オモイツキ

「燃えよバカ」　レビュー (2005 / 01 / 10)

年末には曙が予定通りマットに沈み、地震や津波で大変な方達を除けば皆さんありきたりの新年を迎えられている事と思いますが、お元気ですか？
親戚のガキどもにお年玉と言う名目で搾取され、泣きそうな人はいませんか？

私はと言いますと昨年のクリスマスあたりにライアーソフトから届いたファンディスクの第３弾をちまちまプレイしてる所であります。
新年早々、やる事はエロゲーかよ。

さて、本日取り上げるネタはそのライアーソフトファンディスク第１弾である
「燃えよバカ」。

本当は古いゲームよりも最新作を紹介する方がいいんでしょうけど、まあこんな僻地のページで肩肘張っても仕方ありませんから。

こいつは会員限定販売で一つ2000円で売られていたソフトですが、何がどう間違ったのか現在は中古5000円くらいの高値で取引されています。
まさに需要と供給のバランス、資本主義というやつですね。

ちなみに正式名称は、
「燃えよバカ～私はバカの渦中へ行く。世のバカに飽きた者だけはついて来い～」と言います。

なんだか恋する妹がせつなくなるようなタイトルです。

威風堂々

パッケージです。「サフィズムの舷窓」の一番人気キャラと思われる天京院鼎さんがデカデカと立ちはだかっていらっしゃいます。
なんか本編の鼎さんと少し顔が違う気がしますが、それは描いてる人が違うのですから当然です。
大人なら細かい事をいちいち気にしてはいけません。

あ、細かい事ついでに言うと彼女が顔を出すのはここだけであり、ゲーム中では１秒たりとも出番はありません。
まるでエロアンソロジーコミックを表紙につられて買ったものの、 表紙を描いてる人が漫画を描いてなかった時のような状況ですね。

まあ、これには一応理由があるんですけど。

タイトル画面です。
大石竜子さんのラフ画を色も塗らずそのまま使っており、 単なる手抜きであること以外はごく普通の画面に見えるのですが…

！？

いきなりタイトルバーとアイコンが間違っています。

思わず眩暈を起こしそうな初歩的ミスですが、こんなの普通にデバッグしてれば絶対に気付くはずなので、恐らくこれは嘘屋が仕込んだ高度なギャグです。
ふう、全くもって最初から油断も隙もありませんね。

ゲーム本編の主人公は「行殺☆新選組」の土方さんと、「サフィズム」のビジターズ３人。
舞台となる私立ライアー学園（安直）に学生刑事として潜入する土方さんたちが悪の黒幕を倒すため、色々とがんばるお話です。

どことなく学芸会チックな安っぽさが漂う粋な設定がまたライアーらしくてステキ。
当然のように背景だって既存作品の使い回しです。

戦闘画面

学園で刃物を振り回すのは不味いという事で、今回の土方さんは学生刑事らしくヨーヨーで敵と戦います。

では試しにそのヨーヨーを使って攻撃してみましょう。

敵に１３点のダメージを与えました。
このペースで行くとあと８回も攻撃しなければ敵を倒せない事になります。

戦闘時間は１０ラウンドと制限が決められており、あまりのんびりしている訳にもいきません。
ここは試しにひとつ、ビジターズのミリエラに攻撃を任せてみましょう。

おや？
なんかダメージのケタが一つ違うように見えるんですけど、 気のせいでしょうか？

しかも通常攻撃の１０倍以上も威力があるにもかかわらず、普通に何回でも使う事が出来るんですけど。
ひょっとしなくても土方さんの出る幕は無しですか。

さて。

気を取り直してゲームを進めていると「ぶるまー2000」の設定が話に絡むようになり、次のような選択肢が出てきます。

ここでは選択肢を選ぶ前にセーブを必ずしておきましょう。
「すみません、持ってないです」を選択した場合、ほぼ確実にゲームがフリーズしますので。

ちなみに私の場合３つのPC、４つのOS（Win98se、無印XP、XPSP1、XPSP2）全ての環境で固まりました。
ですので、ひょっとしたら95や2000だと固まらないのかもしれませんけど。

つーかコレ、マジで誰かデバッグしたんでしょうか。

なんだかアレな部分ばかり紹介してしまったので、そろそろゲームのウリとなる部分にも注目してみましょう。

エロ要素が殆ど無いが故にキャラ音声もあまり使われていないこのソフトですが、一部のキャラには旧作からの使い回しでは無い、新規に録られた声が使われています。
「腐り姫」の山鹿青磁さんも新たに音声を収録されており、メガネで控えめな兄貴系キャラが好きな方には嬉しい仕様と言えますね。

ではここで、新たに収録された青磁さんの台詞を一部公開してしまいましょう！

・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・

はっ！？

なんか今、耳から入ってきた情報を大脳が拒絶していたような気がするのですが、 たぶん気のせいでしょう。

ええ、気のせいですとも。ええ、ええ。
自分はここで何も見なかったし、何も聞かなかった。

ですから俺の青磁さんを返していただけませんか？

さて、「燃えよバカ」の紹介を一通りしてみましたが、如何だったでしょうか？

なんか地雷臭いと思われた方はそれで良し。
ちょっと面白そうと思われた方は高い金を出して中古屋で買うよりは、適当な知り合いから借りた方が良いでしょう。

あくまで私個人の見解ですけど、このゲームに2000円以上のお金をつぎ込む価値は無いです。

元ネタが分からないと楽しさ半減、もしくは全壊。
わざとやってるとしか思えない酷いバグ。

良くも悪くもライアーファンにしか受け入れられないような作りですからね！

そもそも中古屋で普通に売られているけどこのソフト、

転売厳禁って書かれてるし。

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