へそぼし

05

 ステージの控え室に三人の女が入ってくる。一人は黒光りするレザーのジャンプスーツを身に付けていたが、その前を歩く二人は何一つ身に着けてはいない。
「啓子さん、ナイスステージ!」
 むつみは嬉しそうに啓子に抱き着き、むんずと彼女の臍を握る。
 大きな甘エビさながら斜め前上に屹立する啓子の臍チンポを。
「んあっ!」
「そんな硬い表情しなくても、純粋に喜んだらいいのよ、ほら、ほら、ほら」
 シュッシュッシュッと臍チンポをしごきあげながら、むつみは啓子のうなじを舌先でなめ上げる。
「や、やめて! ママに意地悪しないでっ!」
 由宇はむつみの手を母親の臍から離そうとする。
 だが、意外なことにむつみの手指がはらりと離れた。しかしその手で今度は、啓子の肉唇を責め立てはじめた。
「ねー啓子さん。臍がダメならオマンコがあるもんねぇ」
「ああはぁ、ああああぁ、んああああぁ」
 背中に密着したむつみに体重を委ね、時々突っ張りながら脚を開き始める啓子。
「ママぁ、みっともない声出さないでっ! なんでそんな女のなすがままになってるのよぉ!」
 目に涙をにじませながら、顔を真っ赤にして由宇が叫ぶ。
 しかしその声を啓子の喘ぎが包み込む。
「うんんんんんぁ、あぁあ、はぁあああぁ……!」
「ママ、たまんなく気持ちいいんだってさ」
 啓子の肉唇に指三本をくわえさせて、むつみは悪魔のほほえみで由宇に教える。そしてもう一方の手で再び彼女の臍チンポを握りしめてしこりはじめたのだ。
「おあああああああぁ!」
「ほらほら、すっかり気持ちよくなっちゃって……」
 口から涎を漏らしてなお叫ぶ啓子の首筋にかぶりつくようにキス。むつみは臍チンポを握りしめた手をさらに激しくしごいていく。
「でも……こんなの気持ちよくないよね。ふふ、由宇ちゃんのアソコに比べたら」
「ひっ……あ、あぁいや……」
 厳しい目でむつみに向かい立っていた由宇が、途端に怯えはじめた。腰を引いて後ろに退きながら、震える両手で臍を押さえた。
「ほおら由宇ちゃん、親孝行よ。そのおへそでママをイかせてあげなさい」
「い……いやっ! こんなの、人のすることじゃない!」
「そうよ、あなたたちは人じゃないのよ、さかりのついた牝なのよ」
 臍チンポを大きく振り立ててやりながら、むつみは啓子の背中を押す。
「ほら、啓子さんも由宇ちゃんを優しく抱いてあげて。ちゃんとスキンシップしてあげなくっちゃ。由宇ちゃんも大きくなって、このところ御無沙汰だったんじゃない?」
「あああ、ぁあああああああああ!」
 問いかけられた啓子は、めくるめく快感のあまりに返事を返すことすらままならない。ただむつみに背を押されるまま、一歩また一歩と由宇に迫る。
 じわじわと部屋の隅に追いやられる由宇。他の方向に逃げればいいのだが、彼女はそうしようとしない。母をおいて逃げることができないからか。
 しかし母の臍チンポはその鉾先を娘の臍に向けていた。
「由宇ちゃん、観念して両手でお臍をいっぱいに広げなさい。あなたにはそうするしかないのよ」
 啓子の肩ごしにむつみは由宇に命令する。さらに啓子を一歩前に。
「お臍を広げなさい。ママがおかしくなってもいいの?」
 男の白濁が凝縮したような啓子の臍の突起物は、そのつやつやした表面を部屋の蛍光灯の光で無気味に輝かせながら、先の照準を由宇の臍にあわせる。
「ああ、ママ……いいよ……ママならいい……さあ、来て」
 虚ろな啓子の目を見て、由宇は覚悟を決めた。両手指を臍にやると、左右に引っ張って広げた。臍は苦しそうにその小さな口をわずかに横に伸びる。
 ふふ、とむつみが笑う。
 そのまま啓子の背中を強く押した。
 臍チンポは少しの狂いもなくすっぽりと由宇の臍の中に吸い込まれるように収まった。
「あはあああああぁぁあ!」
「んぐううううぅぅぅう!」
 「北」の字のように、お互いの腹を合わせてのけ反る母娘。
