2001年12月27日
セックス漬けで一日中丸裸で過ごしていたりなだったが、食事は一日三食欠かさず食べさせてくれていた。朝昼夕、規則正しく食べさせられた食事は、しかし監禁されている彼女自身に似つかわしくないくらいに豪華なものである。フランス料理さながらの献立だった時もあれば、うまい脂ののった刺身定食の時もあった。また、夜になればワインやビールなどが振る舞われたりした。
しかしそんな食事に舌鼓を打つ傍ら、それに比例して彼女は生まれて以来味わったことのない屈辱に耐えなければならなかった。それもまた食事とほぼ同じく、一日に二、三回訪れる。大司氏はそれを楽しみにしているのか、ことあるごとに尻や下腹部の辺りを撫で回して「もし行きたかったら遠慮なく言うんだぞ。ついていくからな」と言う。そのくせその時がやって来た時は、「急ぐ必要はない。お前の身体を堪能しながら行こうじゃないか」と言いながら、彼はその手のひらの中でりなの胸を転がしたり臀肉を弾ませたり腰のくびれを撫で回したりしながらひどくゆっくり歩かせようとする。
それは事実りなにとって、日中当たり前のように仕掛けられるセックス以上につらいものであった。
おそらくこの屋敷の中でも一番狭い部屋に押し込められると、りなはある所に股を開いて座らされ、黒いブリーブ一丁だけの姿である大司氏と面向かわないといけなかった。
彼は髪と肩をそっと撫でながら彼女にそっと言う。
「さあ、今日はちゃんと出るかな? ここに来てから全然お通じがないもんな」
すっかり毛を剃られた秘部を見つめられながらそう言われて、りなは顔を真っ赤にする。彼女自身、このトイレの中が一瞬暑苦しく思えた。
この屋敷に閉じ込められて以来、りなは大司氏の前で用を足すのを強要されているのだ。
最初はさすがにりなも暴れた。「そんな恥ずかしいことできるわけないですっ!」と叫んで彼の身体を拳で叩いたりしたが、足を引っ掛けられてそのまま便座に腰を落としてしまい、その衝撃で彼女は膀胱に溜めていたものを数滴ほど便器の中に漏らし、そのまま尿意のままにほどばしらせてしまった。
あの時止められぬ尿意に涙した記憶は忘れようにも忘れられない。何しろそれ以来トイレにいく時はいつでも大司氏が中までついてくるのだ。
放尿の瞬間を見届けた彼は、今度はりなの大便をする姿を見たいらしい。しかしりな自身便秘気味なせいもあってか、彼はまだその光景を目にしていなかった。
「もし出ないようだったら、浣腸しないとな」
隙をついて隠し持っていたデジタルカメラでりなの姿を撮ると、大司氏はそう言った。
当の本人は目に涙をにじませて身を縮こまらせる。
「こんなのやですぅ……せめてカメラを――」
「カメラあったほうががんばれるだろう? さあ、インターネットのみんなもりなのこと応援しているぞ」
「ああ……いやですこんなの……いやぁ……」
「なかなか出さないじゃないか。お通じが悪いのは後ろだけじゃないのか」
たまりかねたように大司氏の手がりなの股間に伸びる。指の腹が秘裂に潜り込み、膣口の上の小さな穴を円を描くようにいじる。むずがゆい感覚が、りなの括約筋に揺さぶりをかける。
「ぅあ、ああっん、あ、出るぅ、出るからやめてぇっ」
彼女の悲鳴に大司氏が指を離した。
りなは一層肩をすくませると、両腕を脇に折って気張るような姿勢をとる。
「う……んっ!」
あらわな秘裂の肉花弁から、勢いよくほどばしる小水。強く便器を叩き付けて音をたてると、そのまま奥底に流れていく。
その様子を沢山のフラッシュを瞬かせてカメラに収めていく大司氏。
「これはこれは、元気よく出したじゃないか」
大司氏の言葉に、恥辱ではぁはぁと荒い息をしながらこくりとりながうなずく。
小の次は大。りなは続けて気張り続けた。いくら便秘で出ないとはいえ、浣腸だけはいやだった。苦しみ悶え、自分の意識に反して強制的に排泄するのだけはいやだったからだ。
しかしどれだけ頑張っても、彼女の肛門から大便がでることはなかった。
「やっぱり便秘か……浣腸するしかないな」
「いやっ! 浣腸だけはやめて、出るから……ウンチ出るからっ」
首を激しく横に振り、さらに強く気張り続けるりな。しかしどれだけ肛門がヒクヒク動いても、その内に秘めた排泄物を吐き出すことはない。
