
| 2人のまわりが、突然、変わってしまった。 まるでどこかへワープしてしまったかのように・・・ 2「これは・・・!?」 ア(・・・「ゆめうつし」。 昔から私達に備わっている能力の1つで、 互いの見ている物を他の人に見せ合う事が出来るの・・・ でも私、このことがあるのをすっかり忘れてた・・・ 大昔に私達と人間が共存していた時には、良く使われていたらしいけど・・・ 最近では滅多に使われない。 互いに通信するだけで充分だったの・・・) 青「ということは・・・ これはラティオスの見ている光景!?」 ア(そう言うこと。 ・・・でも、これじゃ、余り役に立たないかも知れない・・・) ラティアスの言うとおりだった。 ラティオスが見ている物から察すると、 どこかの小部屋にある檻の中にいるようだったが、 実際に見える光景はそれだけである。 2「ん〜・・・ 何か場所がわかるような物は無いかなぁ(^^;」 青「さっきの爆発があってから、余り時間はたってないと思うんですが・・・ この近くにこのような部屋があるところなんて、いくらでもあるだろうし・・・」 2「確かに一般的な部屋ですよね〜 ガランとしてますけど、どこかの家にあってもおかしくないような・・・」 青「ですね。 しいて言えば窓の形が大きな丸い窓って事くらいしか・・・」 ア(・・・窓の外も、普通の晴れた空が見えるだけ・・・) 2「晴れた空・・・だけ?」 青「そうですよ・・・晴れた空だけしか見えません。 これだけじゃ、一軒一軒見て回るしか・・・」 2「いや、そうとも限りませんよ・・・」 ア(・・・どういうこと?) 2「つまり・・・これはただの推測ですけど、この窓って結構大きいじゃないですか。 それなのに、空しか見えないって事は・・・ かなりの上空にあるか、それともまわりに家や木がないかって事だと〜・・・」 青「確かにそうですね。となると・・・」 ガチャッ! 全員「!!??」 突如、三人の後ろからドアの開く音が聞こえた。 振り向こうとしたその瞬間、まわりは元の景色に戻ってしまった。 ・・・日はすでに沈みかけている。 2「今の音は・・・?」 ア(・・・多分さっきの奴らの仲間が入ってきたんだと思う・・・ お兄ちゃん・・・大丈夫かしら・・・) 青「とにかく、早く助けに行かなくては! まわりに何も無いところか、すごく高い所を探せば良いんですよね・・・」 2「日が沈みかけているので、窓の形を見分けるのはかなり難しいデスし・・・ それしか無いと思います〜。。他になにか、窓から見えるものがあれば・・・」 ア(何も無かったと思う・・・ ちょっと暗くなってたから、 何かあっても見えなかっただけかも知れないけど・・・) 青「う〜ん・・・」 2「この近くでまわりに何もなくって、結構高めの場所・・・ といったらどの辺りにあるかが問題ですね(^^;」 ア(・・・ここから先はずっと陸続きだし、所々に小さな森が見えるだけだから、 もしそちらにあるとしたら、今ここから見えるはず・・・) 青「・・・でも、ここからじゃ見えませんしねぇ・・・ だとすると、アズマシティ方面じゃないですかねぇ? 窓が東に向いていればそこは海になるので、 高めの場所からだったら空しか見えないだろうし・・・ あの辺りで、なにか高い建物とかありましたっけ?」 2「結構、ありましたよ〜・・・ といっても、全部で10数個ほどですがね。」 青「じゃぁ〜、まずはそちらへ行ってみましょう!」 と言うわけで、一行はアズマシティに逆戻りした後、 2しゃんの知る限り全ての高い建物を見て回った・・・ 2「ここも結構高い建物ですけど〜・・・」 ア(・・・・・・窓が多すぎると思う。 1つの部屋に二つぐらいは付いてるもの・・・・・・) 青「次、行きましょっ!」 次のビルへ・・・ 2「ここも結構高めですね〜」 ア(窓が家の方を向いているし、丸い形では無いと思う・・・) 青「ん〜・・・・・・」 そして・・・ 2「ここが最後の高い建物です。。 なにかの会社だと思うので、多分違うと思いますけど〜・・・」 青「でも、結構条件にはあってますよね。 窓も丸形だし、東向きの配置・・・」 ア(・・・今は閉まってるみたいね。 会社の名前、わかる・・・?) 2「ん〜と・・・ 『ダーク・スピリッツ』って言う会社・・・!?」 |