271 名前:風と木の名無しさん:2006/11/09(木) 21:16:55 ID:1tbXy+kgO
初仕事さん乙!
密室での人間の心理…これからの展開が楽しみ

272 名前:風と木の名無しさん:2006/11/10(金) 00:30:38 ID:za9g934p0
リレー、めたくそエロくなってきた
> きき分けの無い幼子が、寝転がり両脚をばたつかせ
> 泣き喚いているかのような格好で
たまらぬ! これはたまらぬ!

初仕事タン乙
一触即発の雰囲気がいい!
ハラハラする話は大好きだ

273 名前:風と木の名無しさん:2006/11/10(金) 01:43:08 ID:T8ZGJvwvO
こういう時代背景は好きなのでつが、
メルヘンたんは4〜5回に1回くらいがイイ...
エロがグロの紙一重...たまにだから萌えるのに。

274 名前:初仕事8:2006/11/10(金) 01:43:37 ID:5qmHEZrm0
ツメカミがひるんで体勢を崩した隙に、僕はするするとあとずさっていた。
床はやわらかなフローリング。冷たくて固い板とは違う、なんといえばいいんだろう、
白っぽい合板。ケツをぺたんと下ろしたまま、手で床をかいて、つまり後ろ向きに
いざったような格好。あんまり僕がそそくさと離れたせいか、ツメカミもそれ以上何も
言って来なかった。
そう、隙を見せちゃいけないんだ。体が小さいわけでも、なよっぽいわけでもない、
けどつけ入られやすいところ。たぶん、僕にそういうところがあるんだろう。このバイトの
採用担当者にも言われたけど。けどあのときは、そこがいいって言ってもらったな。
他のメンバーもあの人に面接してもらったんだろうか。
そんなことを考えてる僕の耳に、不穏な声が忍び込んできた。
トイレの方からだ。ふっ、とも、くっ、ともつかない、吐息の合間にもれる声。さっきトイレに
向かったのは…ガチャメだ。もうけっこうな時間になるけど。
「ぅーい、マスかいてんじゃねえぞーおっさん」
えっ、そうなの?そうなのかな。でも、あのガチャメが。ちょっと意外。だってもう、20代も
後半、もしかしたら30いってんのかもなんて思って見てたのに。高校生くらいに見える
ヒッツレなら我慢できなくて、ってあるかもしれないけど。
ふぅ、はあ、と息をゆっくり吐いて整える様子が感じられる。ああ、イったんだ。ペーパーを
そっと引き出してる。それに続いて水音が鳴る。トイレットペーパーか。固形物をあまり
とらなくなった僕らには、最近ご縁のない代物だ。ツメカミなんてここ数日ゼリーだけだ、
さすがに大きい方は出てないだろう。ヤツのイライラがひどくなったのは、このゼリー飲料
攻勢が始まってからだと僕は感じてる。興奮剤でも入ってるのかね、あれ。
「スッキリしましたかー?いいですねー一人でいいことしちゃって」
トイレから出てきたガチャメに、ツメカミがだるそうに声をかける。いや、ほんとにだるい
のかも知れないな。