「もういい。無理に気張らなくていいさ。浣腸しよう」
大司氏はトイレの上あたりにある棚から小さな紙の箱を取り出した。イチヂク浣腸。
「さあ、今度は後ろを向いて座るんだ。尻を突き出す形でな」
「いや……いやあぁっ!」
「泣き言言ってないでとっとと後ろを向け!」
語調の強さに気押されて、りなは渋々後ろ向きに便器をまたぎ、尻を突き出して座った。
汚れ一つなく白く丸く柔らかそうな尻肉の谷間に、ピンク色の菊門が緊張した面持ちでときおりぴくぴくと引きつっている。
そこに浣腸の嘴の先を当てると、りなは尻肉にえくぼを作って怯える。
「ひっ……やっ!」
「往生際が悪いな……。さあ、尻穴の力をゆるめて受け入れるんだ」
「ああ、怖い……」
「そんな事を言ってこのまま固く穴をつぐんでいたら、無理矢理ねじこまないといけない。それこそ痛い思いをしないといけないぞ。それでもいいのか?」
浣腸の嘴が菊門の真芯にめりこんでくる。硬く冷たい感触が容赦なく括約筋をこじ開けて、遠回しに直腸を圧迫しようとする。
「ぅあああぁ……っ! やめてっ、ねじこまないでっ、お尻の穴ゆるめるから、そんなにきゅうきゅう押さないで!」
しかし異物を突き付けられたままの状態ではそうすぐに力は緩められない。それでもなんとかりなの肛門はぴくぴく引きつりながらもゆっくりとゆるまっていく。浣腸の嘴の先がそのまま自然にりなの中に入っていく。
そしてさらに奥へその内容物を一気に放出した。
「――ひあぁああっ!」
再び尻にえくぼを作って肛門に力を入れたりなだったが、嘴が半ばほど入ってしまっている以上もう意味をなさない。
冷たくゆるい感覚が、直腸から大腸へじわじわと駆け上がっていく。腸壁は敏感に反応して激しく暴れ始めた。
りなの腹からぐきゅるる、と大きな音が漏れる。その途端、小さな肛門に激しい便意の圧力が一気に襲い掛かってきた。
「ああああ……来た……来ちゃったですぅ……」
声をうわずらせて訴えるりなの頭を悠長に撫でながら、大司氏はゆっくりと首を横に振る。
「まだ出しちゃだめだ。我慢できるところまで我慢するんだ」
「で、でも……ぅあ、ああっ」
肩を震わせ、口をぱくぱくさせて、りなはけなげに便意に耐えようとする。
見れば彼女の菊門もまた内からの圧力にぷるぷると頼りなげに震えている。
しかしそんな状態が長いこと続きはしない。
「ひうぅう!」
突き出したりなの尻に再三えくぼができたかと思うと、菊門がこんもりと盛り上がった。
「ぎひっ! ぅあん、出るっ、出ちゃう!」
悲痛な叫びに合わせて、彼女の腹が鈍く太い音をたててうねりを上げた。
その途端、りなの肛門から力が失せた。
……つぷ、ぶりゃぴぶぷぶぶぶぶぶっぶ……。
茶色い汁が肛門から白い便器にぶちまけられ、その合間に長く太い固形物が顔を出して落ちていく。
「ああぁ、とまんない、とまんないよぉっ! お尻の穴がいうこと聞かないぃ! いやっ、沢山出ちゃう、どんどん出ちゃうっ!」
実際りなの激しい排便は延々と続いた。大量の茶色い汁をとめどなく流しながら、小さなりなの菊門は直径四センチはあるだろう長い便を二、三本を吐き出していく。
その後、鹿の糞のような小さい便を沢山便器の中にこぼして、ようやくりなの排便は終わった。しかし汚れた尻穴は半ば開いたまま、激しい便意の余韻でひくひくと痙攣していた。
「やれやれ……すごいもんだ。かわいい顔してひどく汚いものを垂れ流すとはな」
りなの身体にそわそわと鳥肌の波が走る。
その尻の穴を大司氏がウェットティッシュで撫でるように拭いてやると、「ひゃうっ」と素頓狂な声を上げてりなは肩をすくませた。
「ほら、力を緩めないか。下品だぞ、尻の穴でティッシュくわえて」
「お、お尻くらい私が拭きます」
「人の好意は有り難く受け取っておくものだ。ほら、自分でやるより綺麗に拭いてやるからな」
「ひゃっ――ぅあっ!」
ウェットティッシュの冷たく湿った感触がりなの肛門の皺の一つ一つまで丁寧に撫でていく。 ティッシュが離れた後も、ひんやりとした感覚があとをひく。
と、その肛門に再び何かが分け入ろうとしてくる。浣腸の嘴より太く、すこし柔らかい。
「あ、な、何?」
「ほら、じっとするんだ」
「ひっ――ぅああああっ!」
尻たぶを押さえて一気に肛門にねじこまれた「それ」は、直腸の中に入った途端突然自分から折れ曲がり、腸壁をこすった。
