成長日記 冒険記
ゼン爺の成長日記
  第35話「氷の海を越えて」
「一緒にベリオス行きませんか?」
 
その日、僕がいつものようにLFGタグ(注1)をつけてたたずんでいると、そんなお誘いを受けた。トリロジー版をインストールしている僕は、常々「せっかくのトリロジーなのに、クナーク大陸やベリオス大陸で遊ぶ機会がなくてもったいないな」と思っていたので、この話はまさに渡りに船。早速、了解の旨を返事で送った。
 
ベリオス大陸への船は、北部のロー砂漠にある桟橋から出るらしい。誘ってくれた人との話し合いの結果、その桟橋で待ち合わせよう、ということになったので、僕もまずはその桟橋へ向かった。
 
僕はすでに、北部ロー砂漠へはGateの魔法を使って一瞬で行けるようになっていたので、同行者の中では僕の到着が一番早かった。桟橋で船を待っている人たちとともに、ぼーっと桟橋に座り込んで、他のメンバーの到着を待つ。
しばらくすると、樽と板切れを組み合わせたような、ボロっちいイカダが桟橋に接岸した。このイカダでベリオス大陸へ行くのだろうか・・・。どう見ても遠洋航海には向かない気がするんだけど・・・。激しい不安に駆られる。
 
ともあれ一回目のイカダ到着の時点では、待ち合わせをしていた他のメンバーがまだ到着していなかったので、僕はイカダには乗らず、船を待っていた他の人たちの船出を見送って、再び今度は一人で桟橋に座り込むことにした。
 
十数分〜数十分後、二回目のイカダが到着。今度はメンバーも揃っていたので、ついにイカダに乗り込むことになった。
 
すっかり日も暮れて、真っ暗闇になりつつある海を、イカダは滑るように進んでいく。
 
一体このイカダの推進力はなんなのか?というところが気にならないこともないが、魔法あり、ドラゴンありのこの世界でそんなことを聞くのは野暮というものだろう。
出航後、すぐに僕らはイカダごとゾーンをまたぎ、アイスクラッド・オーシャン、というゾーンに到着した。直訳すれば「氷に覆われた海」といったところか。氷の世界ベリオス大陸の入口にはふさわしいゾーン名だ。
 
アイスクラッド・オーシャンに到着後、しばらくの間イカダはさらに進み続ける。
 
周りに海しか見えないので、本当に進んでいるのか、という確信が持てないのだけれど、たぶん進んでいるんだろう。
 
それを証明するかのようにやがて前方に島影が現れ、イカダはこの小さな島に接岸して止まった。桟橋もなにもないので、水に濡れながら下船だ。
この旅に誘ってくれた人によると、この島でイカダから船に乗り換えるという。やっぱりイカダでは大陸間移動は出来ないんだな、と妙に安心してしまう。
 
この島のイカダが着いた場所のちょうど反対側にある、船が着くという桟橋へ行ってみると、先ほどロー砂漠から先行した人が、そこでやっぱり船を待っていた。こっちが追いついてしまったところを見ると、船の往復頻度より、イカダの往復頻度のほうが上なのだろうか。
 
この島で再び船待ちモードだ。しばらく待っていると、暗い海の向こうから一風変わった船影が姿を現した。
 
どこもかしこも風変わりなその船の中でも最も目に付くところは、なんと言ってもその船首部分だろう。
 
外縁部にハンマーを装着した水車、とでも言おうか、そんな機構が船首部分に突出している。
どうやらこの船は、船首の回転するハンマーで流氷を打ち割りつつ進む、この世界における砕氷船であるらしかった。
 
中継地点である小島から砕氷船に乗りこんで、僕ら一行の航海はさらに続く。乗ってみると、この船が意外に大きいということが分かる。
 
少なくとも、フェイダー大陸とアントニカ大陸の間の船に比べると、一回り大きいようだ。さらにこの船は、帆船ではなく、なんと汽船のようだった。
 
船の中央部分には帆柱も帆もなく、かわりに大きなピストンのようなものがあって、どうやらこれが推進力を産んでいるらしい。すごい科学力じゃないか、ノーラス。
 
・・・ん?科学力? こんな科学力を持つ種族といえば・・・。
 

 
懐かしい街に思いを馳せながら、航海を続けると、だんだん夜が明けてきた。ちょうど明るくなってきた頃、砕氷船の周囲に流氷が目立つようになってきた。船の左右に流氷が並んで配置されていて、コースのようになっている。その氷のコースを進んでいくと、ついに陸が見えた! ベリオス大陸、到着!
 
真っ白な桟橋に接岸した砕氷船は、回転ハンマーの部分を上にあげて、格好良く停泊する。
 
うーん、絵になるな。
 
ついた場所は、真っ白な一面雪景色。寒くてしょうがない、って感じだけど、幸いゲームなので寒くない。
 
雪化粧の世界を走り回り、その辺にいた狼に襲われたりしながら、僕はベリオスでの冒険を開始したのであった。


あ、そうそう、ついた先はやっぱりノームの桟橋警備隊に、ノームの海洋冒険海賊団と、ノームずくめでした。
 
やはり、あんな砕氷船を建造しうる、英知に富み、聡明で、卓越した科学力を誇る種族はノームに決まっているわけですな。
うむうむ。
 
Gnome POWER!!(注2)


 
ゼン爺の合計プレイ時間 8日7時間7分

注釈
(注1)LFGタグ:
「/lfg on」のコマンドを打ち込むことで、自分の名前の後ろにつけることの出来る「LFG」という文字のこと。LFGとは「looking for group」の略で、「参加できるグループを探しています」の意味。LFGタグをつけることで、他の人からも、「ああ、この人はグループを探しているんだな」とわかってもらえるため、若干グループに誘われやすくなる。
 
(注2)卓越した科学力を誇るノーム:
ノームの街アッカノンは、人型二足歩行ロボットを実用化している恐るべき街。正しくはノーラスのテクノロジーの最高峰。


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