6. 脱☆童貞宣言


「今日は純が、自分で挿れてみてよ」
「…んっ」

祐介の膝に、向き合うように跨る。
彼自身を先程まで散々解されていた後孔にあてがい、息を吐き出す。
このままの体勢だと腿が引きつって痛いが、腰を下ろす気にはなれなかった。

「純? …もしかして、怖い?」
「っ…ちょっと、だけ」
「そっか。…まだ純には無理かな」

残念そうな顔をする祐介に、俺は首を横に振って見せた。
無理なんかじゃない。
ちょっと不安なだけだ。
そのくらい、何だっていうんだ!
俺は覚悟を決めると、ゆっくりと腰を下ろしていった。

「っぁ…!」

中に挿ってきた祐介自身は、あのときと何ら変わらない熱と質量を持ってた。
けれど、初めてのときよりも体に馴染んでいるような気がする。
やっぱり、一度受け入れたことがあるからかな…。
一体感というものが、増したように思う。
全てが入りきったところで、俺は一息ついた。

「祐介の、熱い…」
「純の中の方が熱いと思うんだけどな」
「そんなこと、ない…」

彼へと抱きつき、頬を摺り寄せる。
するとすぐに、祐介も俺のことを抱きしめ返してくれる。
それがひどく幸せに思えた。

「純、そろそろ動きたいんだけど…いいか?」
「…ん、いいよ」

祐介は俺が頷くのを確かめると、腰を動かしだした。
軽く動いただけなのにじゅぷっといやらしい音が鳴り、思わず赤面してしまう。

「…純、恥ずかしがるな」
「分かってる。でも…」

どうしても、恥ずかしさが消えない。
向き合っているというのが余計に羞恥を高めているのかも知れない。
これだと顔を見られてしまうから。

「純、身体の力を抜いて…。ただ、気持ち良くなることだけを考えるんだ」
「ん…気持ち、良くなることだけ…」
「そうだ。俺を感じることだけ、考えて…」

俺は小さく頷くと、彼の背にまわしている腕に少しだけ力を込めた。






「あぁんっ、あッ…ゆっ…すけぇ…!」

意外にも、素直に感じるということは難しいことではなかった。
ただ、何も考えずにいればいいのだ。
それはすごく楽だったし、何より、気持ち良かった。

「今の純、すごく可愛い…」
「ぁあんっ、あっ…そこ…ッ! ひぁん!」

入り口ギリギリまで引き抜かれ、全てが出て行きそうな感覚に体を仰け反らせると、一気に奥まで貫かれる。
あまりにも鮮やかすぎるその快感は、脳天まで響き、体中を熱となって駆け巡った。

「祐介ぇ…あ、もっと…っ」
「いいよ、もっと気持ち良くしてあげるから…」

祐介の指が俺自身に絡められる。
先端を指の腹で擦られながら奥を突かれ、甲高い声を上げて達してしまった。
ピュクッ、ピュクッと下半身から数度にわたって精が放たれ、力の抜けた俺はぐったりと祐介にもたれかかった。
そんな俺を祐介は優しく抱きとめると、視線を下腹部へと向けた。

「…量、多いな。一人でしたりしてなかったのか?」
「ん…してない…」

下手に触ると、後ろのほうも弄りたくなってしまいそうだったから。
さすがに自分で後孔を弄る気にはならない。

「…純、よく我慢出来たね」

祐介は微笑みながら、掌で優しく俺自身を包み込んだ。
ぷるりと身体を震わすと、彼に笑われてしまった。

「本当はしたくてたまらなかったんだよな? こんなにも、いやらしい身体をしているんだから」

少し強く握られると、達して小さくなっていたはずのそこは彼の体温と感触に反応して質量を増した。
本当に、祐介の言う通りだった。
したくって堪らなかった。
そしてそれは、一度達した今でさえ変わらないことだった。

「…ゆ、すけ」
「…分かってるよ。もっと、してほしいんだろ?」
「うん…」

頷くと、祐介が額にキスをしてくれた。
柔らかな感触が、短い音と共に額から離れる。
それと同時に、ズンッと再び奥深くに祐介自身が入り込んできた。

「んぁあっ、あっ…ふぁ…!!」
「純の中、やっぱり一番気持ち良いな…」

俺と祐介が互いに腰を動かす度に、パンパンと音が鳴る。
中を抉られ、貫かれる感覚がこんなにも気持ち良いだなんて、経験していない人間には想像もつかないことなのだろう。
逆を言えば、一度でも経験してしまうと、その感覚が病みつきになってしまうようだった。
とてもじゃないけれど、抜け出せそうにない。
そして抜け出す気も、今の俺にはなかった。

「ぁああっ、ゆーすけぇっ! ぁあっ、やあん…!?」
「出すぞ、純!」
「んっ、あ…出して…俺の中に、たくさん出してぇ…ッ!」

一層強く奥に叩きつけられ、俺は祐介の身体にしがみつきながら三回目の絶頂を迎えた。

「ぁ…んぁ…」

祐介と共に、重なるようにしてベッドへと倒れこむ。
やけにベッドが温かく気持ち良いのは、ここで抱き合っていたからなのだろうか。

「…純、疲れたか?」
「…疲れた、けど…。でも、気持ち良かった…」
「そっか、良かった。久しぶりだったけど、痛みとかはなかったよな?」
「全然なかった…平気、だよ。心配してくれてありがとう」

起き上がろうとすると、祐介に押さえつけられてしまった。

「ゆ…すけ?」
「眠っていてもいいぞ。しばらくしたら起こしてやるから。…今はゆっくり、休んでおけ」
「…うん」

祐介の言葉に甘えて、俺はこのまま眠りにつくことにした。
しばらく瞼を閉じてじっとしていると、手を握られた。
温かく大きなこの手は、祐介のものなのだろう。
そっと彼の手を握り返すと、耳元で声がした。
それはどこまでも優しく甘い響きを含んでおり、聞いているとすごく落ち着いた。



「…お休み、純」



心地良さに包まれながら、俺はやってきた睡魔に身を委ねた。




    TOP  BACK  NEXT


Gポイントポイ活 Amazon Yahoo 楽天

無料ホームページ 楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] 海外格安航空券 海外旅行保険が無料!