2001年1月2日

 長い元旦であった。すっかり疲れきって縄衣装のままで早寝してしまったような気がする。
 朝目覚めて辺りを見回してみると、室内着の大司氏は何やらいろいろ準備しているようである。懐かしい匂いがりなの鼻をくすぐる。これは――墨の匂い。
「おはようりな。初夢は見れたかな?」
 何でもお見通し、といった様子で大司氏が声を掛けて来た。ゆっくりと上体を起こすりな。
「……見れませんでした」
「忘れてるだけだろ? どうせりなのことだから、馬とセックスして夢でも見てたんじゃないのか?」
「本当に見てませんですっ!」
 本当であった。りなは何一つ目蓋の裏に夢を見てはいなかった。何かにつけてエッチなことに結び付ける大司氏に少し嫌気を覚えて顔をそむけるりな。
「そんなむっつりすることはないだろ……。さあ、朝ごはんをそこに用意しておいたから食べるんだ」
 牛乳、ホテルロールパン、コーンポタージュ。何の変哲もない軽い朝食を口にしながら、りなは大司氏が準備しているものをちらりと見た。
(へぇ、書き初めかぁ)
 書道なんて小学校以来だ。りなは多少興味津々で見つめる。
 しかし大司氏が準備しているのは、小学校で面向かったものよりとても大きい。硯も大きいし、半紙も畳一畳くらいはある。不思議に思ったのは朱肉。どうしてそんなものがあるのかとりなは首をかしげたが、そういえば書道の教科書に赤いはんこが押されてたのを思い出して納得した。だがはんこを押すにしては非常に大きい気もするが。その気になれば広げた手のひらを赤く染めることができるくらいの大きさだ。
「朝ごはんを食べたらこっちに来るんだ。一緒に書き初めしような」
 そう言いながら、大司氏は大きな筆の先に墨をにじませて半紙に向かう。
 なんとも達筆であった。滑らかで力強い行書で「賀正」。
 大司氏の意外な一面を目の当たりにしたりなは、食べていた朝食もそこそこに彼の側に座っていた。
「どうだ?」
「すごいです……。大司さんは書道家なんですか?」
「そんなわけないだろう。筆を握るのはこの時だけだ」
 大きな半紙から体を離すと、大司氏は改めてりなの方を向く。
「じゃありなも書いてみるか」
「私そんなの書けないですぅ」
「うまい下手は関係ない、書き初めはやることにこそ意味があるんだ」
 そう言われて筆を差し出されたらやらないわけにはいかない。くびれのある太く長い筆を握ると、りなはその手を硯に伸ばそうとする。
 と、大司氏がりなの腕を握ってそれを制した。
「……え?」
「筆の持ち方が違う」
「え……ぅあ、ごめんなさい。ええと、どう持ったら良かったんでしたっけ……」
 筆を鉛筆のように持っていたことに怒られたのだろう。確か挟むところが人さし指と中指の間だったか中指と薬指の間だったか……。
 あれこれ思案しているりなの手から、大司氏は筆を奪い取った。
 まさかそこまで怒っていたとは。何をされるか分からないと怯えて肩をすくませると、りなはそっと大司氏の方を見る。
「……立つんだ」
 このパターンだとまた恥ずかしいことをさせられるにちがいない。一体どんなことをされるのだろう? きゅっと唇を噛みながらも、りなの胸はばくばくと強く鼓動する。
 と、いきなり大司氏はりなの後ろに回り、持っていた筆を彼女の股間に持っていく。
 そのまま、筆の尻で肉襞をあさり始めた。
「やっ、ぅあっ、……何するですか、あっ」
「りなの場合はここで筆を持つんだ。それからしゃがんで字を書くんだ」
「やっ……いやああっ! いくら何でもそんなはずかしいこと――」
「できるのが、『種付けアイドル』のりななんだ」
「そんなぁ――あっ、ぅああんっ!」
 筆はゆっくりずぶりと三分の二ほどりなの膣内に納まってしまった。懐から取り出したテグスで筆を結び付け、さらに両脚の付け根に巻き付けて抜けないようにすると、そのままりなを硯の所まで歩かせた。
「ゆっくりしゃがんで筆先に墨をつけるんだ。いいか、手は絶対に使うな」
 従うしかなかった。りなは股を開きながらゆっくりとしゃがみ込んで硯の墨汁に筆先が当たるようにする。
 そこに突然フラッシュが焚かれる。
「ぃやあっ! 写真撮ったぁ!」
「何をいまさら。こういうシーンはちゃんとインターネットのファンに見てもらわないと」
「うう……、私どんどん辱められるんですね……」
 哀し気な表情で墨を筆に含ませるりな。
「半紙には『淫乱』と書いてもらおう。いいか、大きく書くんだぞ。ちゃんと余分な墨を拭ってな。ポタポタ墨を落とされたらせっかくの作品も台無しだからな」
 言われた通り手を使わずに腰を微かにくねらせながら、硯の墨で陰唇咥える筆の先を整えるりな。それから立ち上がるとそおっと半紙の上に上がり込んだ。
 再び半紙に腰を落とすと、恥辱の筆先がぐしっと潰れて黒い点を描く。少し膣奥に沈み込む筆に足の力を奪われそうになりながらも、りなは意を決して膣口で筆を強く握りしめる。そして脇で折り曲げた両腕に力を込めて拳を作りながら、サワガニさながらに脚を半歩動かして筆先を滑らせていく。
「はぁ、はぁ……うんっん!」
 ダイナミックに腰を振って筆を跳ね、尻を左右に揺さぶりながら蟹足で動きながら線を描き、爪先立ちになって筆を離す。ちらりちらりとのぞける肛門がヒクヒク動いているのも、デジカメを握る大司氏の目に見える。
