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第30話「一泊二日 フィリオナ・ヴィーへの旅」 |
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エバークエスト日本語版・トリロジーでは、オデュス、アントニカ、フェイダーといういわゆるクラシックの三大陸に加え、クナークとベリオスという二つの新大陸へも行く事ができる。
であるにもかかわらず、僕は今までクラシックのゾーンにしか行ったことがなかった。これはもったいないというものだ。ってなわけで今回は、クナーク大陸目指して旅をしてきました。
瞬間移動魔法を使わずにクナーク大陸へ行くには、(1)ブッチャーブロック山脈から船に乗る(2)マーのオアシスから船に乗る、のどちらかしかない。前者は普通の善良な種族、後者は悪の種族のための航路になっている。
僕はノームで一応ぎりぎり善良な部類の種族に入るので、ブッチャーブロック山脈の船着き場からクナーク大陸を目指すことにした。
ブッチャーブロック山脈の船着き場に着いてみると、かつて利用したアントニカへ向かう船の来る桟橋ではない、他の桟橋にあやしげなノームのNPCがたたずんでいるのが目に入った。
その名もTranslocater Gethia。実はこの旅をした当時、ブッチャーブロック山脈からクナーク大陸までの定期便が休航してて、かわりに船着き場にいるNPCに話しかけることで、船着き場から船着き場まで一瞬で転送してもらうという、特殊な状態になっていたのだ。
名前からして、このTranslocater Gethiaが転送してくれるNPCに違いない。したがって僕も、ここから船に乗るかわりに会話をして海を渡ることにする。
Translocater Gethia 「やぁ、こんにちは、ゼン。この地域では、ボートに関する奇妙な問題が発生しているようで、Academy of Arcana Sciencesが、問題の調査のためにチームを送ってくれている。その間に [ ティモラス・ディープにいく ] 必要があるのなら、そこにいる私の仲間のところへ君を運んであげることができるけど」
ゼン 「ティモラス・ディープにいく」
[ ]で囲まれたキーワードを言うと、Translocater Gethiaは魔法を唱え始め、詠唱が終わると同時にゾーンが切り替わった。
ゾーンの切り替えが完了すると、そこはキーワードにあったティモラス・ディープというゾーンだった。
アントニカ大陸とフェイダー大陸の間に、涙の海というゾーンがあるように、クナーク大陸までの間にあるのがこのティモラス・ディープというゾーンのようだ。
このゾーンも涙の海と同じく、ゾーンの大半が海で構成されているゾーンのようで、今いるのはその中に浮かぶ島の一つらしい。
周囲を見ると、桟橋の上にTranslocater DeelaというNPCがいる。おそらくこいつに話しかければ、さらに先のゾーンへ(またはもといたブッチャーブロック山脈へ)移動できるのだろう。でもせっかくこのゾーンに来た以上、もう少しこのゾーンを見てみたいというのが人情というものである。たぶん。
ってことで、桟橋を駆け下り、この海に浮かぶ小島を探索することにした。
海沿いに島を一周する事を目標に、反時計周りに島を回ってみることにする。
海沿いはほとんど砂浜か岩場で、そこにはクラシックの大陸にはないモデルの、風に揺られる木(注1)がぽつぽつと林立していた。
周囲には僕以外に動くものがなにもない。モンスターはいないのだろうか・・・。
さらに進んでいくと、鳥人間をモチーフにしたような巨像や、あやしげな遺跡のようなものがあったけど、やっぱりここにもモンスターは一匹たりとも見あたらない。
結局そのままモンスターには出会うことなく、小島の海岸線を一周して、もといた桟橋に戻ってきてしまった。
どうもこの島は非常に安全な島らしい。ま、この島の見物はこの辺で切り上げて先に進もうかな。
Translocater Gethiaに話しかけて、さらに先へと移動することにした。
再びキーワードを言ってゾーンの切り替えが完了すると、フィリオナ・ヴィーというゾーンについた。フィリオナ・ヴィーはフィリオナ・ヴィーの街と、モンスターの徘徊するフィールドが同居しているゾーンだ。
グレーター・フェイダークと同じと思ってもらえればわかりやすいだろうか。船やNPCの転送を使ってここへやってくる人は皆、このゾーンのフィリオナ・ヴィーの街にある桟橋に到着する。
フィリオナ・ヴィー(注2)というのは、ハイエルフの姫様か何かの名前で、エバークエストのパッケージイラストにもなっている、あの女性のことだ。彼女がクナーク大陸で行方不明になったときに、彼女を探すためにハイエルフが探索の前線基地として作ったのが、このフィリオナ・ヴィーの街なのである。
そのため、この街は名前でもわかるとおりフィリオナ・ヴィーのための街と言っていい。
岬には航海者を見守るように輝くフィリオナ姫の彫像が、自由の女神のようにそびえ立っている。
この彫像を見ると、はるばるクナーク大陸へやってきたという実感があって感慨深いものだ。
さて、どうするかな。実はフィリオナ・ヴィーまで行く、というのが目標だったのでこの先の予定を考えていなかったのだ。
うーん、どうしたもんか。
なんて事を考えつつ、フィリオナ・ヴィーの街をさまよっている僕に、旧大陸にいる知り合いからこんな「/tell」が入った。
知人 「solA(注3)いかん?」
ゼン 「いくいく」
間髪入れずに承諾の返事を返す僕。ひとしきりフィリオナ・ヴィーの街を探索した僕は、とりあえずクナーク大陸への第一歩を踏み出したという自己満足を得て、あっさりと旧大陸へ帰ることにしたのだった。
ま、観光はできたし、よしとしましょう。
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6日15時間10分 |
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注釈
(注1)クラシックの大陸にはないモデルの木:
クナークやベリオスは、クラシックよりもあとに開発されただけあって地面や木、その他さまざまなオブジェクトの形がクラシックのものとは違い、より細かいものになっている。その中でも一番違いがわかりやすいのは揺れ動く木の枝だろう。
(注2)フィリオナ・ヴィー:
ノーラス最大の有名人のひとり。ハイエルフの姫様。エバークエストの公式バックストーリーの中心人物で、多くの追加パッケージは、彼女の足取りに合わせているという形を取ってリリースされている。ゾーンの名前であり、街の名前であり、人物の名前であるというややこしい存在。
(注3)solA:
ラヴァストーム山脈にあるダンジョン、「ソルセックの眼」のこと。「/who」コマンドで調べると、このゾーンは「soluseka(ソルセックA)」と表示されるため、こう呼ばれる。同様にダンジョン「ナガフェンの寝室」はsolBと呼ばれることが多い。理由は同様。 |
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