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第46話「チェイン・プル」 |
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レベル40も越えると、LFGをしてダンジョンへ行く、というのが日課になってくる。この日もLFGを出してグループを見つけ、定番の待ち合わせ場所であるコモンランドのドルイドリングへ向かった。そして、いつも通りの行き先決定が始まる。
話し合いの結果、この日は・・・
「DLのKC外でやりましょう」
ということになった。DLはクナーク大陸のドレッド・ランド(Dreadlands)というゾーン。KCはドレッド・ランドの中央部に入口がある、カーノア城(Karnor's Castle)のことだ。カーノア城の外、ということなので、今回は久々に野外での狩りということになるようだ。
前にカエソラへ行ったときのように、Portalの魔法でドレッド・ランドへ飛び、InvisibilityとLevitateの魔法をかけて突っ走る。今回はドレッド・ランドの中央部にあるカーノア城へ行くので、ゾーンの壁際の山の高くまで登って、そこから一気にLevitateを利用して空中走行する。という方法でいくことになった。
この方法のコツは出来るだけ高いところから離陸することと、視線を水平より上に向けること、現在位置は「/loc」コマンドで把握すること、だ。
ところが、この方法は知っていれば簡単なんだけど、知らないと不用意に下を向いたりして、簡単に地表まで落ちてしまう、一種危険な方法である。
今回もグループリーダーの方が簡単に説明したものの、全員にやり方が伝わらなかったらしく、カーノア城に着くまでに早速犠牲者が一人出てしまった。とほほ。
とりあえずカーノア城の城壁に寄り添うようにして、死者を蘇生させ、態勢を整え直す。
態勢が整ったところで、一行はカーノア城よりさらに東へと少し進み、そこにある遺跡の残骸のようなところへ陣取った。どうやらここでキャンプをして、周囲のフィールドを徘徊しているモンスターを引っ張ってきては倒していくらしい。
ここで、グループのタンク兼プラーが威勢のいいことを言ってきた。
「それでは、ノンストップでチェイン・プル気味にしますので」
むむむ。
チェイン・プル、とはよくわからないけど、ノンストップはわかる。おそらくチェイン・プルとは、プルする、戦闘する、倒すと同時にまたモンスターが来る、というような勢いでプルしていこうということではないだろうか。そんな推測をしながら、テキトーに、
「OK」
とか返事をしてしまうことにする。本当にOKなのかはさっぱりわからないが、まあいいでしょう。
ってなわけで、狩りが始まった。予想通り、すさまじい勢いでモンスターが引っ張られてくる。
主なモンスターは、蜘蛛人間、犬人間、ニワトリ、ゴリラ、といったところだろうか。蜘蛛人間は魔法を使ってきていやらしいので、プラーは出来るだけ避けて引っ張ってきているらしく、犬人間やニワトリが多い感じだ。
あまりにもモンスターのやってくるペースが速いため、マナの都合上、一匹当たり魔法をDD一発とスネア一発しか入れられない
数勝負だと、弾切れのあるウィザードは役に立ってない感じだなー。そんな一抹の申し訳ない感を感じつつも、狩りを続けていく。
そんな僕とは対照的に、グループのマジシャンの人は、強力なペットを使ってコンスタントに安定したダメージをモンスターに与え続けていた。マジシャンのプレイヤーが少ないのか、偶然僕が組んでなかったのかは分からないけど、ほとんど初めて組んだマジシャンの力を垣間見て、目を丸くする僕なのであった。
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ゴリラ |
白ゴリラ |
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休む間もなく狩りは続いていく。ゴリラのようなモンスターを見て、おふざけで 「でかくて憧れるなぁ。でも毛が白いともっといいなぁ」 とかいうと、きっちりどこからか白いゴリラを連れてきてくれたりするプラー氏。
忙しいながらも和気あいあいと冗談を織り交ぜながらのキャンプを続けていった。
そんなこんなで、まれにみるハイペースでモンスターを倒し続け、なかなかのハイペースで経験値を稼いだ僕らは、「アイテムがいまいちだなぁ」などと、飽くなき欲望をむき出しにしながら、アントニカ大陸へと帰っていったのでありました。
でもやっぱり、疲れたかも。
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13日10時間44分 |
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