275 名前:初仕事9:2006/11/10(金) 01:44:55 ID:5qmHEZrm0
ここへ来て、2、3日は空腹できつかったけど、今じゃすっかり慣れて、食べることへの
執着がなくなってしまったと言っていい。気に入らないゼリーが続いてるツメカミは、
なおさら食欲が落ちてるに違いない。食ってない、寝ていない。そういうときって、男は
かえって凶暴化するって話あるよね、性的に。なにしろこんな刺激のない生活だし。
てらいもなく“処理”してきた今のガチャメに対しては、ツメカミもいろいろ複雑だろう。
あのだるそうな声が、かえって強い憎しみを含んでいそうで僕はちょっと怖くなった。
「あの…アメ、食べる?一日中同じものって、さすがに飽きるよね」
僕は自分が支給されたキャンディから一つ取り出して差し出した。受け取ってくれたら
もう何個かは追加しようと思ってた。けど、ツメカミははっきりと僕をにらみつけて言った。
「だから。そういうとこがウゼえって言ってんだよてめえはよ」
目が尖ってる。刃物みたいになって、僕を突き刺そうとしてる。ああ、もう限界なんだ。
ツメカミはきっとこのあと行動を起こす。それが暴力なのか、逃亡なのか、穏便なリタイヤ
なのか。僕には判断がつかなかったけど、彼はもう限界、確かにそう思えた。
苛立つときのくせで、またヤツは爪を噛み始めた。きっともう、噛む爪がなくなって、
周りのふやけた皮膚を噛みちぎってるに違いない。噛みちぎった皮を前歯でぎちぎちと
もてあそんで、ぺっと床に吐く。その繰り返しがここのところのツメカミの遊びだ。
「あの、アメ。食べるかな」
部屋の真ん中に陣取ってるツメカミを避けて、ガチャメとヒッツレは僕と反対側の壁際に
もたれている。昨日あたりからガチャメがいじってるのは、小さなパーツが磁石でくっつく
立体パズル。でも、何かを完成させたくてやってるようには見えないけど。


276 名前:初仕事10:2006/11/10(金) 01:45:28 ID:5qmHEZrm0
「…サンキュ」
受け取ってくれた。あ、ちょっと目だけで笑ったよこの人。僕も何気なく笑い返そうと
思ったとき、ふっと鼻を撫でていった匂い。あれ、何かつけてるんだろうか。甘くて
ちょっと苦い、どこかで知ってるような香り。僕が目を泳がせてるのを不審に思ったのか、
彼が顔を覗き込んであの目つきをした。片目だけ、くっと細めるような。
「あっ、ごめん。なんでもない」
あわてて何個かのキャンディを彼の前に落として、ヒッツレの前へ滑っていく。
今日のヒッツレはひたすらストレッチだ。胡坐のように座って足の裏同士を合わせる。
それでぺったりと前に体を倒した姿勢で何十分も、いや何時間も飽きずに漫画を眺めてる。
僕はヒッツレの膝近くにキャンディを何個かこぼすと、ちょっと目配せした。ヤツも
目を合わせて、きゅっと目元を絞っただけだった。でもそれで十分、通じる気がした。
違う食べ物で気を紛らわしてほしいと思ったけど、ツメカミには無駄なことだったみたいだ。
かえって
僕への苛立ちが増してしまっただけらしい。
それからたぶん、一晩が過ぎた。というのも、この部屋には時計もなく、時間のわかるような
変化もないから、判断のしようがないんだ。照明は煌々と点ったまま。それも天井全体が
光っているかのような間接照明だから、白い床と壁に囲まれて僕らの意識は宙に浮いた
ようにぼんやりとしてきている。逆に、とげとげしく苛立ちをあらわにしてるヤツもいるけど。
今日も変わり映えしない一日。みんなして血圧を測り、食事を受け取り、のんべんだらり。
ツメカミが、支給されたゼリーのパックをとうとう投げつけた。床をすべり、壁に当たる。
段々と、それが僕自身に見えてくる。そのうちこうやって投げつけられるんだろうか。


