ついにレオノアとの対面の日だ。

アンニュイになる暇も無く、俺は朝から湯浴み。

そして何やら豪華な服に、装飾品でゴテゴテ飾られ城内を

歩かされてる。

重いし、裾踏みそうだから楚々とした雰囲気が出てるみたいだ。

ジーナが神秘的に見えます、って褒めてんだかわからんコメントをしてた。

俺はまた部屋での対面と思ってたんだけど、大きな扉の向こうは

なんと長い赤カーペット。

そして両脇にお城の重臣らしき人たち。

あ、ダンブル〇ア似のじいさんも居る。

カーペットの向こうにはお決まりの玉座だ。

わー、こうやって見るとユーシスって王様だな…。

俺はユーシスの前まで来て悩んだ。

やっぱり跪くべきなのか?でもそんな事言われてないし…。

ユーシスがスッと立ち上がって俺の手を引いてくれた。


「異世界より使命を果たすべく、よくぞ参られた。
そなたは一国の王と同じく尊い身だ。
こちらに座られよ。」

「…はい。」


ビックリだ!

いろいろ驚きすぎて、普通に座ってしまった。

それにしても、玉座の位置って偉そうに見えて怖い。

何が怖いって、重臣の視線がここに集まってくるんだ。

王様って実は大変な仕事なんだな…。

ユーシスを見ると、かすかに笑って応えてくれた。

少しして、ここに入ってくる人の名が読み上げられた。


「ガーラルより、ベザナ公レオノア様お出でになりました。」


大きい扉が開き、長身の男がゆっくり歩いてくる。

王様の弟らしく、やっぱり金髪。でも少し茶色がかってる。

ストレートの髪がそのまま、肩より長いくらいで揺れてる。

細身に見えたけど、近くに来るうちに違うんだってわかった。

十分ガッシリ系でした。背が高いからごまかしきくのな。

顔は…。


「国王陛下。お久しぶりでございます。」

「レオノア。お前の申し出を受け入れ、異世界より参ったショウゴ殿を
伴侶とすることを認めよう。」

「ショウゴ殿を助け、導いていけるよう全力を尽くします。」


俺が固まってるうちに、どんどん二人のやり取りがすすんでいって

婚約の儀が終わっていた。

レオノアに手をとられて扉の方に進み退出。

扉が閉まると同時に、俺はその場に座り込んだ。


「歩けないのなら、私がお運びしましょう。」

「え!?」


俺はレオノアに抱き上げられて運ばれた。

近くで見て確信した。

レオノアは、レギウスだ!




ジーナに扉を開けてもらって俺達は部屋に入った。

ちょっと恥ずかしい…かも。

意味ありげな笑みを残してジーナが扉を閉めた。


「不安にさせてすまなかった。」

「レギウスだよな!?…なんで?」


レギウスは俺をソファーに下ろしてくれた。


「俺は王族になるつもりがなかった。
だが、母には楽な暮らしをさせてやりたかった。
だからレギウスとして、兄に仕えていたんだ。」

「本当はレオノアって名前なのか?」

「王族としての名前がレオノアだ。
ほとんどレギウスで過してきたがな…。」


そういって薄く笑うレギウスはダークブラウンの髪が、落ち着いた金髪に

濃い緑の目が、薄い緑になってる。


「髪と目はどうなってんの?」

「俺に公の場に出る気は無かったから意思表示に魔法で染めてもらっていた。
他の兄弟から送られる刺客を誤魔化すこともできたからな。
あの時はショウゴも巻き込んでしまったな。」


レギウスって…。そりゃ強くなるはずだよな。

ああ、でも俺、凄く安心した。

やっとレギウスに笑顔が向けられる。


「俺も、レギウスに迷惑かけてきたし。
でも、レギウスが伴侶でよかった。」

「ショウゴ…。」


俺はレギウスに抱きしめられた。

この硬いゴツゴツした身体も、レギウスの匂いも不思議と嫌悪感をいだいたこと

無かったんだよな。

レギウスが腕を緩めて俺を見た。

俺もレギウスを見た。

レギウスってこんなに熱い目をしてたっけ?

そんなことを考えていたらキスされてしまった。

わわわっ。

俺、今真っ赤になってるよ…。


「ショウゴ、愛してる。」


レギウス、その言葉と顔は反則だ!

俺、このままどうなってもいいとか思っちゃったじゃないか!!

再びキスされたけど、今度はもっと濃いやつ。

レギウスの舌が俺の口の中を撫で回して、俺の舌を吸ったり撫でたり。

激しいわけじゃないけど、息が上がってしまった…。

すごく気持ちよかったんだ…。


「俺も…。レギウスが好きなんだと思う。」

俺にとっては頑張った告白なんだぞ。

レギウスは少し動きが止まっていたが、いきなり俺を抱き上げるて

ベットルームに入っていった。


「え!?ちょっと、レギウス?
俺まだ心の準備が…」

「大丈夫だ。
ショウゴが気持ち良いことしかしない。」


うっ…。

男がこういう風に言っても、信じちゃいけない。

俺も男だから、わかるよ。

レギウスが俺をベッドに下ろした。

また深いキスが俺を支配してる。

不器用な男だと思ったのに、俺は知らないうちに服を全て脱がされていた。

こんな器用さは俺のレギウスじゃないぞ!

恥ずかしさまぎれに心で叫んでレギウスを睨んでみたら

今度は軽いキスをされた。

レギウスが自分の服を脱ごうとした時、ベットルームのドアがノックされた。

わっ!!

扉、開いたままじゃん!!


「盛り上がっている所すまんな。
二人と婚礼の儀について打ち合わせたいと思ったのだが…。
もう少し後にするか?」

「いえ。兄上はお忙しい身ですので煩わせるわけにはいきません。
ショウゴ、身支度が出来たらおいで。」


俺はレギウスの早業でシーツが掛けられている。

顔だけ出して頷いたら、レギウスがやさしい微笑みを残してユーシスと出ていった。

俺はこれだけは分かる。

ユーシスめ、絶対わざとだ!!



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やっとHシーンか!?
と思いきやユーシスの邪魔が入って次回に見送りです。
ちなみに今までの所を軽く修正しました。

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