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第47話「松林のノール退治」 |
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ジャゲッドパイン・フォレストというゾーンがある。前に行ったストーンブラント山脈もそうだったけど、割と辺境にあるフィールド・ゾーンということで、知名度はあまりないみたいだ。かくいう僕も、この日に誘われて行くまで、聞いたこともなかったゾーンである。
「ジャゲッド」は、「ギザギザになった」。「パイン」は「松」。「フォレスト」は「森林」。ってなわけで、ジャゲッドパイン・フォレスト、というゾーン名から想像するに、松のような針葉樹林の覆い茂るゾーンだと思っておけばいいだろう。などと思いながら、ジャゲッドパイン・フォレストまでの道を急いだ。
ジャゲッドパイン・フォレストへ行くには、西部アントニカの有名ダンジョン、ブラックバロウの深部にある水晶玉に触って、ワープする必要があるらしい。
パーマフロスト大要塞へ行ったときに、軽く通ったことがあるだけのこの有名ダンジョンを、今度はさらに奥深くまで進入していく。さすがにその名も高いブラックバロウだけあって、内部はかなり入り組んでいるようだ。リーダーについて行ってるだけの僕は、すぐに現在位置が分からなくなってしまった。
分からないながらも、とりあえず盲目的にリーダーについていくと、ダンジョンのかなり深いところに、赤い水晶玉が安置されていた。これに触って、ジャゲッドパイン・フォレストへゾーンするのだ。
ジャゲッドパイン・フォレストに入ったそこは、かなり巨大な洞窟状の空間だった。その洞窟を少し進むと、ノールの神殿のような場所に出る。初期状態では僕からは敵対的ではないようだ。
神殿の最奥部には、オラクルという偉そうな神官風のノールもいて、祭壇の奧にある光の滝と相まって、神秘的な雰囲気を醸し出している。
どうやらこのオラクルはクエストをくれるNPCのようで、倒しても特になにも出さないようだ。当面、こいつは無視しよう、ということにした一行は、神殿を離れ、この洞窟を抜けて屋外を目指すことにした。
洞窟を抜けると、そこには想像通りの針葉樹林が、視界一面に広がっていた。
地表が明るく、鮮やかな芝生と岩で構成されていて、まるで絵本のような色合いの風景だ。静穏な森林を眺めていると、PCごしにマイナスイオンが浸透してきそうな勢いである。
グループリーダーの話によれば、このジャゲッドパイン・フォレストの北西に、ノールが住む洞窟があるらしい。
一行はそこでのキャンプをとりあえず当面の目標と定めて、早速向かってみることにした。
ゾーンの壁際沿いにジャゲッドパイン・フォレストを進んでいく。
途中、レンジャーやドルイドの村があったりして、そこには各種店舗や、銀行まである。狩りのあとの清算はここでやればOKというわけだ。なかなか便利なゾーンではないか。
そして、まもなくノールの洞窟へ到着した。
ゾーンの壁際の一瞬見のがしそうな位置に岩に囲まれた洞窟の入口が穿たれている。
入口に立って、中に偵察がてら召喚目玉を派遣してみると、中にはレベル41の僕から見て、青や白や黄色や赤のノールがうごめいているのが確認できた。少数ずつならいけるかな、といった感じだ。
とりあえず、全員で洞窟の入口を入ったところに陣取り、キャンプを開始してみる。
プラーがプルをすると、2匹のノールが来た。ま、二匹くらいならいけるだろう、と思っていると、ノールが増える増える。手品のようにどんどん巡回型のノールが戦線に合流してきて、気が付けば5・6匹のノールに囲まれてしまった。
これは無理！ EVAC！
と、あっさりと初戦敗退。EVACした先は、最初の入口の洞窟を抜けたところだった。再びノールの洞窟まで移動する。
次は敗退の教訓を生かして、洞窟内からノールを外へ引っ張り、そこで戦おうということになった。
今度はこの作戦が功を奏して、やっとキャンプが安定し始めた。
それにしてもこのノール、実に堅い。同じレベル帯の他のモンスターに比べてもヒットポイントが多いらしく、なかなか倒せない。おかげで、前回のドレッド・ランドとは対照的に、のんびりとしたペースの狩りとなった。
とはいえ、ゾーンは空いていたし、外でやれば危険も少ない。その上たまにノールがレアアイテムを出したりするので、忙しかったドレッド・ランドよりも気分的にはワクワクしたかもしれない。
数時間の狩りの結果、数個のレアアイテムと、そこそこの経験値を手に入れた僕らは、同じゾーンにあるレンジャー村で清算をして、狩りを終えることにした。
こういう、滅多に行かない土地での狩りというのも、なかなかいいものだ。そんなことを思いながら、最後の最後にレンジャー村で殺害されたグループメンバーのオーガの冥福を祈りつつ、僕らはこの地を後にするのであった・・・。
・・・とほほ。
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13日17時間56分 |
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