「ほほぉ、なかなかサマになってるじゃないか」
 大司氏の言葉に首を横に振りながらも、りなは唇を噛みながら健気にマンコ筆を振るって「淫」の字を書き終えた。
 指示を受けて再び硯に戻ると、再び腰を落として筆先を墨汁に浸す。
「うまいもんじゃないか、りな。今の所綺麗に字を書いてるよ」
「ぅああ、そんなぁ」
「折角褒めているのに喜べよ」
 そう言って大司氏は硬くしこった正直なりなの乳首を人さし指の腹で遊ぶ。
 りなは唇をさらに強く噛んで耐えようとするが、愛撫が荒々しくなるとたまらなくなって艶かしい嬌声を上げてしまった。
「や、あ、あんっ!」
「さあ、次は『乱』の字だ。思いっきり乱れながら書いてごらん」
「っひゃうっ!」
 ぴんっと乳首を弾かれてから彼女はきゅっと両手で胸を押さえる。
 そして再び半紙に向かう。今度は「淫」よりは画数が少ないが、その分描かねばならぬ線は大きい。つまりその分腰の動きは大きくなるわけだ。
 長い縦の線を引くと、前に迫り出してえくぼを作った尻たぶが徐々に緩み、その谷間をゆっくり広げてヒクつく肛門をあらわにする。
 しかしなにより見物なのは「乱」のつくりの部首だ。大司氏も彼女がそれを書く様子をじっくり撮るべく腰を据えてデジカメを構える。
 陰唇にしっかりと咥えこんだ筆の先を突き出して尻にえくぼを作り、ゆっくりと半紙におろす。そこから尻を後ろに引いていきながらゆっくりと蟹脚で後ろに下がる。ぱっくりと開いた菊門をデジカメに撮られながら、尻を後ろに突き出したその格好のまま横に腰をくねらせて筆を滑らせる。最後はのったりと爪先立ちになりながら尻肉に再びえくぼを作ってゆっくり腰を浮かした。
「あ……書き終わった……書き終わったよ、ちゃんとアソコで書き初めしたよ」
 後ろにいる大司氏に振り向いたりなの目は、どこかトロンとしている。
 立ち上がったりなの陰唇からゆっくりと筆を抜いてやると、途端に愛液が溢れ出て筆を伝う。しっかり感じていたのだ。
 ティッシュでりなの肉襞から愛液をぬぐい取ってやると、大司氏は彼女の片脚をいきなり抱え上げた。
「ぅあっ、やっ、コケちゃう、あ、あっ! ……ひゃああ、やだっ!」
 片股を広げられてバランスを崩しそうになったが、なんとかりなは持ちこたえた。しかしそれでもバイパンの陰唇はぱっくりと開いて濡れそぼった奥を覗かせている。
 そこに、大きな朱肉がぐりぐりとあてがわれる。
「やっ、あっ……んんあっ!」
 途端にりなの肉花弁が赤く彩られる。そこに大司氏が、さっき「淫乱」と書いた半紙の隅を当てがった。
「さあ、りなが書いたという印にちゃんとここにマン拓を押すんだ。そら、もっとオマンコはぐはぐさせるんだ。ちゃんと朱肉がはっきり写らないだろ」
「ああいやぁ、こんな、こんな恥ずかしいのいやぁあ!」
 しかし半紙を後ろから押さえる大司氏の手にぐりぐりと敏感なところをさすられては我慢ができない。無意識にりなの肉襞はもそもそと動く。
 ようやく半紙が剥がされると、くっきりと肉襞の形状が象られたりなの淫章がそこに出来上がっていた。それを喜ぶかのように、その恥ずかしい印と陰唇の間に愛液の粘っこい糸が引く。
「そおら、これで完成だよりな。屋敷のどこかに飾っておこうな」
「ぅあ……」
 大司氏が満足そうな表情で高々と掲げて見せる「淫乱」。膣で筆を握りしめたりなが体に覚えた官能の全てがそこに現れている。それがりな自身にはまるで自分で自分にその烙印を押してしまったかのように思えてならなかった。
 そんな自分がとてもいやらしく感じられる。
 りなは両手で再び濡れてきた股間を押さえてうずくまる。
「なんだ、したくなったのかい?」
 それに追い討ちをかけるように大司氏が両胸の乳首を撫でる。
「あ……あぁ……」
「アソコに筆咥えてやらしいこと考えてたのかい?」
「ああ、そんな、そんな……」
 ただ首を横に振るだけのりな。否定しきれない。
 後ろでズボンとパンツをずり降ろし、股間にゆっくりと長いペニスをくぐらせる。朱肉拭わぬ肉襞に彼の逸物も朱色に染まる。
「ほおら、これが欲しいんだろ?」
「はああぁぁ!」
 その熱さを股間に感じただけで絶頂に達してしまいそうだった。自然と息もはげしくなる。
 そんなりなの耳もとで大司氏がねちっこくささやく。ほら、これが欲しいんだろ? これでアソコ貫いてたくさんスペルマ注ぎ込んでほしいんだろ? 気持ち良くなりたいんだろ? イってしまいたいんだろ?
「ああ、してほしいですぅ、イキたいですぅ、ずんずん、ずんずんしてえぇえ!」
 それはまるで吹っ切れたかのような叫び声だった。
 大司氏がいやらしい笑みを浮かべる。
「じゃあ足を開いて体を前に倒すんだ」
 何の抵抗もなく、りなは胸をぷるぷると揺らして体を前に倒して愛液が伝い始める太ももを開き、我慢できないといわんばかりに尻を振る。
 その真心に剛直が突き込まれた。
「ぅああああああああーっ!」
 姫初めの牝の嬌声は、歓喜に満ちて屋敷の内外に響いた。

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