 二人の顔が一瞬苦悶に陰る。
 だが途端にそれもとらえどころのない恍惚の中に消え去っていく。
「ぎひぃぃぃぃぃいいいい! ……いい、ああいいいい!」
 臍交合いのあとに動いたのは啓子であった。由宇の横腹を両手でぐっと持つと、ゆっくりとだが力強く自分の腹を前後に揺すりはじめた。
「おああああぁああああ! ああ……ぃや、ぃはぁママぁあ!」
 両手で母の淫らな動きを止めようとする由宇だったが、内臓をかきまわされるような感覚にうちのめされて宙を舞うばかり。
「由宇、由宇いいいぃ! 気持ちいい、ママ、ママとまらないひぃぃぃ!」
 娘の身体をその豊満な胸に強く抱いて、さらに臍を突き立てる啓子。一方、由宇は口から粘ついた涎を母の胸の谷間に垂れ流して、えうえうと泣き叫ぶ。
 その二人の様子を、むつみは邪悪な微笑みを浮かべて見つめている。
「ふふ、町内のミスコンで常勝している女が娘と醜くまぐわってるなんて、町の人が知ったらどう思うかしらね」
 むつみが一言そう口にした時だった。突然啓子の様子が急変した。
「お、おおおおあ、あああああ、いやぁ、いやぁあああ! ひぃぃぃぃ、見ないで、見ないでぇ!」
 ぎゅっと娘を抱きしめてそのままともに身を丸めながら座りこんでしまった。「見ないで、見ないでぇ」と弱々しく言いながら、必死に首を振る。
「あはは、啓子さん妄想してるのぉ? おもしろーい」
 むつみも身をかがめると、さらに啓子の耳に囁く。
「ほおぉら、由宇ちゃんと臍でエッチしてるところ、みんな見てるわよ。どれだけ隠してもダメよ。みーんな間近であなたたちを見てるの。ほら、みんなさっきのステージのお客さんみたいな目であなたの臍チンポ見てるわよぉ」
「あああああ、ああ……ひぃイクぅ……」
 娘をさらに強く抱いて、啓子はうめく。母娘の身体ははステージ以上にその肌を密着しあい、互いの臍のうごめきに身体をわななかせる。
「あああ、らめぇええ、イグううぅゥ、ううううううううぅ!」
「がうあああぁ、ママぁ、まぁあああぁぁ……」
 由宇は一方的に責め立てられて言葉を口にすることが全くできない。だが啓子はそんな娘に容赦なく臍チンポを抽送する。激しく、強く、ためらいなく。
 そのまま、昇天するかのような絶叫。
「おああああああああああぁぁぁぁぁ!」
 ビクンビクンと背をのけ反らせて痙攣させ、しばらくしてそのまま後ろに倒れ込んだ。
 娘の涎にまみれた乳房を弾ませて荒い息をする啓子。由宇は母の臍チンポの感触が深く刻まれた臍マンコを手で押さえながら、難儀そうに片手で身体を引きずるように母の元に寄り添う。
「はぁはぁ、……ま、ママ、大丈夫?」
 由宇もさっきの臍交合で息が荒かった。言葉もどこかたどたどしい。
「ひうぅぅ、ああああああ」
「ま、ママ、しっかりして……」
「あああぁ、ああダメぇえ、苦しい……臍が苦しぃぃい!」
 啓子の手が、自ら臍チンポをむんずと掴んだ。それから娘を避けるように身体を横にすると……
「……ママ……?」
 由宇には、目の前の光景が何かの悪い夢のようにしか見えなかった。
「あああああ、いひぃぃぃぃぃ!」
 なんと啓子は、自分の臍をしごきはじめたのだ。その顔は、恍惚と欲求不満のいりまじったやるせない表情で、目を彷徨わせていた。
「ママやめてぇ! ねぇ、どうしちゃったの、どうしちゃったのよぉ!」
「あっはははははは、啓子さんがオナニーしてるぅ、はは、ついに目覚めたのね、臍の牝に」
 哄笑のむつみ。
 由宇はその目線で怒りをぶつけようとするが、あられもない母の喘ぎに阻まれる。
「やめて、ねぇやめてママ、もうおへそいじるのやめてよぉ!」
「だめ、らめ、らめぇ、とまらないぃ、とまらないのぉ、――ゆ、ゆううぅ!」
 再び由宇に抱き着く啓子。そのまま娘の上半身を押し倒し、その腹に自分の臍チンポを突き立てる。
 由宇に何も言わせずに、啓子の臍が由宇の腹を突き刺した。
「ぐひぃぃぃ!」