277 名前:初仕事11:2006/11/10(金) 01:46:17 ID:5qmHEZrm0
今日はシリアルバーを手に入れたガチャメが、シャワーへ向かった。出入り口とは別の
ドアの向こうに脱衣所とシャワー室があって、自由に使っていいことになってるんだ。
シリアルバーが床に散らばってる。ツメカミ、まさかあれを盗もうとしてる?
その視線を盗み見てた僕は、速攻で見つかって、壁際に追い詰められた。
「何見てんだよてめえっ!」
絵にかいたように胸倉を掴まれて、壁に押し付けられる。何も、と言い訳しようとしたとき。
「ああーっ!またかよ!」
あの声だ。ツメカミが僕の胸を掴んだまま、体を折り曲げて叫ぶ。昨日までより、ずっと近くで
声がする。部屋がいくつもあって、その全部を順に使って毎日毎日セックスしてるんだろうか。
「ウゼえんだよっ!ウゼエ!」
襟元をつかまれ、引きずられる。やめて、と言おうとしたけど、首がしまって声が出ない。
ついたての向こう側、トイレの中へ引きずり込まれた。
「まじでウゼエ!てめえ…」
投げ捨てるように床に転がされた。目の前に便器がそびえる。こわごわ顔を上げると、ツメカミが
つなぎの前をこじ開けてるのが見えた。次の瞬間、僕は髪をわしづかみにされ、引っ張り上げ
られる。ひぃ、という音しか出ない。助けて、やめて、と言おうとするのに、声が出ない。
「あいつも…ひとりで勝手なこと…しやがって…」
つなぎの股の裂け目から、ツメカミの怒張が覗く。やめて、やめてくれよ…声にしたいのに、
髪をつかまれたまま震えるように首を振ることしか出来ない。
「アメなんかいらねえから。これしゃぶれ。な」
熱く、生臭い塊を口に押し込まれ、僕はまるで床にころがったおもちゃのように振り回された。
やめて、助けて。声にすることは不可能だった。喉のせばまったところまで無理やり押し込まれ、
むせそうになる。堪えていると、目に涙が滲んでくる。どうしてか僕は、シャワー室にいるはずの
ガチャメに、心の中で助けを求めていた。


278 名前:初仕事12:2006/11/10(金) 01:47:12 ID:5qmHEZrm0
やめて、やめて。心の中でひたすら叫ぶ。トイレの中にカメラは向いてるんだろうか。
こんなことされてるって、誰も気づいてくれないなんてやってられない。ちゃんとカメラで
撮って下さいよ。何日も閉じ込められて、同じ食べ物しか与えられず、ワケのわからない
声を聞かされ続けると人間こうなるんです。もういいでしょ、実験終わり。助けてよ、誰か。
「っめて…」
なんとか声を出そうと体を引いた。けど、余計にひどく髪を掴まれて、僕はヤツの股に口を
押し付けられてしまった。完全に道具だ。ヤツの“処理”のための道具。そう思ったら
今度はマジに涙があふれてきた。ホントにちゃんと撮っててくれないとやりきれない。
うめき声と腹を波立たせるほどの息を吐いて、ツメカミがイった。僕は口で受け止めきれず、
顔中にそれを浴びせられた。
「へっ、いい顔。やっぱお前、こういうのが合うよ。ナキボクロちゃーん」
ガラガラ音をたててペーパーを引き出すと、ヤツは自分の体だけ拭いて、さっさと部屋に
戻った。トイレの床にへたりこんだまま、僕はしばらく呆然としていた。ほんっとにカメラ、
これ撮ってる?こんな目に合わされて、誰も見ててくれないなんて救いようがないよ。
メソメソと涙をこぼしながら、それでも流れ落ちてくれない粘液を、トイレットペーパーで
ぬぐう。口の中も、鼻の中も、ヤツの放ったものでぐちゃぐちゃだ。拭けるだけ拭いて、
ツメカミの投げ捨てていったペーパーとまとめて水に流した。
ついたての脇から部屋を覗くと、ツメカミは寝そべってゼリーを飲んでる。僕はただ唇を
噛んで耐えることしか出来なかった。脇のドアが急に開いて、ガチャメが出てきた。
つなぎのボタンを下から順に留めている。僕の泣き顔を見て感づいたのか、それとも
気配で察していたのか。黙ってドアを開けて目配せした。僕はその脇をすり抜ける。
甘苦い、ガチャメの体臭が誘うように僕の体にまとわりついて香った。

ここまでです。

279 名前:267:2006/11/10(金) 02:25:31 ID:F9vgPwrtO
>273
エロがゲイっぽいってよく言われます……orz
不快感与えてごめんなさい。それから自分、メルヘンタンではなかとです。

初仕事タン、乙です!
引き込まれました。
続きが楽しみ!!

280 名前:風と木の名無しさん:2006/11/10(金) 09:01:44 ID:pdrGLjxy0
>>267
あのエロに萌え萌えな読者も多いではないか、やめてはならぬ!

初仕事タン乙乙乙!
いよいよいかがわしい苛めが始まるのだな。
ナキボクロタン、いい子だけど苛められ役オーラ出まくりですな。


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