成長日記 冒険記
ゼン爺の成長日記
  第43話「クナーク、再び」
かつて一回だけ海路で(しかも航路運休の影響で転送NPCの魔法を使って)、ほんの一瞬の間だけ訪れたクナーク大陸(注1)
 
今日はこの大陸へ本格的に狩りをするために行ってみることにした。僕のレベルも上がり、Portal系の魔法(注2)を使ってグループ全体を一瞬でクナーク大陸まで送ることができるようになったからだ。クナーク大陸が、ぐっと身近になったというわけである。
 
今回の目的地は、クナーク大陸のフィールド・オブ・ボーンにあるというダンジョン、カエソラ(注3)だ。カエソラとは、また微妙に発音しにくい変な名称だけど、トカゲの大陸クナークだけに、それもまたしょうがないといったところだろうか。
 
ってなわけで、コモンランドに集合した僕らは、Portalの魔法でクナーク大陸のドレッド・ランドへと瞬間移動したのだった。

ドレッド・ランドに着くと、そこにはおなじみのウィザードの尖塔が、紅葉している木々と、雪をかぶっている山々の中にそびえ立っていた。少し寂しげでノスタルジックな風景だ。
 
目的地のカエソラは、このドレッド・ランドを始点として、フィリオナ・ヴィー絶望の大湿原フィールド・オブ・ボーン、そしてカエソラと、足かけ5つのゾーンを通っていくことになる。
この中でも、今いるドレッド・ランドにはレベル30台から40台のモンスターが多数徘徊していて、しかもその一部はInvisibilityが通用しないという、交通上の難所だ。念のためのInvisibilityと、Levitateの魔法をかけた僕ら一行は、慎重かつ迅速にゾーンを進んでいくことにする。
 
ドレッド・ランドは、ゾーン全体が二つのエリアで構成されていて、Portalの到着点のある比較的安全で小さなエリアと、危険なモンスターの徘徊する広大なエリアに分かれている。そして、その二つのエリアは氷のトンネルによって結ばれている。

 
安全な小エリアを一気に突っ切った僕らは、氷のトンネルをまず駆け抜ける。ベリオス大陸で散々見飽きてしまった氷だけに、今さら氷のトンネルと言われても感動は薄いけど、初見だったら結構綺麗に見えるような気がしないでもないトンネルだ。
 
トンネル内部には、しばしば雪男等のモンスターが迷い込んでいるので、ここもInvisibilityがあったほうが無難と言える。
 
トンネルを抜けると、いよいよ問題の大エリアだ。ここを抜けるのは大別して二つの方法がある。
 
一つは、敵に気をつけながら、ゾーン壁沿いを進む方法。
二つ目は、Levitateをかけて、ゾーン壁際の頂点まで登り、そこから斜め上を見上げつつ一気に空中を駆け抜ける方法(注4)
このゾーンはなぜか後者の方法をとると、ゾーンを横断するまで高い高度を維持できてしまうので、この後者の方法に慣れていれば、これが一番手っ取り早い。
 
とはいえこの方法に慣れない人がグループに一人でもいると、その人が墜落して死亡→死体回収のフルコースになってしまう、いわば諸刃の剣だ。
 
今回は初めてのドレッド・ランドという人もいたので、安全策のゾーン壁沿いコースをとることにした。このゾーンの壁沿いには、葉の濃い木々が林立していて、視界がすこぶる悪い。ともすれば先導役のメンバーを見失ってしまうし、悪くすると葉っぱを越えた瞬間に、目の前にモンスターが現れたりして心臓に悪いことおびただしい。
 
そんなこんなで、どきどきしながらもなんとかドレッド・ランドを抜けることが出来た。ドレッド・ランドを抜け、隣のゾーン、フィリオナ・ヴィーに入ると、そこは長い迷路状のトンネルになっている。あまり危険はないので、迷ってもどうということはない。のんびりとうろうろしつつ、適当に迷路を抜ける。

 
迷路を抜け少し南下すると、そこにフィリオナ・ヴィーという街が広がっている。前にふらっと来たことがある街だ。あのときは海路でやってきたけど、今回は陸路。街の見え方も、若干違って見える気がするから不思議だ。
 
とりあえずここで、念のためのバインドをしておいてから、さらに先を急ぐことにする。

すでに最大の難所であるドレッド・ランドは抜けてしまっているので、気分は楽だ。フィリオナ・ヴィーの次のゾーン、絶望の大湿原に入る。
 
ここは低レベルのイクサーが修行をするようなゾーンなので、僕らのレベルからするとほとんどのモンスターは緑で弱い。Invisibilityをかけつつ、鼻歌まじりで突っ切っていく
 
何の問題もなく、絶望の大湿原も通り過ぎ、目的地カエソラの入口があるというフィールド・オブ・ボーンに到着した。
絶望の大湿原からフィールド・オブ・ボーンに入るゾーン入口からは、カエソラはまさに目と鼻の先だ。ゾーンに入ってすぐに目に入る、石造の遺跡のようなところへ向かって、一行は疾走する。
遺跡の周辺にはInvisibilityの効かない骨やらサソリやらがいて、執拗に僕らに襲いかかって来るんだけど、所詮は緑色の雑魚だ。降りかかる火の粉を蹴散らしつつ、遺跡の中へ入る。

 
遺跡の奧にひときわ大きくそびえ立っている建物が、カエソラの入口だった。この入口部分には、自分でバインドできないクラスの人もバインドをすることが出来るというので、全員ここで再び念のためのバインドをし直す。
 
そしていよいよ、カエソラ内部へ挑むことにしたのであった。
 
うーん、やっと着いたけど、ここは到着するだけで結構大変だな・・・。

ゼン爺の合計プレイ時間 11日15時間15分

注釈
(注1)ほんの一瞬だけ訪れたクナーク大陸:
第三十話参照。
 
(注2)Portal系の魔法:
ドレッド・ランド行きのPortal系の魔法は、Combine Portal(ウィザードLv34)というわかりにくい名称だ。ロー砂漠へ行くのはRo Portal。コモンランドへ行くのは、Common Portalなのに、なぜかクナーク大陸行きの魔法は分かりにくい。他に同じクナークのエメラルド・ジャングル行きの魔法などは、Markar's Relocation(ウィザードLv39)などという、さらにわかりにくい名前だから注意が必要だ。
 
(注3)カエソラ:
クナーク大陸のフィールド・オブ・ボーンにあるダンジョン。レベル30台から40台前半までが適性レベル。経験値ボーナスが非常に高いことで有名。主にアンデッドと蜘蛛がモンスターとして出没する。
 
(注4)一気に空中を駆け抜ける方法:
ドレッド・ランド中央にあるダンジョン、カーノア城に行くようになるまでには、是非マスターしたい小技。慣れると地表が見えないくらいの高い高度を疾走することもできる。
 


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