「あああ、由宇の中、由宇の中とてもいいぃ……ああ、じっとしてられない……いい、いい、いいぃ、うぅぃいっ」
 わずかに背をそらし、腹をすりつけるように身体を動かして、白い臍棒を出し入れする動きは、男女の交合よりもセクシーに映る。はたで見ていたむつみでさえ、レザースーツの裏で股間をじゅんと潤わしたほどである。
 やがて観念したかのように、苦しみを堪えるように突っ張っていた由宇の両手両足から力がふっと抜けた。
「……、ぅあ、あふっ、ぅあ、ぉう、ぅう……」
 腹から突き上げられたかのように口から漏れる由宇の声。出す度出す度、色気を帯び始める。
「くふぅ、ぅううん、んおんっ、あはぁっ」
 自分からも両手を母の背に回して抱き着き、腹を擦り付けた。
 陸の上で曲芸するイルカのように背を反り上げる啓子。
 その下で控えめなカーブのなまめかしいブリッジを築きあげた由宇。
 二人の臍は深く繋がりあい、もはや腹をくっつけあって揺すっているようにしか見えない。
 同時に二人は大きく開いた脚を絡めあう。二人ともその肉華をじっとりといやらしく濡らしていた。
 互いに面向かって汁を滴らせながら開き合う二つの肉唇の、なんと美しいこと。年も違うし、セックス経験や出産経験なども大きく違うはずの二人なのに、この母娘は同じ大きさのクリトリスをぴんぴんに勃たせながら、二人等しくつやつやとしたピンク色の陰唇を花開いているのだ。
 それは、絶頂の快楽を模索するかのようにヒクつきあっている。
 むつみは、着ているレザースーツの胸元に二つ小さな突起を作ってしまっていた。息もどこか激しくなっている。
「ああ……、二人ともいいわぁ、さあ、一思いにイカせてあげるからね、いくわよ、一、二の――ほらっ!」
 両手の人さし指をそれぞれの肉穴の奥深く突っ込んだ。
「「あうああああああぁあぁあああぁぁぁぁ!」」
 母娘のいまわの叫びが見事に協和する。二人はおおきく背を反らし、臍同士でつながったまま果てた。
 二人のもとに近寄ると、むつみは啓子の身体に手をかけてゆっくりと臍を抜いていく。絶頂を過ぎてなお締め付ける由宇の臍マンコは、母の臍を離そうとしない。
 ――これも、由宇がかつて啓子の腹の中で育った子供であったためなのだろうか?
 何げにむつみはそう思いながら、ゆっくりと抜けていく啓子の臍を見つめる。
 切な気な由宇の息遣いが、啓子とむつみの耳を撫でる。
「……? なにこれ?」
「あ……あ……」
 突然むつみが驚きの声を上げたので、啓子は我に返って自分の臍を見た。
 白くつややかな臍の肉棒。その先に黒いほこりの固まりのようなものがこびりついていた。
「あー、由宇ちゃんのヘソゴマじゃない。そう言えばあまり中まで洗ってないもんね。ほら、啓子さん。ちゃんと叱ってあげないと」
「そんな、こんなこと……」
 そこへ、由宇がようやく気がついた。
 彼女は二人の視線につられて母の臍を見た。そこに着いている黒い垢のようなものを見て、由宇は途端に顔を赤らめ、目を潤ませる。
「ああ、ママ……私、私もう変態になっちゃった……ごめんなさい、もう私、普通には生きられない身体になっちゃった……」
 両手で顔を覆ってそのまま背をそむける由宇。
 その背中に啓子が抱き着いた。
「由宇、あやまらなくてもいいの。あやまらないといけないのは私の方よ。ごめんね、あなたの事しっかり守ってやれなくて。あなたのことこんなにしたのも、何もかも私のせいなのよ」
 由宇がゆっくりと啓子の方に振り向く。
 そのまま彼女は身をかがめて、母の臍に口を寄せる。
 ヘソゴマのついた先端を口の中に含み、そのままゆっくりと喉奥まで飲み込んだ。
「へ……臍フェラ……」
 由宇のその姿を見て、むつみは思わず発情した自分自身をぎゅっと両腕に抱き締めていた。
 

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