「えあっ!」
思わずりなは背筋を弓なりにして上半身を跳ね上げた。
肛門にねじ込まれたのは、大司氏の中指だったのだ。
べっとりとワセリンを塗りこんだ中指を執拗に出し入れする大司氏。ちゅぷ、くちゅ、と粘っこい音をたてながら、りなの菊門は中指をくわえて出っ張ったりへっこんだりをくり返す。
「りなの肛門は本当にけなげだな。必死にきゅうきゅう指に食い込んでくるよ。しかもマンコみたいにくちゅくちゅいわせて……、うん? 感じてるのか、りな? マンコがねっとり濡れ始めてるぞ」
「あ、あ……ちがっ――あっ、あああああっ!」
りなの返事を邪魔するように、大司氏は中指のインサートを激しくする。それでもなお彼女の肛門は壊れてしまうのではないかと思えるほどに彼の指にしがみついて出たり入ったりしている。しかも突かれるたび突かれるたび、肛門の括約筋はそれにリズムをあわせるかのようにすぼまる。
「構いはしない。遠慮しなく感じればいい。私は素直に快楽に乱れるお前が見たいのだからな」
「ひぎぃぃぃいいいやぁっ! えあ、あぇっ!」
大司氏の言に反して、りなは眉間に皺を寄せてあらかさまに苦悶の表情を浮かべていた。実際、排泄のみしか知らぬ肛門からの異物の侵入は身体に鈍つ強い衝撃として貫いてくる。何しろ「外へ出す」直腸の動きに彼の指は逆らい、我が物顔で動き回っているのだ。本来感じることのないその指の動きに腸壁は辛いとまどいを覚え、まるで内臓をかき回されるような感覚を生み出す。
声さえも直腸に入った彼の中指に揺さぶられながらも、りなは辛さと同時にふとからだの力が緩むようなけだるさをも覚えていた。最初それは辛さに比べて微々たるものであったが、いじられるたび突かれるたび、それはどんどん増幅され、彼女の意識に押し寄せて来ていた。
そうそれは、セックスの時に感じた性感の圧迫。
「あ、ぇあ、あああああっ、うあぁっ!」
大きく開けた口の中で、わずかに突き出した舌が硬直していた。りなは目の前がぼやけるかのような感覚に襲われながら、自分の脆さにあわれを覚えた。
――私、私感じちゃってる……お尻いじられて、感じちゃってる……ああ、もう――
直腸の責めにりなは敗北を覚えた。大腸は哀しい痙攣を起こし、身体には再び鳥肌が波打つ。
しかし彼女が快感に屈服する寸前で、大司氏は中指の動きを止めてしまった。それから、ゆっくりと直腸から抜き取っていく。
「え、ああぁ……そ……んあぁ……」
彼の指に名残惜しくしがみつき、引っ張られるままに出っ張る肛門。そのあと指先が離れると、まるですぽん、とでも音がしたのではと思うほどに肛門は弾力豊かに普段の姿に戻った。
いやでしょうがなかったはずであった。だが、りなの身体には寂寥感が渦巻いていた。不思議なことに直腸の肉壁は指を求めてずりずりと蠢いているのだ。
「あ、……う、うんむっ」
肛門をきゅっとすぼめてみても、止まらない。切ないうごめきはむずがゆさになり、思わず彼女の腰を揺り動かす。
うねうねと尻字を描くように便器の上を左右に揺れる尻肉を、大司氏は優しく撫でる。
「ふふふ、すっかり癖づいたみたいだね。お尻をいじられるのに」
「そ、そんな……! 違うです、違うですっ、ちが――ひっ!」
太く熱くたぎるものを再びりなは感じた。
今度は尻の谷間、むき出しの肛門にぴったりとくっついて。
「違うかどうか、これで試してやろう、な」
「い、いやですっ!」
「りなの『いや』は『好き』っていう意味だからな」
「いやです、本当に、いや、いやあああああ!」
両手でむんずと腰をつかんで少し持ち上げると、大司氏は太い血管をもりあがらせたそのペニスの先をりなの肛門にあてがって、
そのままずぶりと根元まで突き入れた
「――――――ぁあうっ!」
声にならない絶叫を上げたりなのその語尾は、艶かしくうわずった。その声のままでりなは直腸を貫かれる度に喘ぐ。
「ぅあっ、ぅあっ、ぅあぁっ、あぅっ……!」
大きく見開いた目は全く焦点が定まっていない。
りなはただ大司氏のペニスになされるがまま、ただの壊れた発声マシンさながらになってしまった。すっかり弓なりにこわばらせた背筋をときおりビクビクっと痙攣させながら、口をぱくぱくさせてつまらせたような悲鳴を上げ続ける――。 |