をそのままに、バトルゾーンからそっと立ち去る事にした。 ペガサス様が…未だこの瀬人を想っている以上… 今は身を引くしかない。 いずれ、必ず瀬人を倒し、ペガサス様の隣に立つのは私だという事を見せつけてやる! 「ハァ…ああ…」 瀬人が腰を捻って快楽を求めている。 「…ふふ。乱れた瀬人をペガサス様に差し上げましょう。」 そしてその厭らしい痴態を晒すがいい。 忘れるな…私はまた再びお前の前に戻ってくる。 その時こそ、お前は私の前に平伏すのだ…



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